Tuning Manager Software ユーザーズガイド

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6.3.2 複合レポートの応用的な使い方

ここでは,複合レポートの応用的な使い方の例を示します。

この項の構成
(1) 同一レコードの異なるフィールドのレポートを表示する
(2) 異なるエージェント種別の同系レコードをレポート表示する
(3) 異なるエージェント種別の異なるレコードをレポート表示する
(4) ベースラインと同時にレポート表示する

(1) 同一レコードの異なるフィールドのレポートを表示する

同一レコード上の異なるフィールドのレポートを1つのグラフに表示する場合,フィールド同士でデータの単位やスケールに大きな差異がないか注意する必要があります。

フィールド同士でデータの単位やスケールに大きな差異がある場合,通常のレポートと複合レポートとでは表示結果が次のように異なります。

複合レポートで作成したグラフの例を次の図に示します。この図では,フィールド「プロセッサ使用率(最大値:100%)」とフィールド「物理メモリー未使用サイズ(最大値:1,000MB)」を1つのグラフに表示させています。

図6-15 同一レコードで異なるフィールドのレポートを表示する場合

[図]

この複合レポートの登録手順は次のとおりです。

  1. 複数のレポートを複合ブックマークに登録します。ここで登録するレポート同士は,次の条件を満たしているものとします。
    • 同一スケールのデータフィールド(複数も可)だけを表示する
    • 同一の収集間隔でデータ表示する
  2. 複合ブックマークを次のように編集します。
    • 各レポートを別々の系列グループに設定する
    • 各系列グループに適したY軸の最大値を設定する
    • 系列グループのY軸の表示位置を左右別々に設定する

(2) 異なるエージェント種別の同系レコードをレポート表示する

異なるエージェント種別の同系レコードを1つのグラフに表示させると,レコード値を比較できます。しかし,通常のレポートの場合,異なるエージェントの情報は同じグラフ上に表示できません。

複合レポートの場合,複合ブックマークの編集で,該当するレポートを同じ系列グループに設定することで,これらのレコードを同じグラフ上に表示できます。また,グラフ種類に「積み上げ棒」などを設定することで,積み上げて合計されたデータ規模を視覚的に確認することもできます。

複合レポートで作成したグラフの例を次の図に示します。この図では,フィールド「Windows1」と「UNIX1」のCPU(単位:%)を1つのグラフに表示させています。

図6-16 異なるエージェント種別の同系レコードをレポート表示する場合

[図]

この複合レポートの登録手順は次のとおりです。

  1. 複数のレポートを複合ブックマークに登録します。ここで登録する複数のレポートは,それぞれスケールおよび内容が類似するデータフィールドを持っているものとします。
  2. 複合ブックマークを編集し,各レポートを同一の系列グループとして作成します。

(3) 異なるエージェント種別の異なるレコードをレポート表示する

複合レポートでは,異なるエージェントの異なるレコード同士も,同じグラフ上に表示できます。例えば,複数レコード間の変動値に相関性がある場合などに,視覚的に確認できて便利です。

複合レポートの登録手順は次のとおりです。

  1. 複数のレポートを複合ブックマークに登録します。ここで登録する複数のレポートは,スケールやエージェント種別が異なるが,関連性を持つものとします。
  2. 複合ブックマークを次のように編集します。
    • 各レポートを別々の系列グループとして設定する
    • それぞれの系列グループで,スケールやデータに合わせて,グラフ種類やY軸の値を設定する
    • 系列グループのY軸の表示位置を左右別々に設定する

(4) ベースラインと同時にレポート表示する

複合レポートではベースラインとして,周期性を持つ過去のレポートデータや,安定稼働時のレポートデータをあわせて表示できます。これによって,現在のレポートと比較し,異常発生の有無や傾向をつかみやすくなります。

複合レポートの登録手順は次のとおりです。

  1. 比較元のレポートを複合ブックマークとして登録します。ここで登録するレポートは,周期的なデータ収集が設定されているレポートとします。
  2. 複合ブックマークにベースラインを追加します。ベースラインとして登録するレポートは,比較元と同じ期間または収集間隔を持つレポートとします。
  3. 複合ブックマークを編集します。登録レポートとベースラインを同じ系列グループに設定します。

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