Tiered Storage Manager Software CLI リファレンスガイド

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5.3.1 CreateStorageTier

CreateStorageTierコマンドは,ストレージドメイン内にストレージ階層を作成します。ストレージ階層は,マイグレーションするときに移動先の候補となるボリュームの集合です。ストレージドメイン内のボリュームやプールを検索して,検索結果をそのままストレージ階層にします。

リフレッシュの状態が「実行中」または「終了(失敗)」であるストレージドメインの中には,ストレージ階層を作成できません。

リフレッシュが必要なストレージドメインに対してコマンドを実行した場合,標準エラー出力に警告メッセージが出力されます。

この項の構成
(1) 記述形式
(2) オプション
(3) パラメーター
(4) 出力項目
(5) コマンド指定例と実行結果

(1) 記述形式

  
htsmcli [ サーバのロケーション] CreateStorageTier
    [ 共通オプション ]
    [ { -d | --detail } ]
    storagedomainname=ストレージドメイン名
    name=ストレージ階層名
    [ resource={ Volume | Pool } ]
    filtercondition=検索条件
    [ description=ストレージ階層の説明文 ]
    [ cost=通常ボリュームのコスト
      chargefor={ Allocated | Utilized } ]
    [ { dpcost | thpcost }=DPボリュームのコスト
      { dpchargefor | thpchargefor }={ Allocated | Consumed | Utilized } ]
  

(2) オプション

-dまたは--detail
CLIコマンド実行後に,詳細情報を標準出力に表示したいときに指定します。
省略した場合,標準出力には何も表示されません。

(3) パラメーター

表5-7 CreateStorageTierコマンドのパラメーター

パラメーター名 説明
storagedomainname ストレージドメイン名を指定します。
name 作成するストレージ階層の名称を指定します。
ストレージドメイン内で一意になるように指定してください。
[resource] 作成するストレージ階層の種別を指定します。指定しない場合は,filterconditionパラメーターで指定した条件に従います。
  • Volume:検索条件としてボリュームを指定
  • Pool:検索条件としてプールを指定
filtercondition 検索条件を指定します。
管理する対象によって,次のどちらかのプロパティを使用した検索条件式を指定してください。
[description] ストレージ階層の説明文を指定します。
[cost] 通常ボリュームのコストを次の形式で指定します。
通貨コード 金額 / 容量の単位 / 期間の単位
  • 通貨コード
    ISO4217に準拠した通貨コードを大文字のアルファベットで指定します。
  • 金額
    0から9,223,372,036,854,775,807までの整数で指定します。コンマやピリオドは使用できません。
  • 容量の単位
    MBGB,またはTBを指定します。
  • 期間の単位
    MonthまたはYearを指定します。
ストレージ階層に,容量と期間ごとのコストや課金対象の情報を定義しておくと,コストを意識してストレージを運用できます。提供しているサービスやその課金体系に合わせて,自由にコストを設定してください。
このパラメーターは,ストレージ階層の検索条件がボリューム検索条件の場合に指定できます。
このパラメーターは,chargeforパラメーターと対で指定してください。
[chargefor] 通常ボリュームのコストの課金対象を指定します。
  • Allocated:ホストに割り当てられたボリューム容量
  • Utilized:ホストで使用されているボリューム容量
このパラメーターは,costパラメーターと対で指定してください。
[dpcost{ thpcost }] DPボリュームのコストを指定します。
指定方法はcostパラメーターと同じです。
このパラメーターは,dpchargefor{ thpchargefor }パラメーターと対で指定してください。
[dpchargefor
{ thpchargefor }]
DPボリュームのコストの課金対象を指定します。
  • Allocated:ホストに割り当てられたDPボリューム容量
  • Consumed:消費済みのDPボリューム容量
  • Utilized:ホストで使用されているDPボリューム容量
このパラメーターは,dpcost{ thpcost }パラメーターと対で指定してください。

(凡例)
[ ]:指定は任意です。
{ }:ストレージシステムがVP9500,H24000,またはH20000のときに使用する文字列です。

注※
CLIでは,次の通貨コードを使用できます。
AEDAFNALLAMDANGAOAARSAUDAWGAZNBAMBBDBDTBGNBHDBIFBMDBNDBOBBOVBRLBSDBTNBWPBYRBZDCADCDFCHECHFCHWCLFCLPCNYCOPCOUCRCCUCCUPCVECZKDJFDKKDOPDZDEEKEGPERNETBEURFJDFKPGBPGELGHSGIPGMDGNFGTQGWPGYDHKDHNLHRKHTGHUFIDRILSINRIQDIRRISKJMDJODJPYKESKGSKHRKMFKPWKRWKWDKYDKZTLAKLBPLKRLRDLSLLTLLVLLYDMADMDLMGAMKDMMKMNTMOPMROMURMVRMWKMXNMXVMYRMZNNADNGNNIONOKNPRNZDOMRPABPENPGKPHPPKRPLNPYGQARRONRSDRUBRWFSARSBDSCRSDGSEKSGDSHPSLLSOSSRDSTDSVCSYPSZLTHBTJSTMTTNDTOPTRYTTDTWDTZSUAHUGXUSDUSNUSSUYIUYUUZSVEFVNDVUVWSTXAFXAGXAUXBAXBBXBCXBDXCDXDRXFUXOFXPDXPFXPTXTSXXXYERZARZMKZWL

(4) 出力項目

表5-8 CreateStorageTierコマンドの出力項目(StorageDomainインスタンス)

項目名 説明
name ストレージドメイン名です。

表5-9 CreateStorageTierコマンドの出力項目(StorageTierインスタンス)

項目名 説明
name ストレージ階層名です。
filterCondition ストレージ階層の検索条件です。
description ストレージ階層の説明文です。
cost 通常ボリュームのコストが次の形式で表示されます。
通貨コード 金額 / 容量の単位 / 期間の単位
設定されていない場合は空文字が表示されます。
chargefor 通常ボリュームの課金対象です。
  • Allocated:ホストに割り当てられたボリューム容量
  • Utilized:ホストで使用されているボリューム容量
設定されていない場合は空文字が表示されます。
dpcost { thpcost } DPボリュームのコストが次の形式で表示されます。
通貨コード 金額 / 容量の単位 / 期間の単位
設定されていない場合は空文字が表示されます。
dpchargefor
{ thpchargefor }
DPボリュームの課金対象です。
  • Allocated:ホストに割り当てられたDPボリューム容量
  • Consumed:消費済みのDPボリューム容量
  • Utilized:ホストで使用されているDPボリューム容量
設定されていない場合は空文字が表示されます。

(凡例)
{ }:ストレージシステムがVP9500,H24000,またはH20000のときに表示される文字列です。

(5) コマンド指定例と実行結果

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