Tuning Manager Software 運用管理ガイド

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7.4.1 コマンドで保守情報を採取する方法

Tuning Manager serverおよびPerformance Managementが提供するコマンドを使用すると,Tuning Manager serverのトラブルの解決に必要な情報を収集できます。

この項の構成
(1) Tuning Manager serverの保守情報を採取する手順
(2) 特定の保守情報を採取するためのコマンド
(3) 保守情報の採取に掛かる時間の目安

(1) Tuning Manager serverの保守情報を採取する手順

Tuning Manager serverの運用中にトラブルが発生した場合,サポートを受ける前に次の手順を実行してください。

  1. hcmdsgetlogsコマンドを実行して,Tuning Manager serverの保守情報を採取します。
    コマンドの実行例を次に示します。

    Windowsの場合:
    <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsgetlogs /dir <任意のフォルダ>

    Solarisの場合:
    /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsgetlogs -dir <任意のディレクトリ>

    Linuxの場合:
    <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsgetlogs -dir <任意のディレクトリ>
    hcmdsgetlogsコマンドの詳細については,「9.9.1 hcmdsgetlogsコマンド」を参照してください。
  2. Tuning Manager serverとエージェントを同一ホストにインストールしている場合は,jpcrasコマンドを実行して,エージェントのStoreデータベースを収集します。
    コマンドの実行例を次に示します。

    Windowsの場合:
    cd <PFM - Managerのインストール先フォルダ>\tools
    jpcras <任意のフォルダ> all all

    SolarisおよびLinuxの場合:
    cd /opt/jp1pc/tools
    jpcras <任意のディレクトリ> all all
    サービスキーを示すallと,採取する資料を示すallを必ず指定してください。jpcrasコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」を参照してください。

エージェントのStoreデータベースの収集に時間が掛かる場合があるため,hcmdsgetlogsコマンドの実行が完了した時点で,hcmdsgetlogsコマンドで採取した保守情報をサポートデスクに送付してください。

Tuning Manager serverをクラスタ構成で運用している場合には,実行系ノードと待機系ノードそれぞれでhcmdsgetlogsコマンドおよびjpcrasコマンドを実行してください。

(2) 特定の保守情報を採取するためのコマンド

hcmdsgetlogsコマンドおよびjpcrasコマンドを実行すれば,サポートを受けるために必要な保守情報をすべて採取できます。通常はこれらのコマンドを実行することを推奨します。

ただし,hcmdsgetlogsコマンドおよびjpcrasコマンドはトラブルの解決に必要な情報をすべて収集するため,収集される情報の量は多くなります。収集する情報の量を少なくしたい場合で,トラブルの発生個所が特定できるときには,次に示すコマンドを個別に実行できます。

Tuning Manager serverの保守情報を採取するために使用するコマンドと,保守情報の採取対象となる各製品との対応を次の表に示します。

表7-17 保守情報を採取するためのコマンド一覧

コマンド名 ほかのHitachi Command Suite製品 Tuning Manager server PFM - Manager エージェント
共通コンポーネント Main Console Performance Reporter Storeデータベース Storeデータベース以外
hcmdsgetlogs ×
htm-getlogs × × ×
htm-dump × × × × × ×
jpcprras × × × × × ×
jpcras × × × ×

(凡例)
○:保守情報を採取できます。
×:保守情報を採取できません。

hcmdsgetlogsコマンドについては,「9.9.1 hcmdsgetlogsコマンド」を参照してください。また,jpcrasコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。そのほかのコマンドについては,「8. ユーティリティ」を参照してください。

(3) 保守情報の採取に掛かる時間の目安

個別にコマンドを実行した場合の,Tuning Manager serverのログ収集に掛かる時間の目安について説明します。「表7-18 Tuning Manager serverがインストールされているホスト」から「表7-20 ストレージシステム」に示す環境でTuning Managerシリーズを運用する場合,Tuning Manager serverホストでのログの収集には,「表7-21 ログの収集に掛かる時間(Tuning Manager serverホストでコマンドを実行した場合)」に示す程度の時間が掛かります。なお,コマンドを実行したあとにエラーメッセージが出力されていなければ,ログファイルの収集が継続されているので,コマンドの実行を中断しないでください。

表7-18 Tuning Manager serverがインストールされているホスト

分類 スペック
CPU Intel Core 2 Duo E6850(3.0GHz)
メモリー 4GB
OS Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition
プログラム Tuning Manager server v7.6.1
Device Manager v7.6.1

表7-19 エージェントがインストールされているホスト

分類 スペック
CPU Intel Core 2 Duo E6850(3.0GHz)
メモリー 4GB
OS Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition
プログラム HTM - Agent for RAID v7.6.1

表7-20 ストレージシステム

ストレージシステム リソース種別 リソース数
Hitachi Universal Storage Platform V 論理デバイス 61,739
LUSE 1,270
VDEV 57,355
パリティグループ 96
ポート 96
CLPR 2
プール 12

表7-21 ログの収集に掛かる時間(Tuning Manager serverホストでコマンドを実行した場合)

コマンド ログの収集に掛かる時間(秒)
hcmdsgetlogs 952
htm-getlogs 243
htm-dump 14
jpcprras 66
jpcras 30

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