Tuning Manager - Agent for RAID

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2.1.4 HTM - Agent for RAIDのセットアップ手順

ここでは,HTM - Agent for RAIDを運用するための,セットアップについて説明します。

[図]は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。

この項の構成
(1) HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズのセットアップ
(2) HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズのセットアップ
(3) HTM - Agent for RAIDの登録
(4) インスタンス環境の設定
(5) ネットワークの設定[図]
(6) ログのファイルサイズ変更[図]
(7) パフォーマンスデータの格納先の変更[図]
(8) HTM - Agent for RAIDの接続先PFM - Managerの設定
(9) 動作ログ出力の設定[図]

(1) HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズのセットアップ

HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズのストレージシステムを監視する場合,ここで説明するセットアップを実施してください。セットアップの詳細については,ご使用になられているストレージシステムのマニュアルを参照してください。

ストレージシステムのセットアップでは,Storage Navigatorを使用します。

また,ストレージシステムのセットアップを実施する前に,監視対象ストレージシステムのマイクロコードのバージョンが,HTM - Agent for RAIDが前提としているバージョンであることを確認してください。ストレージシステムのマイクロコードのバージョンが,HTM - Agent for RAIDが前提とするマイクロコードのバージョンよりも古い場合,パフォーマンスデータの取得に失敗することがあります。HTM - Agent for RAIDが前提とするマイクロコードのバージョンについては,「ソフトウェア添付資料」のシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。

コマンドデバイスを設定する(HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,SANRISE9900Vシリーズの場合)

監視対象のストレージシステムがHUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,またはSANRISE9900Vシリーズの場合,HTM - Agent for RAIDは,「コマンドデバイス」と呼ばれる論理デバイスを通じてストレージシステムの性能情報および構成情報を取得します。このため,HTM - Agent for RAIDをインストールしたホストから監視対象のストレージシステムのコマンドデバイスにアクセスできる状態にする必要があります。

Agentのインストール先ホストからコマンドデバイスにアクセスできるようにする手順を次に示します。

  1. 論理デバイスをコマンドデバイスに指定する。
    Storage Navigator から監視対象にするストレージシステムに接続し,未使用の論理デバイスの中からHTM - Agent for RAID 専用のコマンドデバイスにする論理デバイスを1つ選択します。選択した論理デバイスに,コマンドデバイスの属性を設定します。
    重要
    監視対象のストレージシステムがHUS VM またはVirtual Storage Platform シリーズで,コマンドデバイスに仮想IDが設定されている場合,そのコマンドデバイスはHTM - Agent for RAIDで監視できません。
  2. コマンドデバイスに指定した論理デバイスにLUパスを設定する。
    手順1でコマンドデバイスに指定した論理デバイスに,HTM - Agent for RAIDをインストールしたホストへのLUパスを設定します。HTM - Agent for RAIDのインストール先がVMware ESXのゲストOSである場合は,ホストOSへのLUパスを設定します。HTM - Agent for RAIDのインストール先がHyper-VのゲストOSである場合は,管理OSへのLUパスを設定します。
    HTM - Agent for RAIDのコマンドデバイスへのアクセスが,プロセッサなどのLUパス上のストレージシステムの資源を一時的に占有することがあります。このため,LUパスを設定する際は,定常的なI/Oトラフィックを発生させる業務アプリケーションとは異なるプロセッサを使用するように設定してください。
  3. ゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるようにする。
    この手順は,VMware ESXまたはHyper-VのゲストOSにHTM - Agent for RAIDをインストールしている場合に必要です。詳細については,各仮想化システムのマニュアルを参照してください。仮想化システム別の設定例については,「ゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるように設定する」を参照してください。
  4. HTM - Agent for RAIDのインストール先ホストからコマンドデバイスにアクセスできることを確認する。
    HTM - Agent for RAIDをインストールしたホスト上でjpctdlistraidコマンドを実行して,設定したコマンドデバイスの情報が出力されることを確認してください。jpctdlistraidコマンドの詳細については,「8. コマンド」を参照してください。
  5. コマンドデバイスにパーティションを作成する。
    Windowsの[コントロールパネル]-[管理ツール]-[コンピュータの管理]-[記憶域]-[ディスクの管理]機能を使って,コマンドデバイスにパーティションを作成します。作成したパーティションには,ドライブレターのアサイン,フォルダへのマウントおよびフォーマットをしないでください。また,コマンドデバイスに割り当てたディスクはベーシックディスクのまま使用してください。
    パーティションを作成したあと,再度jpctdlistraidコマンドを実行して,前回実行時に出力された情報にGUIDが追加されていることを確認してください。このGUIDはパーティションに対して永続的に割り当てられる識別子です。そのため,HTM - Agent for RAIDのインスタンス情報としてデバイスファイル名の代わりにGUIDを指定すると,ディスク構成変更などを行った場合でも,Agentインスタンス情報の見直し,または再設定が不要になります。
    ただし,パーティションそのものを削除した場合は,GUIDも消滅します。以後,同じディスクに同じサイズのパーティションを作成しても,削除したパーティションとは異なるGUIDが割り当てられるため注意が必要です。
重要
HTM - Agent for RAIDは,次に示すソフトウェアが有効な環境での動作をサポートします。
  • Hitachi Dynamic Link Manager

ストレージ論理分割(SLPR)機能使用時の注意事項

Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USPおよびH12000/H10000がサポートするストレージ論理分割(SLPR)機能を使用してストレージシステムを複数のSLPRに分割している場合の注意事項を次に示します。

