Tuning Manager - Agent for RAID
HTM - Agent for RAIDをインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。
- この項の構成
- (1) 前提OS
- (2) 監視対象ストレージシステム
- (3) ネットワークの環境設定
- (4) インストールに必要なOSユーザー権限について
- (5) 前提プログラム
- (6) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
- (7) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて
- (8) インストール済みのHTM - Agent for RAIDのバージョンを確認する
- (9) セキュリティ関連プログラムの有無を確認する
- (10) 障害発生時の資料採取の準備
- (11) 注意事項
HTM - Agent for RAIDの前提OSについては,「ソフトウェア添付資料」の適用OSについて説明している個所を参照してください。
HTM - Agent for RAIDの監視対象ストレージシステムを次の表に示します。それぞれの監視対象ストレージシステムの前提マイクロコードバージョンについては,「ソフトウェア添付資料」のシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。なお,前提マイクロコードよりも古いバージョンのストレージシステムを監視対象とする場合は,マイクロコードのアップデートが必要です。
表2-1 監視対象ストレージシステム(Windowsの場合)
製品名称 SANRISE9500Vシリーズ※1
- SANRISE9580V
- SANRISE9585V
Hitachi AMSシリーズ※1
- Hitachi AMS200
- Hitachi AMS500
Hitachi AMS1000 BR150 Hitachi WMSシリーズ※1 Hitachi WMS100 BR50 Hitachi AMS2000シリーズ※1
- Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0100)
- Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0100)
- BR1600
Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0100)
- Hitachi AMS2100(H/W Rev. 0200)
- Hitachi AMS2300(H/W Rev. 0200)
- Hitachi AMS2500(H/W Rev. 0200)
- BR1600S
- BR1600E
Hitachi AMS2010 Hitachi SMSシリーズ※1 Hitachi SMS100 HUS100シリーズ※1
- HUS150
- HUS130
- HUS110
- BR1650E
- BR1650S
SANRISE9900Vシリーズ※2,※3,※4
- SANRISE9970V
- SANRISE9970V-e
- SANRISE9980V
- SANRISE9980V-e
Hitachi USP※2,※3,※4
- Hitachi USP100
- Hitachi USP600
- Hitachi USP1100
Hitachi NSC55 SANRISE Hシリーズ※2,※3,※4
- SANRISE H1024
- SANRISE H128
H12000 H10000 Universal Storage Platform V/VMシリーズ※2,※3,※4
- USP V
- USP VM
- H24000
- H20000
Virtual Storage Platformシリーズ※3,※4,※5
- VSP
- VP9500
HUS VM※2,※3,※4
- 注※1
- HTM - Agent for RAIDを使用するには,ホストとストレージシステムがLANで接続されている必要があります。
- 注※2
- HTM - Agent for RAIDを使用するには,ホストとストレージシステムがFibre Channelで接続されている必要があります。また,各ストレージシステム内の1つの論理ユニットをコマンドデバイスに割り当てる必要があります。
- 注※3
- HTM - Agent for RAIDが監視をサポートしているメインフレームストレージ環境は,IBM社製メインフレームが接続された環境だけです。
- 注※4
- メインフレームが接続されたストレージシステムを監視する場合,HTM - Agent for RAIDが使用するコマンドデバイスとしてオープンシステム用のエミュレーションタイプの論理デバイスをストレージシステムに準備する必要があります。
- 注※5
- HTM - Agent for RAIDを使用するには,ホストとストレージシステムがFibre ChannelまたはFCoEで接続されている必要があります。また,各ストレージシステム内の1つの論理ユニットをコマンドデバイスに割り当てる必要があります。
- なお,FCoEで接続する場合の前提OSについては,「ソフトウェア添付資料」のホストとストレージシステムの接続方法について説明している個所を参照してください。
HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500Vシリーズで使用する場合の注意事項
- HTM - Agent for RAID とほかのプログラムを同時に使用する場合の注意事項
- 「パスワードプロテクション制御機能」を有効にしている場合,次に示すプログラムからストレージシステムにログインしている間は,別のホスト上のHTM - Agent for RAIDはデータ収集に失敗してKAVF18616-Wメッセージが出力されます。
- Storage Navigator Modular
- ディスクアレイ管理プログラム,統合ディスクアレイ管理プログラム
- ディスクアレイユティリティ,ディスクアレイユティリティ for Web
- Device Manager
- KAVF18616-Wメッセージの詳細については,「9. メッセージ」を参照してください。
- ストレージシステムが使用するポート番号について
