DocumentBroker Standard GUIを使用して旅費申請書を管理します。旅費申請書は，申請者名，申請年月日，申請理由，申請先部署などの情報を設定して管理する文書です。そのため，文書種別「旅費申請」を作成し，次の表に示す4つのプロパティを設定します。

表12-4　文書種別「旅費申請」に設定するプロパティ

項番	プロパティ名	プロパティ型	説明
1	申請者名	文字列型	申請者名を入力するプロパティです。
2	申請年月日	日付型 （YYYYMMDD形式※1）	申請年月日を指定するプロパティです。
3	申請理由	マスタ型※2	申請理由をプルダウンメニューから選択するプロパティです。
4	申請先部署	マスタ型※2	申請先部署をプルダウンメニューから選択するプロパティです。

注※1

YYYYMMDD形式のYYYYは西暦年号（4桁），MMは月（2桁），DDは日（2桁）になります。

注※2

プロパティ値をプルダウンメニューから選択する形式のプロパティ型です。

プロパティ「申請理由」およびプロパティ「申請先部署」はマスタ型プロパティです。そのため，プロパティ「申請理由」用の属性値マスタと，プロパティ「申請先部署」用の属性値マスタを作成します。

プロパティ「申請理由」用の属性値マスタには，プルダウンメニューから「業務」，「会議」，「聴講」，または「教育」を選択できるように設定します。

プロパティ「申請先部署」用の属性値マスタには，プルダウンメニューから「A事業部」−「総務部」−「総務課」のように，階層に従って旅費の申請先部署を選択できるように設定します。

文書種別マスタを作成する流れを次の図にします。

図12-2　文書種別マスタを作成する流れ（文書種別マスタを作成する例）

種別用プロパティ定義ファイルには，文書種別マスタとして使用するプロパティのデフォルトのプロパティ名，プロパティ型，画面上でのプロパティ値の入力方法などを記述します。

この例では，「(1) 例題」に示した4つのプロパティを種別用プロパティ定義ファイルに記述します。

種別用プロパティ定義ファイルに記述する項目および記述方法の詳細は，マニュアル「DocumentBroker Version 3 Standard GUI　システム導入・運用ガイド」を参照してください。

種別用プロパティ定義ファイルの作成後，画面上で文書種別を作成します。

この例では，文書種別「旅費申請」を次の手順で作成します。［文書種別の作成］画面が表示された状態からの操作を説明します。

1. ［基本情報］領域で，［文書種別名］テキストボックスに，「旅費申請」を入力します。
   ［基本情報］領域に設定した内容を次に示します。
   

   

2. ［文書種別情報］ボタンをクリックします。
   ［文書種別情報］領域が表示されます。
   
3. ［文書作成時に指定するプロパティ］に，種別用プロパティ定義ファイルに定義したプロパティを追加します。
   必要に応じて，プロパティの表示順や表示名を変更します。
   また，［検索に使用するプロパティ］および［文書一覧に使用するプロパティ］についても，この画面で指定します。
   ［文書種別情報］領域に設定した内容を次に示します。
   

   

4. ［採番情報］ボタンをクリックします。
   ［採番情報］領域が表示されます。
   
5. ［採番に使用するプロパティ］プルダウンメニューで，「申請先部署」を選択します。
   この例では，プロパティ「申請先部署」を文書番号の採番に使用します。
   
6. ［採番用区切り文字］テキストボックスに，「−」を入力します。
7. ［採番の接尾辞］テキストボックスに，「*」を入力します。
   ［採番情報］領域に設定した内容を次に示します。
   

   

8. 指定した内容を確認して，［文書種別を作成する］ボタンをクリックします。
   文書種別の作成を確認するダイアログが表示されます。
   
9. ダイアログで［OK］ボタンをクリックします。
   文書種別「旅費申請」が作成されて，［文書種別の作成］画面が閉じます。
   

プロパティ「申請理由」は，マスタ型プロパティです。そのため，対応する属性値マスタを作成します。

プロパティ「申請理由」用の属性値マスタの階層と，属性値マスタに設定する項目の対応を次の図に示します。

図12-3　属性値マスタの階層と設定項目の対応（プロパティ「申請理由」の場合）

(a)　属性値マスタ「理由」の作成

プロパティと属性値マスタを対応させるには，1階層目に属性値マスタを作成し，作成時にプロパティを指定する必要があります。

この例では，プロパティ「申請理由」に対応する属性値マスタとして，1階層目に属性値マスタ「理由」を作成します。

属性値マスタ管理領域が表示された状態からの操作を説明します。

1. 最上位の階層にあるアイコンをクリックすると表示されるポップアップメニューから，［◆ 新規作成］を選択します。
   ［属性値マスタ作成］画面が表示されます。
   
2. ［設定先の属性名］プルダウンメニューで，「申請理由」を選択します。
3. ［表示名］テキストボックスに，「理由」を入力します。
4. ［属性値コード］テキストボックスに，「理由」を示す文字列として「Riyuu」を入力します。
5. ［ソート用番号］テキストボックスに，「1」を入力します。
   ［属性値マスタ作成］画面に設定した内容を次に示します。
   

   