コマンドデバイスに指定した論理デバイスが所属するSLPRによって,Agentの情報収集範囲が変わります。
  • SLPR番号が「0」のSLPRに所属するコマンドデバイスを指定した場合
    Agentはストレージシステム内のすべてのSLPRを情報収集対象とします。また,SLPRによる分割対象とならないリソースの情報も収集します。
  • SLPR番号が「0」以外のSLPRに所属するコマンドデバイスを指定した場合
    Agentは,コマンドデバイスが所属するSLPRに関する情報だけを収集対象とします。なお,SLPRによる分割対象とならないリソースの情報は収集しません。これを,「SLPR制限モード」といいます。

HTM - Agent for RAIDのインストール先ホストへのLUパス設定では,コマンドデバイスと同じSLPRに所属するポートを使用してください。
コマンドデバイスと異なるSLPRに所属するポートを使用したLUパスを設定した場合,セキュリティ制限のため,性能統計情報が取得できないことがあります。

SLPR機能の詳細については,Virtual Partition Managerのマニュアルを参照してください。

ゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるように設定する

仮想化システムのゲストOSにHTM - Agent for RAIDをインストールしている場合,ゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるように設定する必要があります。詳細については,各仮想化システムのマニュアルを参照してください。

仮想化システム別の設定例を次に示します。

性能情報を採取するための設定をする(Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,SANRISE9900Vシリーズの場合)

監視対象のストレージシステムがHitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合,ストレージシステムで性能情報を採取する設定を行わないと,HTM - Agent for RAIDが提供するレコードの一部のフィールドが取得できません。

性能情報を採取するための設定,およびその設定に対応するフィールドを次の表に示します。表の内容を確認して,必要な設定をあらかじめ行ってください。

表2-3 Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズで性能情報を採取する設定,ならびに設定に対応するフィールド(Windowsの場合)

対象のストレージシステム 設定するプログラム 設定する場所と設定 対応するフィールド
レコードID フィールドのPFM - View名(PFM - Manager名)
  • SANRISE9900Vシリーズ
  • SANRISE H1024
  • SANRISE H128
Performance Monitor [Monitoring Options]-[Long Range Monitoring S/W]を「ON」に設定する PI_LDE Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)
PI_RGS Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)
  • Hitachi USP
  • H12000/H10000
Performance Monitor [Monitoring Options]-[モニタリングスイッチ]を「有効」に設定する PI_LDE Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)
PI_RGS Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)

注※
Hitachi USPおよびH12000/H10000のマイクロコードのバージョンが50-03-50以降の場合,この設定は不要です。

(2) HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズのセットアップ

HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズのストレージシステムを監視する場合,ここで説明するセットアップを実施してください。セットアップの詳細については,ご使用になられているストレージシステムのマニュアルを参照してください。

ストレージシステムのセットアップでは,次に示すプログラムを使用します。

また,ストレージシステムのセットアップを実施する前に,監視対象ストレージシステムのマイクロコードのバージョンが,HTM - Agent for RAIDが前提としているバージョンであることを確認してください。ストレージシステムのマイクロコードのバージョンが,HTM - Agent for RAIDが前提とするマイクロコードのバージョンよりも古い場合,パフォーマンスデータの取得に失敗することがあります。HTM - Agent for RAIDが前提とするマイクロコードのバージョンについては,「ソフトウェア添付資料」のシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。

IPアドレスを確認する(HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズの場合)

監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズの場合,HTM - Agent for RAIDは,ホストとストレージシステム間のLAN接続を通じてストレージシステムの性能情報および構成情報を取得します。このため,HTM - Agent for RAIDのセットアップを実施する前に,ストレージシステムに設定されているIPアドレスを取得しておく必要があります。また,ストレージシステムへのIPアドレスの割り当てにDHCP機能は使用できません。必ず固定のIPアドレスが割り当てられていることを確認してください。ストレージシステムに設定されているIPアドレスは,Storage Navigator Modularまたはディスクアレイ管理プログラムから参照できます。

注意
HTM - Agent for RAIDが起動している間は,ストレージシステムに設定されているIPアドレスを変更しないでください。

HTM - Agent for RAID専用のアカウントを作成する(HUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズの場合)

監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズで,Account Authenticationを有効にしている場合,Storage Navigator ModularでHTM - Agent for RAID専用のアカウントを作成する必要があります。HTM - Agent for RAIDは,作成したアカウントのユーザーIDとパスワードを使用して,ストレージシステムにログインします。

次に示す要件で,HTM - Agent for RAID専用のアカウントを作成してください。

注意
  • HTM - Agent for RAIDが起動している間は,アカウントを常に「有効」にしてください。強制ログアウトが実行されるなどの要因によってHTM - Agent for RAID専用のアカウントが「無効」になると,HTM - Agent for RAIDはパフォーマンスデータを収集できません。
  • HTM - Agent for RAID専用のアカウントに設定できるロールは「Storage Administrator (View Only)」だけです。HTM - Agent for RAID専用のアカウントに「Storage Administrator (View Only)」以外のロールが設定されていると,HTM - Agent for RAIDはパフォーマンスデータを収集できません。

Storage Navigator Modularで作成したアカウントのユーザーIDとパスワードは,HTM - Agent for RAIDのインスタンス環境を設定するときに入力します。インスタンス環境の設定方法については,「(4) インスタンス環境の設定」を参照してください。

