Tuning Manager Software 運用管理ガイド

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3.6.4 移行先サーバでのデータベースのインポート

移行先サーバでのデータベースのインポートには,次の2つの方法があります。

移行先サーバでデータベースをインポートする場合は,必ずhcmdsdbtransコマンドを使用してください。autoオプションを指定してhcmdsdbtransコマンドを実行すると,インポート時に,Hitachi Command Suite製品のサービスの停止およびHiRDBの起動を自動で実行できます。ただし,hcmdsdbtransコマンドでautoオプションが指定できるのは,05-70以降のHitachi Command Suite製品がインストールされている場合だけです。また,05-70より前のHiCommand Suite製品のサービスは,autoオプションで停止できないため,手動で停止する必要があります。05-70より前のHiCommand Suite製品のサービスの停止方法については,各製品のマニュアルを参照してください。

データベースをインポートする手順を次に示します。

  1. 05-70より前のバージョンのHiCommand Suite製品がインストールされている場合は,そのサービスを停止します。
    サービスの停止方法については,それぞれの製品のマニュアルを参照してください。

    注意
    HBase Storage Mgmt Web Serviceサービスは停止しないでください。HBase Storage Mgmt Web Serviceサービスを停止すると,HiRDBのサービスも停止してしまいます。
  2. 次のコマンドを実行して,データベースをインポートします。

    Windowsの場合:
    <共通コンポーネントのインストール先フォルダ>\bin\hcmdsdbtrans /import /workpath <作業用フォルダ> [/file <アーカイブファイル>] /type {ALL | <データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} /auto

    Solarisの場合:
    /opt/HiCommand/Base/bin/hcmdsdbtrans -import -workpath <作業用ディレクトリ> [-file <アーカイブファイル>] -type {ALL | <データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} -auto

    Linuxの場合:
    <共通コンポーネントのインストール先ディレクトリ>/bin/hcmdsdbtrans -import -workpath <作業用ディレクトリ> [-file <アーカイブファイル>] -type {ALL | <データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称>} -auto
    hcmdsdbtransコマンドに指定できるオプションは次のとおりです。
    • workpath
      アーカイブファイルを使用してインポートする場合:
      アーカイブファイルを展開するためのディレクトリを,絶対パスで指定します。SolarisおよびLinuxの場合,空白を含むパスは指定しないでください。ローカルディスクのディレクトリを指定してください。
      アーカイブファイルを使用する場合は,必ずfileオプションを指定してください。
      注意
      workpathオプションには空のディレクトリを指定してください。空のディレクトリ以外を指定した場合は,インポート処理が中断します。この場合は,空のディレクトリを指定して,もう一度hcmdsdbtransコマンドを実行してください。
      アーカイブファイルを使用しないでインポートする場合:
      移行元から転送したデータベース情報を格納したディレクトリを指定してください。転送したディレクトリ以下のファイル構成は変更しないでください。また,fileオプションは指定しないでください。
    • file
      移行元サーバから転送したデータベースのアーカイブファイルを,絶対パスで指定します。SolarisおよびLinuxの場合,空白を含むパスは指定しないでください。workpathに指定したディレクトリに,移行元から転送したデータベース情報が格納されている場合,このオプションを指定する必要はありません。
    • type
      データベースを移行するHitachi Command Suite製品の名称を指定します。指定した製品のデータベースだけが移行されます。
      Tuning Manager serverのデータベースを移行する場合は,TuningManagerを指定してください。ほかの製品のデータベースを移行する場合に指定する名称については,それぞれのマニュアルを参照してください。複数の製品を指定する場合,コンマで区切って指定してください。
      インストールされているすべてのHitachi Command Suite製品のデータベースを一括して移行したい場合は,ALLを指定してください。移行先にインストールされているHitachi Command Suite製品のデータベースが自動的に選択され,移行されます。
      typeオプションを使用してデータベースを移行できるのは,指定したすべての製品のデータベースが,アーカイブファイルまたはworkpathオプションに指定したディレクトリにあり,かつ,指定したすべての製品が移行先にインストールされている場合です。条件を満たさない製品が1つでもある場合,移行は実行されません。
    • auto
      autoオプションは,05-70以降のHitachi Command Suite製品がインストールされている場合に指定できます。autoオプションを指定してコマンドを実行すると,データベースを処理するための準備として,自動的にHitachi Command Suite製品のサービスを停止し,HiRDBを起動します。データベースの処理が完了すると,HiRDBが停止されます。したがって,コマンド実行後には,Hitachi Command Suite製品のサービスおよびHiRDBが停止された状態になります。ただし,05-70より前のバージョンのHiCommand Suite製品のサービスは,起動,停止されません。
  3. 作業用ディレクトリの容量を見積もります。
    データベースをインポートしたあと,Tuning Manager serverの初回のサービス起動時に,Tuning Manager serverのデータベースがバージョンアップされる場合があります。データベースがバージョンアップされる場合,一時的に作業用ディレクトリにデータのバックアップが取得されます。作業用ディレクトリの容量が不足しないよう,作業用ディレクトリの容量を見積もり,必要に応じて任意の作業用ディレクトリをユーザープロパティファイルに設定してください。
    作業用ディレクトリの容量の見積もりについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Tuning Manager Software インストールガイド」のアップグレードインストールの準備について説明している個所を,任意の作業用ディレクトリの設定については,「1.6 ユーザープロパティファイルの設定について」を参照してください。

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