6. 指定した内容を確認して，［新規作成］ボタンをクリックします。
   属性値マスタの作成を確認するダイアログが表示されます。
   
7. ダイアログで［OK］ボタンをクリックします。
   属性値マスタ「理由」が作成されて，［属性値マスタ作成］画面が閉じます。
   

(b)　2階層目以降の属性値マスタの作成

1階層目に属性値マスタを作成したあと，2階層目以降に属性値マスタを作成し，プルダウンメニューに表示するプロパティ値を指定します。

この例では，属性値マスタ「理由」の直下に，次に示す4つの属性値マスタを作成します。

• 業務
• 会議
• 聴講
• 教育

属性値マスタ管理領域が表示された状態からの操作を説明します。

1. 属性値マスタ「理由」のアイコンをクリックすると表示されるポップアップメニューから，「◆ 新規作成」を選択します。
   ［属性値マスタ作成］画面が表示されます。
   
2. ［表示名］テキストボックスに，「業務」を入力します。
3. ［属性値コード］テキストボックスに，「Gyoumu」を入力します。
4. ［ソート用番号］テキストボックスに，「1」を入力します。
   ［属性値マスタ作成］画面に設定した内容を次に示します。
   

   

5. 指定した内容を確認して，［新規作成］ボタンをクリックします。
   属性値マスタの作成を確認するダイアログが表示されます。
   
6. ダイアログで［OK］ボタンをクリックします。
   属性値マスタ「業務」が属性値マスタ「理由」の直下に作成されて，［属性値マスタ作成］画面が閉じます。
   

属性値マスタ「会議」，属性値マスタ「聴講」，および属性値マスタ「教育」についても，図12-3の「■属性値マスタの設定項目」に従って，操作1.〜操作6.と同じ手順で作成します。

プロパティ「申請先部署」は，マスタ型プロパティです。そのため，対応する属性値マスタを作成します。

プロパティ「申請先部署」用の属性値マスタの階層と，属性値マスタに設定する項目の対応を次の図に示します。

図12-4　属性値マスタの階層と設定項目の対応（プロパティ「申請先部署」の場合）

(a)　属性値マスタ「部署」の作成

この例では，プロパティ「申請先部署」に対応する属性値マスタとして，1階層目に属性値マスタ「部署」を作成します。

属性値マスタ管理領域が表示された状態からの操作を説明します。

1. 最上位の階層にあるアイコンをクリックすると表示されるポップアップメニューから，［◆ 新規作成］を選択します。
   ［属性値マスタ作成］画面が表示されます。
   
2. ［設定先の属性名］プルダウンメニューで，「申請先部署」を選択します。
3. ［表示名］テキストボックスに，「部署」を入力します。
4. ［属性値コード］テキストボックスに，「部署」を示す文字列として「Busyo」を入力します。
5. ［ソート用番号］テキストボックスに，「2」を入力します。
   ［属性値マスタ作成］画面に設定した内容を次に示します。
   

   

6. 指定した内容を確認して，［新規作成］ボタンをクリックします。
   属性値マスタの作成を確認するダイアログが表示されます。
   
7. ダイアログで［OK］ボタンをクリックします。
   属性値マスタ「部署」が作成されて，［属性値マスタ作成］画面が閉じます。
   

(b)　2階層目以降の属性値マスタの作成

この例では，属性値マスタ「部署」の直下に，図12-4に示す「■属性値マスタの階層」に従って，属性値マスタを作成します。

属性値マスタ管理領域が表示された状態からの操作を説明します。

1. 属性値マスタ「部署」のアイコンをクリックすると表示されるポップアップメニューから，「◆ 新規作成」を選択します。
   ［属性値マスタ作成］画面が表示されます。
   
2. ［表示名］テキストボックスに，「A事業所」を入力します。
3. ［属性値コード］テキストボックスに，「Ajigyousyo」を入力します。
4. ［ソート用番号］テキストボックスに，「1」を入力します。
   ［属性値マスタ作成］画面に設定した内容を次に示します。
   

   

5. 指定した内容を確認して，［新規作成］ボタンをクリックします。
   属性値マスタの作成を確認するダイアログが表示されます。
   
6. ダイアログで［OK］ボタンをクリックします。
   属性値マスタ「A事業所」が属性値マスタ「部署」の直下に作成されて，［属性値マスタ作成］画面が閉じます。
   

操作1.〜操作6.と同じ手順で，属性値マスタ「A事業所」の直下に，属性値マスタ「総務部」と属性値マスタ「設計部」を作成します。また，属性値マスタ「総務部」の直下に，属性値マスタ「総務課」および属性値マスタ「経理課」を作成します。

そのほかの属性値マスタについても，図12-4の「■属性値マスタの階層」に従って，操作1.〜操作6.と同じ手順で作成します。

「(1) 例題」に従って，種別用プロパティ定義ファイル，文書種別，および属性値マスタを作成すると，［文書の作成］画面は次の図に示すようになります。

図12-5　例題の結果（［文書の作成］画面の場合）

［基本情報］領域の［文書種別マスタ］プルダウンメニューで「旅費申請」を選択すると，［文書種別情報］領域にプロパティを指定する領域が表示されます。