Tuning Manager Software 運用管理ガイド
きわめて大規模な環境でTuning Manager serverを運用している場合,データベースが一時的に利用する作業領域が不足することがあります。データベースの作業領域が不足すると,次のどれかのメッセージが出力されます。
- KATN15010-E
- KATN12661-E
- KATN12036-E
- KATN17206-E
これらのメッセージが出力された場合は,データベースを再作成して作業領域を拡張する必要があります。ここでは,データベースを再作成する手順について説明します。
Tuning Manager serverをクラスタ環境で運用している場合は,「(2) データベースを再作成する手順(クラスタ環境)」を参照してください。
- この項の構成
- (1) データベースを再作成する手順
- (2) データベースを再作成する手順(クラスタ環境)
- 注意
- データベースを再作成する前に,必ずデータベースをバックアップしてください。データベースをバックアップする方法については,「3.3 データベースのバックアップ」を参照してください。
データベースを再作成する手順を次に示します。
- Hitachi Command Suite製品のサービスをすべて停止します。
サービスの停止方法については,「1.5 サービスの停止」を参照してください。- hcmdsdbsrvコマンドを実行して,HiRDBのサービスを起動します。
- Windowsの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbsrv /start
- Solarisの場合:
- /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbsrv -start
- Linuxの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsdbsrv -start
- hcmdsdbmoveコマンドを実行して,データベースをエクスポートします。
- Windowsの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbmove /export /datapath <作業用フォルダ>
- Solarisの場合:
- /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbmove -export -datapath <作業用ディレクトリ>
- Linuxの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsdbmove -export -datapath <作業用ディレクトリ>
- 注意
- ・datapathオプションには,データベースのエクスポート先ディレクトリを指定します。
- ・typeオプションは指定しないでください。データベースを再作成する場合は,同一ホストにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品のデータベースをエクスポートする必要があります。
- 次のコマンドを実行して,データベースを再作成します。
- Windowsの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbremake /databasepath <データベース再作成先フォルダ>
- Solarisの場合:
- /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbremake -databasepath <データベース再作成先ディレクトリ>
- Linuxの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsdbremake -databasepath <データベース再作成先ディレクトリ>
- 注意
- ・<データベース再作成先フォルダ>および<データベース再作成先ディレクトリ>には,63バイト以内のパスを指定してください。
- ・Windowsの場合に,<データベース再作成先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。そのほかに,\,:,/をパスの区切り文字として使用できます。
- A-Z,a-z,0-9,.(ピリオド),_(下線)
- ・SolarisおよびLinuxの場合に,<データベース再作成先ディレクトリ>に使用できる文字を次に示します。そのほかに,/をパスの区切り文字として使用できます。パス中に空白は指定できません。
- A-Z,a-z,0-9,.(ピリオド),_(下線)
- また,<データベース再作成先ディレクトリ>の末尾の文字として,パスの区切り文字(/)は指定できません。
- ・hcmdsdbremakeコマンドを実行すると,組み込みデータベースのHiRDBが使用するポート番号の設定がデフォルト値(23032)に戻ります。デフォルト値以外のポート番号に変更して運用している場合は,コマンド実行後にポート番号を設定し直してください。
- ・hcmdsdbremakeコマンドの<データベース再作成先フォルダ>および<データベース再作成先ディレクトリ>には,十分な空き容量が必要です。同一ホストにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品のデータベース容量と,共通コンポーネントが使用するデータベースファイルの容量の合計よりも大きなディレクトリを指定してください。Tuning Manager serverのデータベース容量はhtm-db-statusコマンドを実行したときに表示される「データベースの総容量」です。共通コンポーネントが使用するデータベースファイルの容量については,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager Software インストールガイド」を参照してください。ほかのHitachi Command Suite製品のデータベース容量については,それぞれの製品のマニュアルを参照してください。
- 次のコマンドを実行して,データベースをインポートします。
- Windowsの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbmove /import /datapath <作業用フォルダ>
- Solarisの場合:
- /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbmove -import -datapath <作業用ディレクトリ>
- Linuxの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsdbmove -import -datapath <作業用ディレクトリ>
- 注意
- ・datapathオプションには,手順3のエクスポート時にdatapathオプションに指定したディレクトリを指定してください。
- ・typeオプションは指定しないでください。データベースを再作成する場合は,同一ホストにインストールされているすべてのHitachi Command Suite製品のデータベースをインポートする必要があります。
- Hitachi Command Suite製品のサービスを起動します。
サービスの起動方法については,「1.4 サービスの起動」を参照してください。
クラスタを構築している場合にデータベースを再作成する手順を次に示します。実行系,待機系それぞれのノードで実施してください。
- 注意
- データベースを再作成する前に,必ずデータベースをバックアップしてください。データベースをバックアップする方法については,「3.3 データベースのバックアップ」を参照してください。
- 実行系ノードで,サービス以外のリソースをオンラインにします。
待機系ノードでは,この手順を実行する必要はありません。
オンラインにするリソースは次のとおりです。
- MSCSおよびWSFCの場合
・論理IPアドレス
・論理ホスト名
・共有ディスク- VERITAS Cluster Serverの場合
・論理IPアドレス
・共有ディスク- Sun Clusterの場合
・論理ホスト名
・共有ディスク- クラスタソフトウェアからの操作でHitachi Command Suite製品のサービスをオフラインにします。
オフラインにするTuning Manager serverのサービスは次のとおりです。
- HiRDB/ClusterService _HD0
- HBase Storage Mgmt Common Service
- HBase Storage Mgmt Web Service
- HiCommand Performance Reporter
- HiCommand Suite TuningManager
- HiCommand Suite TuningService※
ほかのHitachi Command Suite製品のサービスについては,各製品のマニュアルを参照してください。
- 注※
- Tuning Manager serverが内部的に使用するサービスです。
- Hitachi Command Suite製品のサービスをクラスタソフトウェアの管理対象から外します。
管理対象から外すサービスは,手順2でオフラインにしたサービスです。
- MSCSの場合
クラスタアドミニストレータで対象のサービスを右クリックして,[プロパティ]-[詳細設定]タブ-[再開しない]を選択して,[OK]をクリックします。- WSFCの場合
フェールオーバークラスタ管理またはフェールオーバークラスターマネージャーで対象のサービスを右クリックして,[プロパティ]-[ポリシー]タブ-[リソースが失敗状態になった場合は,再起動しない]を選択して,[OK]をクリックします。- VERITAS Cluster Serverの場合
1.VERITAS Cluster Managerを起動します。
2.Hitachi Command Suite製品の各サービスで右クリックして表示されるコンテキストメニューにある[Enabled]のチェックを外します。
3.Cluster Explorerウィンドウで[Service Groups]タブを選択します。
4.Hitachi Command Suite製品のサービスを登録したグループを選択して,右クリックして表示されるコンテキストメニューから[Freeze]-[Temporary]を選択します。- Sun Clusterの場合
1.Hitachi Command Suite製品の各サービスのリソース監視を無効にします。次のコマンドを実行してください。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -M -j <リソース名>
2.Hitachi Command Suite製品の各サービスのリソースを無効にします。次のコマンドを実行してください。
# /usr/cluster/bin/scswitch -n -j <リソース名>- 次に示すコマンドを実行します。
注意
- Windowsの場合:
- <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbclustersetup /createcluster /databasepath <データベース再作成先フォルダ> /exportpath <データ格納先フォルダ> /auto
- <データベース再作成先フォルダ>には,次に示す空き容量が必要です。
必要な空き容量 = 共通コンポーネントのデータベース容量 + Tuning Manager serverと同一ホストにインストールされている,Tuning Manager serverを含むすべてのHitachi Command Suite製品のデータベース容量
<データベース再作成先フォルダ>の空き容量不足が原因でhcmdsdbclustersetupコマンドの実行に失敗した場合は,<データベース再作成先フォルダ>の空き容量を増やしたあとで,hcmdsdbclustersetupコマンドを再実行してください。
hcmdsdbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを実行系ノードから切り離さないでください。また,hcmdsdbclustersetupコマンドが異常終了した状態でサーバを再起動しないでください。- コマンド実行前に<データ格納先フォルダ>を削除または空にしてください。
- <データベース再作成先フォルダ>は共有ディスク上に配置してください。<データ格納先フォルダ>はローカルディスク上に配置してください。
- <データベース再作成先フォルダ>および<データ格納先フォルダ>には,63バイト以内のパスを指定してください。
- <データベース再作成先フォルダ>および<データ格納先フォルダ>に使用できる文字を次に示します。そのほかに,\,:,/をパスの区切り文字として使用できます。