アドバンスドセキュリティモードに関する注意(HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000シリーズおよびHitachi SMSシリーズの場合)
監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000シリーズおよびHitachi SMSシリーズの場合,アドバンスドセキュリティモードを変更するときは,変更前にHTM - Agent for RAIDを停止してください。アドバンスドセキュリティモードを変更したあとで,Storage Navigator ModularでHTM - Agent for RAID専用のアカウントを再作成してください。その後,再作成したアカウントのユーザーIDとパスワードで,HTM - Agent for RAIDのインスタンス環境を設定して,HTM - Agent for RAIDを起動してください。インスタンス環境の設定方法については,「(4) インスタンス環境の設定」を参照してください。

性能情報を採取するための設定をする(HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズの場合)

監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズの場合,ストレージシステムで性能情報を採取する設定を行わないと,HTM - Agent for RAIDが提供するレコードの一部のフィールドが取得できません。

性能情報を採取するための設定,およびその設定に対応するフィールドを「表2-4 HUS100シリーズまたはHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズで性能情報を採取する設定,および設定に対応するフィールド(Windowsの場合)」および「表2-5 SANRISE9500Vシリーズで性能情報を採取する設定,および設定に対応するフィールド(Windowsの場合)」に示します。表の内容を確認して,必要な設定をあらかじめ行ってください。

表2-4 HUS100シリーズまたはHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズで性能情報を採取する設定,および設定に対応するフィールド(Windowsの場合)

設定するプログラム 設定する場所と設定 対応するフィールド
レコードID フィールドのPFM - View名(PFM - Manager名)
Storage Navigator Modular [性能統計情報の採取]-[ポート情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PTS Avg I/O /sec(AVG_IO_RATE)
Avg Xfer /sec(AVG_XFER_RATE)
Max I/O /sec(MAX_IO_RATE)
Max Xfer /sec(MAX_XFER_RATE)
Min I/O /sec(MIN_IO_RATE)
Min Xfer /sec(MIN_XFER_RATE)
[性能統計情報の採取]-[RAIDグループ/ロジカルユニット情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_LDA Read Hit %(READ_HIT_RATE)
Read Hit I/O Count(READ_HIT_IO_COUNT)
Read I/O /sec(READ_IO_RATE)
Read I/O Count(READ_IO_COUNT)
Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Write Hit %(WRITE_HIT_RATE)
Write Hit I/O Count(WRITE_HIT_IO_COUNT)
Write I/O /sec(WRITE_IO_RATE)
Write I/O Count(WRITE_IO_COUNT)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Xfer /sec(WRITE_XFER_RATE)
PI_LDE Random Read I/O /sec(RANDOM_READ_IO_RATE)
Random Read Xfer /sec(RANDOM_READ_XFER_RATE)
Random Write I/O /sec(RANDOM_WRITE_IO_RATE)
Random Write Xfer /sec(RANDOM_WRITE_XFER_RATE)
Sequential Read I/O /sec(SEQUENTIAL _READ_IO_RATE)
Sequential Read Xfer /sec(SEQUENTIAL_READ_XFER_RATE)
Sequential Write I/O /sec(SEQUENTIAL _WRITE_IO_RATE)
Sequential Write Xfer /sec(SEQUENTIAL_WRITE_XFER_RATE)
PI_LDS Random Total I/O /sec(RANDOM_TOTAL_IO_RATE)
Random Total Xfer /sec(RANDOM_TOTAL_XFER_RATE)
Read Hit %(READ_HIT_RATE)
Read Hit I/O Count(READ_HIT_IO_COUNT)
Read I/O /sec(READ_IO_RATE)
Read I/O Count(READ_IO_COUNT)
Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Response Rate(READ_RESPONSE_RATE)
Read Total Response(READ_TOTAL_RESPONSE)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Sequential Total I/O /sec(SEQUENTIAL_TOTAL_IO_RATE)
Sequential Total Xfer /sec(SEQUENTIAL_TOTAL_XFER_RATE)
Total Response Rate(TOTAL_RESPONSE_RATE)
Write Hit %(WRITE_HIT_RATE)
Write Hit I/O Count(WRITE_HIT_IO_COUNT)
Write I/O /sec(WRITE_IO_RATE)
Write I/O Count(WRITE_IO_COUNT)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Response Rate(WRITE_RESPONSE_RATE)
Write Total Response(WRITE_TOTAL_RESPONSE)
Write Xfer /sec(WRITE_XFER_RATE)
PI_RGS Random Read I/O %(RANDOM_READ_IO_PCT)
Random Read I/O /sec(RANDOM_READ_IO_RATE)
Random Read Xfer %(RANDOM_READ_XFER_PCT)
Random Read Xfer /sec(RANDOM_READ_XFER_RATE)
Random Total I/O /sec(RANDOM_TOTAL_IO_RATE)
Random Total Xfer /sec(RANDOM_TOTAL_XFER_RATE)
Random Write I/O %(RANDOM_WRITE_IO_PCT)
Random Write I/O /sec(RANDOM_WRITE_IO_RATE)
Random Write Xfer %(RANDOM_WRITE_XFER_PCT)
Random Write Xfer /sec(RANDOM_WRITE_XFER_RATE)
Read Hit %(READ_HIT_RATE)
Read Hit I/O Count(READ_HIT_IO_COUNT)
Read I/O %(READ_IO_PCT)
Read I/O /sec(READ_IO_RATE)
Read I/O Count(READ_IO_COUNT)
Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Xfer %(READ_XFER_PCT)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Sequential Read I/O %(SEQUENTIAL_READ_IO_PCT)
Sequential Read I/O /sec(SEQUENTIAL_READ_IO_RATE)
Sequential Read Xfer %(SEQUENTIAL_READ_XFER_PCT)
Sequential Read Xfer /sec(SEQUENTIAL_READ_XFER_RATE)
Sequential Total I/O /sec(SEQUENTIAL_TOTAL_IO_RATE)
Sequential Total Xfer /sec(SEQUENTIAL_TOTAL_XFER_RATE)
Sequential Write I/O %(SEQUENTIAL_WRITE_IO_PCT)
Sequential Write I/O /sec(SEQUENTIAL_WRITE_IO_RATE)
Sequential Write Xfer %(SEQUENTIAL_WRITE_XFER_PCT)
Sequential Write Xfer /sec(SEQUENTIAL_WRITE_XFER_RATE)
Write Hit %(WRITE_HIT_RATE)
Write Hit I/O Count(WRITE_HIT_IO_COUNT)
Write I/O %(WRITE_IO_PCT)
Write I/O /sec(WRITE_IO_RATE)
Write I/O Count(WRITE_IO_COUNT)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Xfer %(WRITE_XFER_PCT)
Write Xfer /sec(WRITE_ XFER_RATE)
[性能統計情報の採取]-[キャッシュ情報]チェックボックスにチェックを入れる PD Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
PD_CLPC Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
PI Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
Cache Memory Usage(CACHE_MEMORY_USAGE)
Cache Memory Usage %(CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Cache Write Pending Usage (CACHE_WRITE_PENDING)
Cache Write Pending Usage % (CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
Max Cache Memory Usage %(MAX_CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Max Cache Write Pending Usage % (MAX_CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
PI_CLCS Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
Cache Memory Usage(CACHE_MEMORY_USAGE)
Cache Memory Usage %(CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Cache Write Pending Usage(CACHE_WRITE_PENDING)
Cache Write Pending Usage %(CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
Max Cache Memory Usage %(MAX_CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Max Cache Write Pending Usage % (MAX_CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
PI_CLPS Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
Cache Memory Usage(CACHE_MEMORY_USAGE)
Cache Memory Usage %(CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Cache Write Pending Usage(CACHE_WRITE_PENDING)
Cache Write Pending Usage %(CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
Max Cache Memory Usage %(MAX_CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Max Cache Write Pending Usage %(MAX_CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
[性能統計情報の採取]-[プロセッサ情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PRCS Processor Busy %(PROCESSOR_BUSY_RATE)
Max Processor Busy %(MAX_PROCESSOR_BUSY_RATE)
[性能統計情報の採取]-[ドライブ稼働情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PDOS Avg Tag Count(AVG_TAG_COUNT)
Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)
Max Tag Count(MAX_TAG_COUNT)