- HTM - Agent for RAIDは,HUS100シリーズ,Hitachi AMS2000/AMS/WMS/SMSシリーズおよびSANRISE9500VシリーズのストレージシステムとTCP/IPで通信します。これらのストレージシステムが通信に使うポート番号を,デフォルト値から別の番号に変更した場合,HTM - Agent for RAIDをインストールしたマシンのservicesファイルに変更後のポート番号を設定する必要があります。ポート番号のデフォルト値を次に示します。
- HTM - Agent for RAIDとHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000シリーズおよびHitachi SMSシリーズの間でセキュア通信を使用する場合:
- 28355
- それ以外の場合:
- 2000
- servicesファイルの設定を変更しないでHTM - Agent for RAIDを起動すると,データの収集に失敗します。ストレージシステムが使用するポート番号の確認方法,servicesファイルの設定方法およびポート番号を変更する場合の注意事項については,ご使用になられているストレージシステムのマニュアルを参照してください。
VP9500,H24000/H20000およびSANRISE Hシリーズで使用する場合の注意事項
HTM - Agent for RAIDをインストールするマシンには,RAID Manager LIB XP もインストールする必要があります。
Performance Managementが動作するためのネットワーク環境について説明します。
PFM - Agentのホストは,ホスト名でIPアドレスが解決できる環境を設定してください。IPアドレスを解決できない環境では,PFM - Agentは起動できません。
監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。
- 監視ホスト名に実ホスト名を使用している場合
hostnameコマンドを実行して確認したホスト名で,IP アドレスを解決できるように環境を設定してください。- 監視ホスト名にエイリアス名を使用している場合
設定しているエイリアス名でIPアドレスが解決できるように環境を設定してください。監視ホスト名の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
ホスト名とIPアドレスは,次のどれかの方法で設定してください。
- Performance Managementのホスト情報設定ファイル(jpchostsファイル)
- hostsファイル
- DNS
- 注意
- 監視ホスト名は,ドメイン名を除いて指定してください。Performance Management は,DNS環境でも運用できますが,FQDN形式のホスト名には対応していません。
- Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上では運用できません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定してください。
- 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
- 名前解決を実施するホスト名のIPアドレスにループバックアドレスは設定できません。
- hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスの設定が必要です。
- HTM - Agent for RAIDとHUS100シリーズ,Hitachi AMS2000シリーズおよびHitachi SMSシリーズの間でIPv6通信を使用する場合,HTM - Agent for RAIDのインストール先ホストにはIPv4アドレスとIPv6アドレスを設定しておく必要があります。また,IPv4とIPv6の両方で通信できるようにOSを設定してください。
Performance Managementでは,ネットワーク構成がIPv4環境だけでなくIPv6環境にも対応しています。そのため,IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でも,Performance Managementを運用できます。IPv4環境とIPv6環境が混在するネットワーク構成でのPerformance Managementの運用については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,ネットワークの構成について説明している個所,およびインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップについて説明している章を参照してください。
表2-2 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(Windowsの場合)
機能 サービス名 パラメーター ポート番号 備考 サービス構成情報管理機能 Name Server jp1pcnsvr 22285 PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。
Performance Managementのすべてのホストで設定される。NNM連携機能 NNM Object Manager jp1pcovsvr 22292 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのNNM連携機能で,マップマネージャとオブジェクトマネージャの間の通信で使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。サービス状態管理機能 Status Server jp1pcstatsvr 22350 PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。
PFM - ManagerおよびPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。これらのPFM - Agentが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。
HTM - Agent for RAIDをインストールするときは,必ず,Administrators権限を持つアカウントで実行してください。
