Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
Tiered Storage Managerサーバの動作に関するプロパティは,server.propertiesファイルに含まれています。
- Windowsの場合:
<Tiered Storage Managerサーバのインストールフォルダ>\conf\server.properties- SolarisまたはLinuxの場合:
<Tiered Storage Managerサーバのインストールディレクトリ>/conf/server.properties
- この節の構成
- B.2.1 server.rmi.secure
- B.2.2 server.rmi.port
- B.2.3 server.rmi.security.port
- B.2.4 server.base.initialsynchro
- B.2.5 server.mail.smtp.host
- B.2.6 server.mail.from
- B.2.7 server.mail.errorsTo
- B.2.8 server.mail.smtp.port
- B.2.9 server.mail.smtp.auth
- B.2.10 server.eventNotification.mail.to
- B.2.11 server.eventMonitoringIntervalInMinute
- B.2.12 server.migration.multiExecution
- B.2.13 server.checkOutVolumeRange
- B.2.14 server.migration.dataErase.defaultValue
- B.2.15 server.migrationPlan.candidateVolumeCountLimit
- B.2.16 server.migrationPlan.candidateCapacityGroupDisplayMaxCount
- B.2.17 server.migration.maxRetryCount
Tiered Storage ManagerサーバとCLIクライアント間をSSLで通信するかどうかを指定します。
SSLで通信するよう指定すると,Tiered Storage ManagerサーバとCLIクライアント間のデータ転送を暗号化できます。
指定できる値は1から4です。
1:非SSLで通信します。
2:SSLで通信します。
3:高度なセキュリティ設定のSSLで通信します。
4:高度なセキュリティ設定で,かつ使用する暗号方式(Cipher Suite)をセキュリティポリシーに合わせて制限した状態でSSLで通信します。使用する暗号方式はserver.rmi.security.enabledCipherSuitesプロパティで設定します。
デフォルト:1
Tiered Storage Managerサーバが処理要求を受け付けるRMIポート番号(非SSL通信用)を指定します。
指定できる値の範囲は,1~65535です。
このプロパティは,server.rmi.secureプロパティに1を指定した場合に有効になります。
デフォルト:20352
注意
- このプロパティの値を変更したら,次の設定も変更する必要があります。
- Tiered Storage Manager CLIのhtsmcli.propertiesファイルのhtsmserver.locationプロパティ(Tiered Storage Managerサーバと非SSLで通信している場合)
- Sun Clusterに登録されたTiered Storage Managerサーバのポート番号(管理サーバをクラスタ構成にしている場合)
B.2.3 server.rmi.security.port
Tiered Storage Managerサーバが処理要求を受け付けるRMIポート番号(SSL通信用)を指定します。
指定できる値の範囲は,1~65535です。
このプロパティは,server.rmi.secureプロパティに2,3または4を指定した場合に有効になります。
デフォルト:24500
注意
- このプロパティの値を変更したら,次の設定も変更する必要があります。
- Tiered Storage Manager CLIのhtsmcli.propertiesファイルのhtsmserver.locationプロパティ(Tiered Storage ManagerサーバとSSLで通信している場合)
- Sun Clusterに登録されたTiered Storage Managerサーバのポート番号(管理サーバをクラスタ構成にしている場合)
B.2.4 server.base.initialsynchro
Tiered Storage Managerサーバが起動したときに,ナビゲーションツリーに含まれているTiered Storage Managerの構成情報と,Hitachi Command Suite共通コンポーネントのデータベースとの同期を取るかどうかを指定します。
指定できる値はブール値です。trueに設定すると,同期を取ります。falseに設定すると,同期を取りません。
Tiered Storage Managerのデータベースを個別にリストアすると,Tiered Storage Managerサーバの再起動時にTiered Storage Managerのストレージ構成情報とHitachi Command Suite共通コンポーネントのデータベースとの不整合が発生することがあります。その場合は,trueを指定してください。
デフォルト:false
イベント通知メール送信時にアクセスするSMTPサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。
IPv6アドレスを入力する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲んでください。
デフォルト:なし
イベント通知メールの通知元(差出人)のメールアドレスを指定します。
運用環境によっては,ドメイン名がないアドレスからのEメールを受信できないこともあります。プロパティの設定値を変更するか,SMTPサーバの環境設定を変更してください。