注※
このフィールドはHitachi AMS/WMSシリーズではサポートしていません。

表2-5 SANRISE9500Vシリーズで性能情報を採取する設定,および設定に対応するフィールド(Windowsの場合)

設定するプログラム 設定する場所と設定 対応するフィールド
レコードID フィールドのPFM - View名(PFM - Manager名)
ディスクアレイ管理プログラムまたはStorage Navigator Modular [性能統計情報の採取]-[ポート情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PTS Avg I/O /sec(AVG_IO_RATE)
Avg Xfer /sec(AVG_XFER_RATE)
Max I/O /sec(MAX_IO_RATE)
Max Xfer /sec(MAX_XFER_RATE)
Min I/O /sec(MIN_IO_RATE)
Min Xfer /sec(MIN_XFER_RATE)
[性能統計情報の採取]-[RAIDグループ/ロジカルユニット情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_LDA Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Xfer /sec(WRITE_XFER_RATE)
PI_LDS Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Response Rate(READ_RESPONSE_RATE)
Read Total Response(READ_TOTAL_RESPONSE)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Total Response Rate(TOTAL_RESPONSE_RATE)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Response Rate(WRITE_RESPONSE_RATE)
Write Total Response(WRITE_TOTAL_RESPONSE)
Write Xfer /sec(WRITE_XFER_RATE)
PI_RGS Read Mbytes(READ_MBYTES)
Read Xfer /sec(READ_XFER_RATE)
Write Mbytes(WRITE_MBYTES)
Write Xfer /sec(WRITE_XFER_RATE)
[性能統計情報の採取]-[キャッシュ情報]チェックボックスにチェックを入れる PD Cache Memory Capacity
(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
PI Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
Cache Memory Usage(CACHE_MEMORY_USAGE)
Cache Memory Usage %(CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Cache Write Pending Usage(CACHE_WRITE_PENDING)
Cache Write Pending Usage %(CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
Max Cache Memory Usage %(MAX_CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Max Cache Write Pending Usage % (MAX_CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
PI_CLCS Cache Memory Capacity(CACHE_MEMORY_CAPACITY)
Cache Memory Usage(CACHE_MEMORY_USAGE)
Cache Memory Usage %(CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Cache Write Pending Usage(CACHE_WRITE_PENDING)
Cache Write Pending Usage %(CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
Max Cache Memory Usage %(MAX_CACHE_MEMORY_USAGE_RATE)
Max Cache Write Pending Usage % (MAX_CACHE_WRITE_PENDING_RATE)
[性能統計情報の採取]-[プロセッサ情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PRCS Processor Busy %
(PROCESSOR_BUSY_RATE)
Max Processor Busy %
(MAX_PROCESSOR_BUSY_RATE)
[性能統計情報の採取]-[ドライブ稼働情報]チェックボックスにチェックを入れる PI_PDOS Busy %(BUSY_RATE)
Max Busy %(MAX_BUSY_RATE)
Max Tag Count(MAX_TAG_COUNT)