HTM - Agent for RAIDを管理するためのプログラムおよびストレージシステムにインストールされている必要があるプログラムについては,「ソフトウェア添付資料」の同一装置内前提ソフトウェアまたはシステム内前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。また,仮想化システムで運用する場合に必要な製品については,「ソフトウェア添付資料」の機能別/条件付前提ソフトウェアについて説明している個所を参照してください。
(6) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて
クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境やプログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,「4. クラスタシステムでの運用」を参照してください。
(7) 仮想化システムでのインストールとセットアップについて
仮想化システムでのHTM - Agent for RAIDのインストール手順およびセットアップ手順は,非仮想化システムの場合と同じです。インストール手順については「2.1.3 インストール手順」を,セットアップ手順については「2.1.4 HTM - Agent for RAIDのセットアップ手順」を参照してください。
ただし,HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズを監視する場合は,仮想化システムのゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるようにするための設定が必要です。設定方法については,各仮想化システムのマニュアルを参照してください。仮想化システム別の設定例については,「2.1.4 HTM - Agent for RAIDのセットアップ手順」の「(1) HUS VM,Virtual Storage Platformシリーズ,Universal Storage Platform V/VMシリーズ,Hitachi USP,SANRISE Hシリーズ,およびSANRISE9900Vシリーズのセットアップ」の「ゲストOSからコマンドデバイスにアクセスできるように設定する」を参照してください。
(8) インストール済みのHTM - Agent for RAIDのバージョンを確認する
インストール済みのHTM - Agent for RAIDのバージョンを確認する方法について説明します。
- Windows Server 2003の場合
- Tuning Managerシリーズのv6.0以降では,HTM - Agent for RAIDのバージョンを[コントロールパネル]の[プログラムの追加と削除]から確認できます。製品のサポート情報へのリンクをクリックして表示されるダイアログを確認してください。ダイアログが表示されない場合は,jpctminfoコマンドで確認してください。
- Windows Server 2008およびWindows Server 2012の場合
- HTM - Agent for RAIDのバージョンを[コントロールパネル]の[プログラムと機能]から確認できます。製品を選択して,[整理]-[レイアウト]-[詳細ペイン]または[詳細ウィンドウ]に表示される製品バージョンを確認してください。または,jpctminfoコマンドで確認してください。
jpctminfoコマンドは,実行ホストにインストールされたHTM - Agent for RAIDの製品情報を表示するコマンドです。このコマンドを使用すると,バージョンおよび修正パッチ履歴情報を確認できます。
コマンドの格納先フォルダを次に示します。
インストール先フォルダ\tools\HTM - Agent for RAIDのバージョンを確認したい場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpctminfo agtdコマンドを実行すると,次の例のように,製品のバージョンが表示されます。
(例)
PRODUCT Hitachi Tuning Manager - Agent for RAID VERSION 7.0.0-00(07-00-00)また,修正パッチ履歴情報を付加して製品情報を表示したい場合,次のように-pオプションを指定してコマンドを実行します。
jpctminfo agtd -p修正パッチがインストールされている場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのバージョンとインストール日が表示されます。
(例)
PRODUCT Hitachi Tuning Manager - Agent for RAID VERSION 7.0.0-02(07-00-02) PATCH DATE 070001 2010/01/31 070002 2010/02/28修正パッチがインストールされていない場合,-pオプションを指定してコマンドを実行すると,次の例のように,修正パッチのインストール履歴がないことを示すメッセージが表示されます。
(例)
PRODUCT Hitachi Tuning Manager - Agent for RAID VERSION 7.0.0-00(07-00-00) KAVF24903-I 修正パッチの履歴情報はありません
次に示すプログラムがインストールされていないかどうか確認してください。インストールされている場合,次の説明に従って対処してください。
- セキュリティ監視プログラム
セキュリティ監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,HTM - Agent for RAIDのインストールが妨げられないようにしてください。- ウィルス検出プログラム
ウィルス検出プログラムを停止してからHTM - Agent for RAIDをインストールすることを推奨します。
HTM - Agent for RAIDのインストール中にウィルス検出プログラムが稼働している場合,インストールの速度が低下したり,インストールが実行できなかったり,または正しくインストールできなかったりすることがあります。- プロセス監視プログラム
プロセス監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,HTM - Agent for RAIDのサービスまたはプロセスを監視しないようにしてください。
