Tiered Storage Manager Software CLI リファレンスガイド

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5.5.6 CreateShreddingTask

CreateShreddingTaskコマンドは,マイグレーショングループ内のデータを完全に消去するシュレッディングタスクを作成します。マイグレーショングループ単位でシュレッディングします。

マイグレーションタスクでマイグレーション後にデータを消去するときは,ZERO-ONCE方式でデータが消去されます。DoD方式でデータを消去するには,シュレッディングタスクを作成してください。

マイグレーショングループ内に,ロックされたボリュームなどシュレッディングできないボリュームがあった場合は,シュレッディングできるボリュームのデータだけが消去されます。

Tiered Storage Managerでは,次のどれかに該当するボリュームはシュレッディングできません。

注※
メインフレーム系プログラムも同様です。

次のどれかに該当する場合,シュレッディングタスクを作成できません。

シュレッディングタスクが完了したあと,データがシュレッディングされたボリュームをほかのマイグレーショングループに移動することもできます。シュレッディングによってデータが消去されたボリュームを,再利用できるボリュームとして1か所にまとめておけます。

対象ボリュームがDPボリューム,かつ移動先マイグレーショングループを指定しない場合,データ消去後にDPボリュームも削除されます。

この項の構成
(1) 記述形式
(2) オプション
(3) パラメーター
(4) 出力項目
(5) コマンド指定例と実行結果

(1) 記述形式

htsmcli [ サーバのロケーション] CreateShreddingTask
    [ 共通オプション ]
    [ { -f | --force } ]
    [ { -e | --execute } ]
    storagedomainname=ストレージドメイン名
    migrationgroupname=マイグレーショングループ名
    [ shreddingmethod={ ZERO-ONCE | DoD } ]
    [ movetomigrationgroupname=シュレッディング完了後の移動先マイグレーショングループ名 ]
    [ notifytourl=イベント通知先アドレス ]
    [ description=タスクの説明文 ]

(2) オプション

-fまたは--force
確認しないでシュレッディングタスクを作成してよい場合に指定します。
確認メッセージに応答してからシュレッディングタスクを作成する場合は,指定を省略します。

-eまたは--execute
作成したシュレッディングタスクを即時実行したい場合に指定します。
省略するとシュレッディングタスクは待機状態になります。

(3) パラメーター

表5-43 CreateShreddingTaskコマンドのパラメーター

パラメーター名 説明
storagedomainname ストレージドメイン名を指定します。
migrationgroupname マイグレーショングループ名を指定します。
[shreddingmethod] シュレッディング方式を指定します。
  • ZERO-ONCE:"0"データが1回だけ書き込まれます。(デフォルト)
  • DoD:DoD標準方式で書き込まれます。
[movetomigrationgroupname] シュレッディングの実行が完了したボリュームの移動先マイグレーショングループ名を指定します。
[notifytourl] イベント発生時に,イベントを通知する先のアドレスを指定します。
"mailto:"とメールアドレス文字列を合わせた値で指定します。
[description] タスクの説明文を指定します。

(凡例)
[ ]:指定は任意です。

(4) 出力項目

表5-44 CreateShreddingTaskコマンドの出力項目(Taskインスタンス)

項目名 説明
ID タスクIDです。
タスクIDの形式は,TK########です。ただし,########は時間+通番を36進数に変換した値です。
taskType タスクの種類です。
Shredding:シュレッディング
status タスクの状態です。
表示される値の詳細については,「5.8 タスクの状態」を参照してください。
timeEstimate タスク実行に掛かる時間の見積もり値です。
"hhhh:mm:ss"の形式で表示されます。
見積もり値が10,000時間以上の場合は,"9999:59:59"が表示されます。
creationTime タスクの作成日時です。
endTime タスクの実行終了日時です。
ownerID タスクを作成したユーザーのユーザーIDです。
storageDomainName ストレージドメイン名です。
migrationGroupName マイグレーショングループ名です。
shreddingmethod シュレッディング方式です。
  • ZERO-ONCE:"0"データが1回だけ書き込まれます。
  • DoD:DoD標準方式で書き込まれます。
moveToMigrationGroupName シュレッディングの実行が完了したボリュームの移動先マイグレーショングループ名です。
notifyToURL イベント通知先のアドレスです。
description タスクの説明文です。

表5-45 CreateShreddingTaskコマンドの出力項目(ShreddingInfoインスタンス)

項目名 説明
controllerDeviceNumber ボリュームのコントローラー論理デバイス番号です。
16進数と" : "(コロン)を組み合わせた値で表示されます。
timeEstimate ボリュームごとのタスク実行に掛かる時間の見積もり値です。
"hhhh:mm:ss"の形式で表示されます。
見積もり値が10,000時間以上の場合は,"9999:59:59"が表示されます。

(5) コマンド指定例と実行結果

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