装置IDが重複していないかどうかを確認する(SANRISE9500Vシリーズの場合)

ストレージシステムがSANRISE9500Vシリーズの場合,重複しない装置IDが設定されていることを確認してください。装置IDが重複するストレージシステムが存在する場合,Tuning Manager serverのコンポーネントであるMain Consoleでそのストレージシステムが表示できないおそれがあります。ストレージシステムに設定されている装置IDは,ディスクアレイ管理プログラムから参照および設定できます。

注意
SANRISE9500Vシリーズの監視を開始したあとは,装置IDを変更しないでください。装置IDを変更する場合は,インスタンス環境を削除してから,再度インスタンス環境を作成してください。

(3) HTM - Agent for RAIDの登録

PFM - ManagerおよびPerformance Reporterを使ってPFM - Agentを一元管理するために,PFM - ManagerおよびPerformance ReporterにHTM - Agent for RAIDを登録する必要があります。

HTM - Agent for RAIDの情報は,Tuning Manager serverのインストール時にPFM - ManagerおよびPerformance Reporterに登録されるため,通常この手順は不要です。ただし,データモデルバージョンがバージョンアップした修正版のHTM - Agent for RAIDをインストールした場合は,この手順を実施する必要があります。

HTM - Agent for RAIDの登録の流れを次に示します。

図2-2 HTM - Agent for RAIDの登録の流れ(Windowsの場合)

[図]

注意
  • すでにHTM - Agent for RAIDの情報が登録されているPerformance Managementシステムに,新たに同じバージョンのHTM - Agent for RAIDを追加した場合,HTM - Agent for RAIDの登録は必要ありません。
  • バージョンが異なるHTM - Agent for RAIDを,異なるホストにインストールする場合,古いバージョン,新しいバージョンの順でセットアップしてください。
  • PFM - Managerと同じホストにHTM - Agent for RAIDをインストールした場合,jpcconf agent setupjpcagtsetup)コマンドが自動的に実行されます。共通メッセージログに「KAVE05908-I エージェント追加セットアップは正常に終了しました」と出力されるので,結果を確認してください。コマンドが正しく実行されていない場合は,コマンドを実行し直してください。コマンドの実行方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。
  • HTM - Agent for RAIDの情報を登録する作業では,Performance Reporterの[レポート階層]タブおよび[アラーム階層]タブに「RAID」という名前のフォルダが作成されます。[レポート階層]タブで,すでに独自に「RAID」という名前のフォルダまたはファイルを作成していた場合には,名前を変更してから作業を始めてください。

HTM - Agent for RAIDのセットアップファイルをコピーする

HTM - Agent for RAIDをインストールしたホストにあるセットアップファイルをPFM - ManagerおよびTuning Manager serverをインストールしたホストにコピーします。手順を次に示します。

  1. Performance Reporterが起動されている場合は,停止する。
  2. HTM - Agent for RAIDのセットアップファイルをバイナリーモードでコピーする。
    ファイルが格納されている場所およびファイルをコピーする場所を次の表に示します。

    表2-6 コピーするセットアップファイル(Windowsの場合)

    HTM - Agent for RAIDの
    セットアップファイル
    コピー先
    プログラム名 OS コピー先フォルダ
    インストール先フォルダ\setup\jpcagtdw.EXE PFM - Manager Windows PFM - Managerのインストール先フォルダ\setup\
    インストール先フォルダ\setup\jpcagtdu.Z UNIX /opt/jp1pc/setup/
    インストール先フォルダ\setup\jpcagtdw.EXE Performance Reporter Windows Tuning Manager serverのインストール先フォルダ\PerformanceReporter\setup\
    インストール先フォルダ\setup\jpcagtdu.Z UNIX /opt/HiCommand/TuningManager/PerformanceReporter/setup/

PFM - Managerのセットアップコマンドを実行する

PFM - Managerをインストールしたホストで,HTM - Agent for RAIDをPFM - Managerに登録するためのセットアップコマンドを実行します。

jpcconf agent setup -key RAID(jpcagtsetup agtd)

ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf agent setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf agent setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

注意
コマンドを実行するローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止していない状態でjpcconf agent setupjpcagtsetup)コマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。その場合は,Performance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcconf agent setupjpcagtsetup)コマンドを実行してください。

PFM - Managerをインストールしたホストにコピーしたセットアップファイルは,セットアップコマンドを実行したあと,削除してもかまいません。

Performance Reporterのセットアップコマンドを実行する

Tuning Manager serverをインストールしたホストで,HTM - Agent for RAIDをPerformance Reporterに登録するためのセットアップコマンドを実行します。

jpcpragtsetup

Tuning Manager serverをインストールしたホストにコピーしたセットアップファイルは,セットアップコマンドを実行したあと,削除してもかまいません。

(4) インスタンス環境の設定

HTM - Agent for RAIDで監視するストレージシステムのインスタンス情報を設定します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。