デフォルト:htsmserver
イベント通知メールが配信エラーとなったときに送信される配信不能通知の送信先メールアドレスを指定します。
このプロパティを指定していない場合は,server.mail.fromに指定したメールアドレスに送信されます。ただし,配信不能通知が送信される条件は,SMTPサーバの設定によって異なります。SMTPサーバの設定を確認してください。
デフォルト:なし
イベント通知メール送信時にアクセスするSMTPサーバのポート番号を指定します。
指定できる値の範囲は,1~65535です。
デフォルト:25
イベント通知メール送信時にSMTP認証をするかどうかを指定します。
指定する値はブール値です。trueに設定すると,SMTP認証をします。falseに設定すると,SMTP認証をしません。ただし,SMTP認証をする設定にしていても,使用するメールサーバがSMTP認証に対応していない場合,SMTP認証をしないでメールが送信されます。使用するメールサーバの仕様を確認して,SMTP認証の設定をしてください。
デフォルト:false
B.2.10 server.eventNotification.mail.to
イベント通知メールの送信先メールアドレスを指定します。
このプロパティに設定するメールアドレスには,すべてのイベントの通知メールが送られます。
デフォルト:なし
B.2.11 server.eventMonitoringIntervalInMinute
イベント通知メールを送信するイベントのうち,ボリュームロック期限満了および指定期間経過の監視間隔を分単位で指定します。
指定できる値の範囲は,1~35,791です。
デフォルト:720
B.2.12 server.migration.multiExecution
1つのストレージシステム内で同時に実行できるマイグレーションペアの数を指定します。
指定できる値の範囲は,1~64です。
デフォルト:8
B.2.13 server.checkOutVolumeRange
ボリューム検索や,ストレージ階層の定義で検索条件を指定したとき,検索条件で指定した値が指定できる値であることをチェックするかどうかを指定します。
指定できる値はブール値です。trueに設定すると,チェックします。falseに設定すると,チェックしません。
デフォルト:true
注意
- falseに設定すると,検索条件をチェックしません。falseに設定した場合は,検索条件を間違えないよう十分注意してください。通常は,デフォルト(true:検索条件をチェックする)のままにしてください。
B.2.14 server.migration.dataErase.defaultValue
[マイグレーション]ウィザードを起動した際の[移動元ボリュームのデータ消去]チェックボックスの状態,およびCreateMigrationTask コマンドでerasedataパラメーターの指定を省略した場合の動作を指定します。
指定できる値はブール値です。
- trueを設定した場合:
- [マイグレーション]ウィザードは[移動元ボリュームのデータ消去]チェックボックスが選択された状態で起動します。また,CreateMigrationTask コマンドでerasedataパラメーターを省略した場合はYesを指定したものとして動作します。
- falseを設定した場合:
- [マイグレーション]ウィザードの初期表示では[移動元ボリュームのデータ消去]チェックボックスが選択されていない状態で起動します。また,CreateMigrationTask コマンドでerasedataパラメーターを省略した場合はNoを指定したものとして動作します。
情報漏洩を防ぐため,マイグレーション後は移動元ボリュームのデータを消去することをお勧めします。
デフォルト:false
B.2.15 server.migrationPlan.candidateVolumeCountLimit
マイグレーションプランを作成するときに表示される候補ボリューム数を絞り込むかどうか,指定します。
指定できる値はブール値です。trueに設定すると,候補ボリューム数を絞り込みます。falseに設定すると,候補ボリューム数を絞り込みません。
デフォルト:true
B.2.16 server.migrationPlan.candidateCapacityGroupDisplayMaxCount
マイグレーションプランを作成するときに,移動元ボリュームと同じ容量のボリュームに加えて,移動元ボリュームよりも容量が大きいボリュームを何番目まで候補ボリュームとして表示させるかを指定します。
指定できる値の範囲は,0~10です。0を指定した場合は,移動元ボリュームと同じ容量のボリュームだけ表示されます。
デフォルト:4
注意
- 移動元ボリュームよりも容量が大きいボリュームを移動先に指定した場合は,マイグレーションの実行前に,移動先ボリュームがいったん削除され,移動元ボリュームと同じ容量のボリュームに再作成されます。そのため,同じ容量のボリュームに移動する場合よりも,マイグレーションタスクの実行に時間が掛かります。
- 移動先ボリュームを再作成すると,移動元ボリュームとの容量の差だけ,パリティグループの空き容量が増加します。例えば,10GBの移動元ボリュームに対して,30GBのボリュームを移動先に指定した場合は,パリティグループの空き容量が20GB増加します。そのため,できるだけ移動元ボリュームとの容量の差が小さいボリュームを移動先に指定することをお勧めします。
B.2.17 server.migration.maxRetryCount
Tiered Storage Managerサーバがストレージシステムへタスク実行の要求をリトライするときの最大リトライ回数を指定します。
ユーザーがストレージシステムの構成を変更していたりModifyモードでストレージシステムを操作していたりするために,ストレージシステムが要求を一時的に受け付けなくなった場合,5分ごとにストレージシステムへ要求をリトライできます。
指定できる値の範囲は,0~2,147,483,647です。0を指定した場合は,リトライされません。
デフォルト:5
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