A-Z,a-z,0-9,.(ピリオド),_(下線)- hcmdsdbclustersetupコマンドを実行すると,組み込みデータベースのHiRDBが使用するポート番号の設定がデフォルト値(23032)に戻ります。デフォルト値以外のポート番号に変更して運用している場合は,コマンド実行後にポート番号を設定し直してください。
- autoオプションを付けてコマンドを実行すると,データベースを処理するための準備として,自動的にHitachi Command Suite製品のサービスを停止し,HiRDBを起動します。データベースの処理が完了すると,HiRDBは停止します。したがって,コマンド実行後には,Hitachi Command Suite製品のサービスおよびHiRDBが停止している状態になります。ただし,v5.7より前のHiCommand製品のサービスは,起動,停止しません。
注意
- Solarisの場合:
- /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbclustersetup -createcluster -databasepath <データベース再作成先ディレクトリ> -exportpath <データ格納先ディレクトリ> -auto
- <データベース再作成先ディレクトリ>には,次に示す空き容量が必要です。
必要な空き容量 = 共通コンポーネントのデータベース容量 + Tuning Manager serverと同一ホストにインストールされている,Tuning Manager serverを含むすべてのHitachi Command Suite製品のデータベース容量
<データベース再作成先ディレクトリ>の空き容量不足が原因でhcmdsdbclustersetupコマンドの実行に失敗した場合は,<データベース再作成先ディレクトリ>の空き容量を増やしたあとで,hcmdsdbclustersetupコマンドを再実行してください。
hcmdsdbclustersetupコマンドが正常終了するまでは,共有ディスクを実行系ノードから切り離さないでください。また,hcmdsdbclustersetupコマンドが異常終了した状態でサーバを再起動しないでください。- コマンド実行前に<データ格納先ディレクトリ>を削除または空にしてください。
- <データベース再作成先ディレクトリ>は共有ディスク上に配置してください。<データ格納先ディレクトリ>はローカルディスク上に配置してください。
- <データベース再作成先ディレクトリ>および<データ格納先ディレクトリ>には,63バイト以内のパスを指定してください。
- <データベース再作成先ディレクトリ>および<データ格納先ディレクトリ>に使用できる文字を次に示します。そのほかに,/をパスの区切り文字として使用できます。パス中に空白は指定できません。
A-Z,a-z,0-9,.(ピリオド),_(下線)- <データベース再作成先ディレクトリ>および<データ格納先ディレクトリ>の末尾の文字として,パスの区切り文字(/)は指定できません。
- hcmdsdbclustersetupコマンドを実行すると,組み込みデータベースのHiRDBが使用するポート番号の設定がデフォルト値(23032)に戻ります。デフォルト値以外のポート番号に変更して運用している場合は,コマンド実行後にポート番号を設定し直してください。
- autoオプションを付けてコマンドを実行すると,データベースを処理するための準備として,自動的にHitachi Command Suite製品のサービスを停止し,HiRDBを起動します。データベースの処理が完了すると,HiRDBは停止します。したがって,コマンド実行後には,Hitachi Command Suite製品のサービスおよびHiRDBが停止している状態になります。ただし,v5.7より前のHiCommand製品のサービスは,起動,停止しません。
- Hitachi Command Suite製品のサービスをクラスタソフトウェアの管理対象にします。
管理対象にするサービスは,手順2でオフラインにしたサービスです。
- MSCSの場合
クラスタアドミニストレータで対象のサービスを右クリックして,[プロパティ]-[詳細設定]タブ-[再開する]を選択して,[OK]をクリックします。- WSFCの場合
フェールオーバークラスタ管理またはフェールオーバークラスターマネージャーで対象のサービスを右クリックして,[プロパティ]-[ポリシー]タブ-[リソースが失敗状態になった場合は,現在のノードで再起動を試みる]を選択して,[OK]をクリックします。- VERITAS Cluster Serverの場合
1.VERITAS Cluster Managerを起動します。
2.Cluster Explorerウィンドウで[Service Groups]タブを選択します。
3.Hitachi Command Suite製品のサービスを登録したグループを選択して,右クリックして表示されるコンテキストメニューから[UnFreeze]を選択します。
4.Hitachi Command Suite製品のサービスを登録したグループを選択して,右クリックして表示されるコンテキストメニューにある[Enabled Resources]を選択します。
5.VERITAS Cluster Serverの設定ファイルに変更内容を保存します。[File]メニューから[Save Configuration]を選択します。
6.VERITAS Cluster Serverの設定ファイルを閉じます。[File]メニューから[Close Configuration]を選択します。- Sun Clusterの場合
1.Hitachi Command Suite製品の各サービスのリソースを有効にします。次のコマンドを実行してください。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -j <リソース名>
2.Hitachi Command Suite製品の各サービスのリソース監視を有効にします。次のコマンドを実行してください。
# /usr/cluster/bin/scswitch -e -M -j <リソース名>- Hitachi Command Suite製品のサービスを登録しているグループをオンラインにします。
オンラインにするサービスは,手順2でオフラインにしたサービスです。
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