ストレージシステムが,HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズの場合に設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,次の情報をあらかじめ確認してください。

表2-7 HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)

項目 説明
Storage Model 管理するストレージシステムの形式として,「1」を指定する。この指定は必須。
IP Address or Host Name (Controller 0) 監視対象のストレージシステムの「コントローラー0」に割り当てられているIPアドレスまたはホスト名を指定する。
IPv6通信に対応しているストレージシステムを監視する場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレスおよびIPv6アドレス。IPv6通信に対応していないストレージシステムを監視する場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレス。
この項目を指定した場合,Array Unit Nameの指定は無視される。
IP Address or Host Name (Controller 1) 監視対象のストレージシステムの「コントローラー1」に割り当てられているIPアドレスまたはホスト名を指定する。
IP Address or Host Name (Controller 0)を設定していて,監視対象のストレージシステムがデュアルコントローラー構成の場合は,必ず指定する。
IP Address or Host Name (Controller 0)にIPv4アドレスを指定した場合,使用できるIPアドレスはIPv4アドレス。IP Address or Host Name (Controller 0)にIPv6アドレスを指定した場合,使用できるIPアドレスはIPv6アドレス。
Array Unit Name この項目は,旧バージョンとの互換性を保つために使用する。
新規にインスタンスを作成する場合は,IP Address or Host Name (Controller 0)およびIP Address or Host Name (Controller 1)に値を設定して,監視対象とするストレージシステムを指定することを推奨する。この項目を使用して,監視対象とするストレージシステムを指定する場合は,ディスクアレイ管理プログラムでストレージシステムを登録したときに生成されるutlprm.infファイルを次のフォルダ下にコピーする。
  • 物理ホストの場合
    インストール先フォルダ\agtd\agent\インスタンス名
  • 論理ホストの場合
    環境ディレクトリ\jp1pc\agtd\agent\インスタンス名

環境ディレクトリとは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリである。
user ID 監視対象のストレージシステムがHUS100シリーズおよびHitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズで,Account Authenticationを有効にしている場合,HTM - Agent for RAID専用のアカウントのユーザーIDを指定する。アカウントの作成方法については,「(2) HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズのセットアップ」を参照のこと。
監視対象のストレージシステムがAccount Authenticationに対応していない場合,または,Account Authenticationを無効にしている場合は,何も指定しない。
password user IDに指定したユーザーIDのパスワードを指定する。この項目で入力した文字は,画面に表示されない。また,この項目に値を設定する場合,2度入力を要求される。
監視対象のストレージシステムがAccount Authenticationに対応していない場合,または,Account Authenticationを無効にしている場合は,何も指定しない。
Secure Port function? 監視対象のストレージシステムとの通信時に,セキュア通信を使用するかどうかを指定する。
  • セキュア通信を使用する場合
    Y」または「y
  • セキュア通信を使用しない場合
    N」または「n
値を入力しない場合は,デフォルト値「N」が設定され,セキュア通信を使用しない。「Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。
監視対象のストレージシステムがセキュア通信に対応していない場合は,「N」または「n」を指定する。
Store Version 使用するStoreバージョンを指定する。Storeバージョンについては「2.5.2 Storeバージョン2.0への移行」を参照のこと。
デフォルト値は「2.0」。
指定できる値は,「1.0」または「2.0」。

注※
Store Versionは新規にインスタンス環境を設定するときだけ指定できる項目です。インスタンス環境を更新するときは指定できません。

ストレージシステムが,HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合に設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,次の情報をあらかじめ確認してください。

表2-8 HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)

項目 説明
Storage Model 管理するストレージシステムの形式として,「2」を指定する。この指定は必須。
Command Device File Name jpctdlistraidコマンドで出力されるコマンドデバイスのデバイスファイル名またはパーティションGUIDを指定する。HTM - Agent for RAIDは,このコマンドデバイスを使ってストレージシステムの情報を取得する。
Mainframe Volume Monitoring※1 メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含めるかどうかを指定する。
  • メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含める場合
    Y」または「y
  • メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスを監視対象に含めない場合
    N」または「n
値を入力しない場合,デフォルト値「N」が設定される。「Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。
Unassigned Open Volume Monitoring※1 オープンシステム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスのうち,ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象にするかどうかを指定する。
  • ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象に含める場合
    Y」または「y
  • ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループを監視対象に含めない場合
    N」または「n
値を入力しない場合,デフォルト値「N」が設定される。「Y」,「y」,「N」,および「n」以外の値を入力した場合,再度,入力を要求される。
Store Version※2 使用するStoreバージョンを指定する。Storeバージョンについては「2.5.2 Storeバージョン2.0への移行」を参照のこと。
デフォルト値は「2.0」。
指定できる値は,「1.0」または「2.0」。

注※1
ストレージシステムのマイクロコードのバージョンによっては,Mainframe Volume MonitoringおよびUnassigned Open Volume Monitoringの設定を有効にしても,その機能を使用できません。ストレージシステムのマイクロコードのバージョンとHTM - Agent for RAIDの機能の対応については,「7. レコード」を参照してください。

注※2
Store Versionは新規にインスタンス環境を設定するときだけ指定できる項目です。インスタンス環境を更新するときは指定できません。

インスタンス環境を構築する際はjpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用します。jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドの設定と,情報を取得できる論理デバイスの対応を表2-9 jpcinssetupの設定と情報を取得できる論理デバイス(HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合)(Windowsの場合),パリティグループの対応を表2-10 jpcinssetupの設定と情報を取得できるパリティグループ(HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合)(Windowsの場合)に示します。