HTM - Agent for RAIDのインストール中に,プロセス監視プログラムによって,これらのサービスまたはプロセスが起動されたり停止されたりすると,インストールに失敗することがあります。
トラブルが発生した場合にメモリーダンプ,クラッシュダンプ,ユーザーモードプロセスダンプなどが必要になることがあります。トラブル発生時にこれらのダンプを採取する場合は,あらかじめダンプが出力されるように設定してください。
- メモリーダンプの出力設定
- [スタート]メニューから[設定]-[コントロールパネル]-[システム]を選択する。
- [詳細設定]タブの[起動と回復]の[設定]ボタンをクリックする。
- [デバッグ情報の書き込み]で,[完全メモリダンプ]を選択し,出力先のファイルを指定する。
- 注意
- メモリーダンプのサイズは,実メモリーのサイズによって異なります。搭載している物理メモリーのサイズが大きいと,メモリーダンプのサイズも大きくなります。メモリーダンプを採取できるだけのディスク領域を確保してください。詳細は,OS付属のドキュメントを参照してください。
- クラッシュダンプの出力設定
- [スタート]メニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。
- テキストボックスに「drwtsn32」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
ワトソン博士のダイアログボックスが開きます。- [クラッシュ ダンプ ファイルの作成]チェックボックスにチェックを入れて,[クラッシュダンプ]テキストボックスに出力先のファイルを指定する。
- [OK]ボタンをクリックする。
- 注意
- クラッシュダンプには,Performance Managementプログラムだけでなく,ほかのアプリケーションプログラムの情報も出力されます。また,クラッシュダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。クラッシュダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域が確保されているダンプ出力先フォルダを設定してください。
Windows Server 2008またはWindows Server 2012の場合の設定方法
- ユーザーモードプロセスダンプの出力設定
次のレジストリを設定することで,アプリケーションプログラムが異常終了した場合に,即時に調査資料のユーザーモードプロセスダンプを取得できます。
\\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\Windows Error Reporting\LocalDumps
このレジストリキーに,次のレジストリ値を設定します。
- DumpFolder : REG_EXPAND_SZ ダンプ出力先のフォルダ名
出力先フォルダには書き込み権限が必要です。- DumpCount : REG_DWORD 保存するダンプの数
- DumpType : REG_DWORD 2
- 注意
- ユーザーモードプロセスダンプには,Performance Managementプログラムだけでなく,ほかのアプリケーションプログラムの情報も出力されます。また,ユーザーモードプロセスダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。ユーザーモードプロセスダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域が確保されているダンプ出力先フォルダを設定してください。
ここでは,Performance Managementをインストールおよびセットアップするときの注意事項を説明します。
Performance Managementが使用しているため,JPC_HOSTNAMEを環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。
同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項
Performance Managementは,同一ホストにPFM - ManagerとPFM - Agentをインストールすることもできます。その場合の注意事項を次に示します。
- 参考
- システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - ManagerとPFM - Agentをそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。
- Performance Managementのプログラムをインストールするときは,ローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止しておいてください。なお,停止するサービスは物理ホスト上および論理ホスト上のすべてのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
- PFM - ManagerとPFM - Agentを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - Agentの前提プログラムはPFM - Managerになるため,PFM - Managerをインストールしてから PFM - Agentをインストールしてください。
- PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - BaseとPFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールする場合は,PFM - BaseとPFM - AgentをアンインストールしたあとにPFM - Manager,PFM - Agentの順でインストールしてください。また,PFM - Manager とPFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,PFM - ManagerとPFM - AgentをアンインストールしたあとにPFM - Base,PFM - Agentの順でインストールしてください。
