Hitachi

インメモリデータグリッド Hitachi Elastic Application Data Store ユーザーズガイド


11.17.2 スパイクが発生する前に兆候を把握するための監視方法

ここでは,スパイクが発生する前にスパイクの原因となりうる動的な初期化が発生する兆候を把握する方法として,データ件数に対応するデータ管理領域の使用件数の監視方法を説明します。

データ件数に対応するデータ管理領域の動的な初期化を発生させないために,システム運用者は,データ件数に対応するデータ管理領域の使用件数が,キャッシュ作成時に初期化されたデータ件数に対応するデータ管理領域の件数の合計を超えないように監視し,兆候があれば対処する必要があります。データ件数に対応するデータ管理領域の使用件数は,統計情報ファイル(eads_stats.csv)のKeyCount列,またはeztool status -vコマンドのKeyCount列に出力される値が該当します。

キャッシュ作成時に初期化されたデータ件数に対応するデータ管理領域の件数の合計は,次の方法で算出できます。

キャッシュ作成時に初期化されたデータ件数に対応するデータ管理領域の件数の合計=

 「対象のキャッシュに格納する1レンジ当たりのデータ件数×データの多重度」をキャッシュごとに計算して合計した値

対象のキャッシュに格納する1レンジ当たりのデータ件数:

7.10.1(2)(a) 対象のキャッシュに格納する1レンジ当たりのデータ件数」を参照

データの多重度:

共通設定のeads.replication.factorパラメタの指定値

なお,「7.10.1(4) データ総量監視機能が有効な場合のデータ管理領域の扱い」の制限のため,次の2つの条件をどちらも満たす場合は,キャッシュ作成時に初期化されたデータ件数に対応するデータ管理領域の件数の合計の値は共通設定のeads.cache.keyCountの値とします。