表2-9 jpcinssetupの設定と情報を取得できる論理デバイス(HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合)(Windowsの場合)

jpcinssetupの設定 Unassigned Open Volume Monitoring※1 Y Y N N
Mainframe Volume Monitoring Y N Y N
論理デバイスの種類 LDEV番号が割り当てられている論理デバイス ポートにLUNパスが設定されているオープンシステム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイス
ポートにLUNパスが設定されていないオープンシステム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイス ※2 ※2 × ×
メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイス ※2 × ※2 ×
LDEV番号が割り当てられていない論理デバイス × × × ×

○:HTM - Agent for RAIDで情報を取得できる論理デバイス

×:HTM - Agent for RAIDで情報を取得できない論理デバイス

注※1
Universal Replicatorのジャーナルボリュームを監視する場合,Unassigned Open Volume Monitoringの設定を「Y」とする必要があります。

注※2
SANRISE9900Vシリーズの場合,マイクロコードバージョンは21-03以降である必要があります。

表2-10 jpcinssetupの設定と情報を取得できるパリティグループ(HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの場合)(Windowsの場合)

jpcinssetupの設定 Unassigned Open Volume Monitoring※1,※2 Y Y N N
Mainframe Volume Monitoring Y N Y N
パリティグループの種類 ポートにLUNパスが設定されているLDEVが存在するオープンシステム用のエミュレーションタイプのパリティグループ
ポートにLUNパスが設定されているLDEVが存在しないオープンシステム用のエミュレーションタイプのパリティグループ
例:すべてのLDEVがDynamic Provisioning,Dynamic TieringまたはCopy-on-write Snapshotのプールボリュームであるパリティグループ
※3 ※3 × ×
メインフレーム用のエミュレーションタイプのパリティグループ ※3 × ※3 ×

○:HTM - Agent for RAIDで情報を取得できる論理デバイス

×:HTM - Agent for RAIDで情報を取得できない論理デバイス

注※1
プールボリュームがストレージシステム内に存在する場合,Unassigned Open Volume Monitoringの設定を「Y」とする必要があります。設定しない場合,次のパリティグループおよびLDEV利用率フィールドの値にプールボリュームへのI/Oで発生する利用率が含まれません。
RAID Group Summary(PI_RGS)レコードのBusy %フィールドおよびMax Busy %フィールド
LDEV Summary - Extended(PI_LDE)レコード,LDEV Summary 1 - Extended(PI_LDE1)レコード,LDEV Summary 2 - Extended(PI_LDE2)レコード,および LDEV Summary 3 - Extended(PI_LDE3)レコードのBusy %フィールドおよびMax Busy %フィールド

注※2
Universal Replicatorのジャーナルボリュームを監視する場合,Unassigned Open Volume Monitoringの設定を「Y」とする必要があります。

注※3
SANRISE9900Vシリーズの場合,マイクロコードバージョンは21-03以降である必要があります。

HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズでの論理デバイスおよびパリティグループの種類と,これらを監視対象にするためのインスタンス情報の設定との対応を,次の表に示します。

なお,HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズでは,インスタンス情報の設定に関係なく,すべての論理デバイスおよびパリティグループが監視対象になります。

表2-11 HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズの論理デバイスならびにパリティグループと,インスタンス情報の設定との対応(Windowsの場合)

論理デバイスおよびパリティグループの種類 監視対象にするための設定
オープンシステム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスおよびパリティグループ ポートにマッピングされている論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループ インスタンス情報の設定に関係なく,常に監視対象になる。
ポートにマッピングされていない論理デバイスおよび論理デバイスが所属するパリティグループ デフォルトでは監視対象にならない。インスタンス情報を設定する際,Unassigned Open Volume Monitoringに「Y」または「y」を設定する必要がある。
メインフレーム用のエミュレーションタイプが設定された論理デバイスおよびパリティグループ デフォルトでは監視対象にならない。インスタンス情報を設定する際,Mainframe Volume Monitoring に「Y」または「y」を設定する必要がある。

また,QuickShadow/Copy-on-Write Snapshot/Thin ImageのプールボリュームやDynamic Provisioningのプールボリュームには,LUパスを設定できません。そのため,QuickShadow/Copy-on-Write Snapshot/Thin ImageのプールボリュームやDynamic Provisioningのプールボリュームの利用率,および論理デバイスが所属しているパリティグループの利用率に関する性能情報を取得するためには,Unassigned Open Volume Monitoringに「Y」または「y」を設定する必要があります。

注意
  • インスタンス環境を設定していない場合,HTM - Agent for RAIDのサービスを起動できません。
  • jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用してインスタンス環境を構築する際,インスタンス項目に誤りのある値を指定した場合でもコマンドは正常に終了します。しかし,その後レコードの収集を開始すると,エラーとなりパフォーマンスデータが収集されません。
  • 1つの監視対象を複数のPFM - Agentのインスタンスから重複して監視することはできません。

インスタンス環境を構築するには,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを使用します。

次に,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドの実行手順を,対話形式の場合と非対話形式の場合に分けて説明します。jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