- PFM - ManagerがインストールされているホストにPFM - Agentをインストールすると,接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,PFM - Agentの接続先PFM - ManagerをリモートホストのPFM - Managerに変更できません。リモートホストのPFM - Managerに接続したい場合は,インストールするホストにPFM - Managerがインストールされていないことを確認してください。
- Tuning Manager serverがインストールされているホストに,Performance Managementプログラムをインストールする場合は,ブラウザーの画面をすべて閉じてからインストールを実施してください。
- Performance Managementプログラムを新規にインストールした場合は,ステータス管理機能がデフォルトで有効になります。ただし,07-50から08-00以降※にバージョンアップインストールした場合は,ステータス管理機能の設定状態はバージョンアップ前のままとなります。ステータス管理機能の設定を変更する場合は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。
注※ Hitachi Tuning ManagerのAgentの場合,「07-50から08-00以降」は「ステータス管理機能をサポートしているバージョンから05-70以降」と読み替えてください。古いバージョンのPFM - Agentからバージョンアップする場合の注意事項を次に示します。
なお,バージョンアップについての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録を参照してください。
- すでにPerformance ManagementプログラムがインストールされているホストにPFM - Agentをインストールする場合,PFM - Agentのインストールパスは,すでにインストールされているPFM - ManagerまたはPFM - Baseのインストールパスと同じになります。インストールパスを変更したい場合は,インストール済みのPFM - ManagerまたはPFM - Baseを削除し,インストールし直す必要があります。
- バージョン08-00以降※のPerformance Managementプログラムでは,Store実行プログラム(jpcsto.exeおよびstpqlpr.exe)の配置先が変更されています。PFM - Agentを08-00以降※にバージョンアップする際に,旧配置先のStore実行モジュールは削除されます。
注※ Hitachi Tuning ManagerのAgentの場合,「05-70以降」と読み替えてください。- バージョン08-00より前※からバージョンアップする場合,前提プログラムのPFM - ManagerまたはPFM - Baseを先にインストールしてください。
注※ Hitachi Tuning ManagerのAgentの場合,「05-70より前」と読み替えてください。- HTM - Agent for RAIDがクラスタ環境の場合,バージョンアップするときには,実行系,待機系のどちらか一方で共有ディスクをオンラインにする必要があります。
- HTM - Agent for RAIDをバージョンアップする場合,既存のStoreデータベースが自動的にバージョンアップされるため,一時的にStoreデータベースの格納先のディスクに,Storeデータベースのサイズの2倍の空き容量を必要とします。HTM - Agent for RAIDをバージョンアップする前に,Storeデータベースの格納先のディスクに十分な空き容量があるかどうかを確認してください。
必要な空き容量は,現在のStoreデータベースの合計サイズを基準に考慮してください。例えば,現在のStoreデータベースの合計サイズが100GBの場合,バージョンアップに必要なディスクの空き容量は200GB以上です。Storeデータベースの格納先ディスクを変更している場合は,変更後のディスク容量に対して必要な空き容量を考慮してください。- HTM - Agent for RAIDをバージョンアップする場合,HTM - Agent for RAIDを上書きインストールしてください。古いバージョンのHTM - Agent for RAIDをアンインストールすると,古いバージョンで作成したパフォーマンスデータなども一緒に削除されてしまうため,新しいバージョンで使用できなくなります。アップグレードまたは上書きインストールを実施すると,次の項目が自動的に更新されます。
- Agent StoreのStoreデータベースファイル
- iniファイル
- Agentのインスタンス環境
- アップグレードインストールを実施すると,iniファイルおよびAgentのインスタンス環境に新しい設定項目が追加される場合があります。その場合,新しい設定項目にはデフォルト値が設定されるため,必要に応じて再度設定してください。
- バージョンアップのためにHTM - Agent for RAIDを上書きインストールする場合,インストールを開始する前に,必ず既存のデータベースのバックアップを取得し,インストール済みのHTM - Agent for RAIDのバージョンを確認してください。バージョンの確認には,jpctminfoコマンドを使います。jpctminfoコマンドを使用したバージョンの確認方法については,「(8) インストール済みのHTM - Agent for RAIDのバージョンを確認する」を参照してください。jpctminfoコマンドがインストールされていない場合は,上書きインストール時に表示されるダイアログのバージョンを確認してください。
- HTM - Agent for RAIDをバージョンアップするとき,次に示すインスタンス項目にはデフォルト値「N」が設定されます。
既存のHTM - Agent for SANRISEのバージョンが05-10より前の場合:既存のHTM - Agent for RAIDのバージョンがv6.2より前の場合:
- Unassigned Open Volume Monitoring
- Secure Port function?
既存のHTM - Agent for RAIDのバージョンがv7.5より前の場合:
- Secure Port function?
必要に応じてインスタンス環境を更新し,これらのインスタンス項目に値を再設定してください。インスタンス環境の更新方法については,「2.5.3 インスタンス環境の更新の設定」を参照してください。
- Mainframe Volume Monitoring
- HTM - Agent for RAIDをバージョンアップするとき,次に示すインスタンス項目には値が設定されません。
既存のHTM - Agent for SANRISEのバージョンが05-50より前の場合:必要に応じてインスタンス環境を更新し,これらのインスタンス項目に値を設定してください。インスタンス環境の更新方法については,「2.5.3 インスタンス環境の更新の設定」を参照してください。
- user ID
- password
- HTM - Agent for RAIDのバージョンアップインストールでは,インポートしたStoreデータベースのデータモデルのバージョンアップが行われないため,インストール後にHTM - Agent for RAIDのサービスを起動するとAgent Storeサービスの起動時にKAVE00229-Eが出力され,サービスが起動されない現象が発生します。この現象を回避するために,次に示すどちらかの対処を実施してください。
コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。
- バージョンアップインストール前にjpctool db import(jpcdbctrl import)コマンドで-clearオプションを指定し,インポートしたStoreデータベースを削除する。
- バージョンアップインストール後にjpctool db dmconvert(jpcdbctrl dmconvert)コマンドでimportディレクトリのStoreデータベースのデータモデルをバージョンアップする。
- バージョンアップ前後でデータモデルが変更されている場合,バージョンアップインストール時に既存のStoreデータベースをバージョンアップする処理が行われます。このため,Storeデータベースのサイズによっては,インストール処理が数十分掛かる場合があります。
HTM - Agent for RAIDのインストール先ホストについての注意事項
HTM - Agent for RAIDは,「(2) 監視対象ストレージシステム」で示す接続でストレージシステムにアクセスしているホストにインストールする必要があります。
- インストール先フォルダには,次の文字を含むパスは指定しないでください。
「(」,「)」- Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベントビューアなど)を起動したままインストールした場合,システムの再起動を促すメッセージが表示されることがあります。この場合は,メッセージに従ってシステムを再起動し,インストールを完了させてください。
- Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラム(例えばWindowsのイベントビューアなど)を起動したままの状態,ディスク容量が不足している状態,またはディレクトリ権限がない状態でインストールした場合,ファイルの展開に失敗することがあります。Performance Managementのプログラムおよびサービスや,Performance Managementのファイルを参照するような他プログラムが起動している場合はすべて停止してからインストールし直してください。ディスク容量不足やディレクトリ権限不足が問題である場合は,問題を解決したあとでインストールし直してください。
- Performance Managementのプログラムをインストールする場合,Windowsの標準サービスであるApplication Experience Lookup ServiceまたはApplication Experienceが存在するかどうか確認してください。存在する場合はこのサービスを起動してから,製品をインストールしてください。
- Windows Server 2008またはWindows Server 2012でUAC機能を有効にしている場合,HTM - Agent for RAIDのコマンドは,必ず管理者コンソールから実行してください。管理者コンソールからコマンドを実行する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Windows Server 2008を利用する場合の注意事項について説明している個所を参照してください。
- Performance Management製品がインストールされているホストのOSをアップグレードする場合,アップグレード前にPerformance Management製品をすべてアンインストールしてください。OSのアップグレード後,アップグレード後のOSに対応するPerformance Management製品をインストールしてください。
次の条件を満たす場合,OSのアップグレード前に定義ファイルやStoreデータベースなどのバックアップデータを取得しておくと,アップグレード後にデータを流用できます。Storeデータベースのデータを流用する手順の例を次に示します。
- OSのアップグレード後もホスト名に変更がない場合
- Storeデータベースのバックアップデータのデータモデルバージョンが,OSアップグレード後のデータモデルバージョンよりも古いか,同一の場合※
注※ StoreデータベースのStoreバージョンが1.0の場合は,データモデルバージョンがOSアップグレード後と同一の場合だけ,データを流用できます。
- OSのアップグレード前にjpctool db backup(jpcctrl backup)コマンドでStoreデータベースのバックアップを取得する。
- アップグレードしたOSにWindows Server 2008対応のHTM - Agent for RAIDをインストールする。
- jpctool db dmconvert(jpcdbctrl dmconvert)コマンドで,バックアップデータのデータモデルを新しいHTM - Agent for RAIDのデータモデルにコンバートする。
この操作は,StoreデータベースのStoreバージョンが2.0で,バックアップのデータモデルバージョンがOSアップグレード後のデータモデルバージョンより古い場合だけ必要な操作です。
jpctool db dmconvert(jpcdbctrl dmconvert)コマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。- jpctool db restore(jpcresto)コマンドで,バックアップを取得したStoreデータベースをリストアする。
All Rights Reserved. Copyright© 2010, 2013, Hitachi, Ltd.