対話形式で実行する場合

  1. サービスキーおよびインスタンス名(32バイト以内の半角英数字で構成されるユニークな値。例えば,DKCシリアル番号など)を指定して,jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行する。
    例えば,監視するストレージシステムのシリアル番号をインスタンス名に指定してインスタンス環境を構築する場合,次のように指定してコマンドを実行します(ここでは,シリアル番号が35053であるとします)。
    jpcconf inst setup -key RAID -inst 35053(jpcinssetup agtd -inst 35053)
    ネットワーク上のすべてのPFM - Agentのインスタンスで,ユニークなインスタンス名を使用してください。ただし,「lib」という名称は使用できません。
  2. ストレージシステムのインスタンス情報を設定する。
    表2-7 HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)」または「表2-8 HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)」に示した項目を,コマンドの指示に従って入力してください。デフォルトで表示されている値を,項目の入力とする場合,または値を指定しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が構築されます。
    複数のインスタンスで稼働させる場合は,1および2の手順を繰り返し,各インスタンスについて設定してください。

非対話形式で実行する場合

  1. jpcconf inst setupコマンドで,定義ファイルのテンプレートを作成する。
    次のようにコマンドを実行します。
    jpcconf inst setup -key RAID -noquery -template 定義ファイル名
    インスタンス環境の設定項目に対応するセクションおよびラベルが定義ファイルに出力されます。なお,[Instance Definitions]セクションのラベルに対応する値は,空白のままです。
  2. 手順1で作成した定義ファイルのテンプレートを編集する。
    インスタンス環境に合わせてテンプレートの設定値を編集します。定義ファイルで指定するプロダクト固有のラベルについては,「表2-7 HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)」および「表2-8 HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900VシリーズでのHTM - Agent for RAIDのインスタンス情報(Windowsの場合)」を参照してください。
    注意
  3. jpcconf inst setupコマンドで,ストレージシステムのインスタンス情報を設定する。
    インスタンス名を「35053」とするインスタンス環境を設定する場合のコマンド実行例を次に示します。インスタンス名には,32バイト以内の半角英数字で構成されるユニークな値を指定します。-inputオプションには,手順2で編集した定義ファイルを指定します。
    jpcconf inst setup -key RAID -inst 35053 -noquery -input 定義ファイル名
重要
定義ファイルにパスワードなどの秘匿情報が含まれる場合,定義ファイルはセキュリティを確保した安全な場所に保存し,使用後は削除するようにしてください。また,定義ファイルをホスト間で転送したいときには,SFTP(SSHトンネル経由のFTP)など,盗聴のおそれがない安全な方法を使用することをお勧めします。

jpcconf inst setupjpcinssetup)コマンドを実行してインスタンス環境を設定したあと,次の確認作業を実施します。

  1. RAID Manager LIB XPがインストールされていることを確認する。
    監視対象のストレージシステムがVP9500,H24000/H20000またはSANRISE Hシリーズの場合は,HTM - Agent for RAIDのインストール先となるホストにRAID Manager LIB XPがインストールされていることを確認してください。
  2. インスタンス環境の設定を検証する。
    作成したインスタンス環境で運用を開始する前に,jpctdchkinstコマンドを実行して,インスタンスの設定を検証してください。jpctdchkinstコマンドは,設定されたインスタンス情報を参照して,HTM - Agent for RAIDが監視対象のストレージシステムから情報が取得できる設定になっているかどうかを検証します。jpctdchkinstコマンドの詳細については,「8. コマンド」を参照してください。

構築されるインスタンス環境を次に示します。

(5) ネットワークの設定[図]

Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて行う設定です。

ネットワークの設定には次の2つの項目があります。

(6) ログのファイルサイズ変更[図]

Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログのファイルサイズを設定する手順の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(7) パフォーマンスデータの格納先の変更[図]

HTM - Agent for RAIDで管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先,エクスポート先またはインポート先のフォルダを変更したい場合に,必要な設定です。

パフォーマンスデータは,デフォルトで,次の場所に保存されます。

論理ホストで運用する場合のデフォルトの保存先については,「インストール先フォルダ」を「環境ディレクトリ\jp1pc」に読み替えてください。

詳細については,「2.5.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。

(8) HTM - Agent for RAIDの接続先PFM - Managerの設定

PFM - Agentがインストールされているホストで,そのPFM - Agentを管理するPFM - Managerを設定します。接続先のPFM - Managerを設定するには,jpcconf mgrhost definejpcnshostname)コマンドを使用します。

注意
  • 同一ホスト上に,複数のPFM - Agentがインストールされている場合でも,接続先に指定できるPFM - Managerは,1つだけです。PFM - Agentごとに異なるPFM - Managerを接続先に設定することはできません。
  • PFM - AgentとPFM - Managerが同じホストにインストールされている場合,接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,接続先のPFM - ManagerをほかのPFM - Managerに変更できません。

手順を次に示します。

  1. Performance Managementのプログラムおよびサービスを停止する。
    セットアップを実施する前に,ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
    jpcconf mgrhost definejpcnshostname)コマンド実行時に,Performance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,停止を問い合わせるメッセージが表示されます。
  2. 接続先のPFM - Managerホストのホスト名を指定して,jpcconf mgrhost definejpcnshostname)コマンドを実行する。
    例えば,接続先のPFM - Managerがホストhost01上にある場合,次のように指定します。
    jpcconf mgrhost define -host host01(jpcnshostname -s host01)
    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(9) 動作ログ出力の設定[図]

アラーム発生時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。

設定方法については,「付録I. 動作ログの出力」を参照してください。

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