フォルダを指定した検索では，特定のフォルダ以下に検索範囲を絞って文書を検索できます。

フォルダを指定した検索を実行するには，文書検索領域，または文書詳細検索領域で，［フォルダパス］表示ボックスをクリックすると表示されるポップアップメニューから，フォルダのパスを指定します。また，フォルダツリー領域で，検索したいフォルダのアイコンをクリックすると表示されるポップアップメニューから，［◆ 検索］を選択すると，［フォルダパス］表示ボックスにフォルダパスが指定された状態で文書検索領域が表示されます。

文書種別マスタを指定した検索では，特定の文書種別マスタを使用している文書に検索範囲を絞って文書を検索できます。

文書種別マスタを指定した検索を実行するには，文書検索領域，または文書詳細検索領域の［文書種別マスタ］プルダウンメニューで，文書種別マスタを選択します。

なお，文書種別マスタを選択すると，検索条件として文書種別マスタに定義されているプロパティ項目が文書検索領域，または文書詳細検索領域に表示されます。表示されたプロパティ項目を指定した検索については，「(4)　文書のプロパティを指定した検索での検索条件の指定」を参照してください。

全文検索では，登録されている文書の本文を対象に，1個または複数個のキーワードを指定して検索を実行できます。例えば，「本文に『文書』と『XML』という単語が含まれる文書を検索する」という場合に使用できます。文書詳細検索領域では，AND条件，OR条件，および除外条件を指定して検索できます。

全文検索の機能，および検索条件の指定方法について説明します。

(a)　全文検索の機能

キーワードを指定して検索を実行すると，異表記展開検索，および同義語展開検索が実行されます。

なお，使用できる全文検索の機能は，システム管理者の設定によって異なります。全文検索の機能を使用するかしないかを設定する方法については，マニュアル「DocumentBroker Version 3 Standard GUI　システム導入・運用ガイド」を参照してください。

それぞれの検索機能を次に示します。

かたかな異表記展開検索

キーワードに指定した単語のかたかな表記が展開されます。例えば，「バイオリン」を指定すると，「バイオリン」，または「ヴァイオリン」を本文に含む文書が検索されます。

アルファベット異表記展開検索

キーワードに指定したアルファベットを次の4パターンに展開して検索されます。

• 指定した文字列
• 指定した文字列をすべて大文字に変換した文字列
• 指定した文字列をすべて小文字に変換した文字列
• 指定した文字列の先頭だけを大文字に変換した文字列

例えば，「Doc」をキーワードに指定すると，「Doc」，「DOC」，または「doc」を本文に含む文書が検索されます。

全角半角異表記展開検索

キーワードに指定した文字のうち，全角から半角に変換できるもの，または半角から全角に変換できるものを次の3パターンに展開して検索されます。

• 指定した文字列
• 指定した文字列をすべて全角に変換した文字列
• 指定した文字列をすべて半角に変換した文字列

例えば，「Ｔｅｘｔ」をキーワードに指定すると，「Ｔｅｘｔ」，または「Text」を本文に含む文書が検索されます。

同義語展開検索

同義語辞書の定義に従って，指定したキーワードの同義語が展開して検索されます。例えば，同義語辞書に「コンピュータ」と「Computer」が同義語であると登録されている場合，「コンピュータ」をキーワードに指定すると，「コンピュータ」，または「Computer」を本文に含む文書が検索されます。

なお，同義語展開検索は，システム管理者によって同義語辞書が登録されている場合だけ実行できます。

(b)　検索条件の指定方法

キーワードを指定した全文検索での検索条件の指定方法を次に示します。

• 文書検索領域を使用する場合，［キーワード］テキストボックスにキーワードを入力します。キーワードを複数指定したときは，AND条件で検索されます。
• 文書詳細検索領域を使用する場合，次のテキストボックスにキーワードを入力します。
  

  ［全てのキーワードを含む条件］テキストボックス

  AND条件で検索したいときに入力します。キーワードを複数指定したときは，AND条件で検索されます。

  ［いずれかのキーワードを含む条件］テキストボックス

  OR条件で検索したいときに入力します。キーワードを複数指定したときは，OR条件で検索されます。

  ［キーワードを含まない条件］テキストボックス

  除外条件で検索したいときに入力します。キーワードを複数指定したときは，OR条件で検索されます。

  　

  なお，各テキストボックスの指定を組み合わせた場合は，AND条件となります。
  

検索条件を指定するときの指定規則を次に示します。

• 1つのキーワードに指定できるバイト数は，システム管理者の設定により異なります。
• 複数のキーワードを指定する場合，キーワードを半角スペースで区切って入力します。なお，システム管理者の指定によっては，区切り文字に全角スペースも使用できます。
• 複数のキーワードを指定する場合，指定できるキーワードは10個までです。
• キーワードの文字列に，半角スペースを含めることはできません。なお，システム管理者の指定によって，区切り文字に全角スペースを使用できる設定の場合は，キーワードの文字列に全角スペースも含めることはできません。

文書のプロパティを基に文書を検索できます。例えば，「文書の名前が『報告書』であり，更新者が『鈴木太郎』である文書を検索する」というような検索ができます。

文書のプロパティを指定した検索の機能，および検索条件の指定方法について説明します。

(a)　文書のプロパティを指定した検索の機能

文書のプロパティを指定した検索では，文書のプロパティを手がかりにして検索を実行できます。検索条件に指定できるプロパティを，プロパティの分類ごとに次の表に示します。

表11-1　文書のプロパティを指定した検索で検索条件に指定できるプロパティ

項番	プロパティの分類	プロパティ名	説明
1	文字列型	文書の名前	検索条件に指定した値を含む文書を検索します（中間一致の検索）。例えば，「『文書の名前』に『営業』を含む文書」という条件を指定すると，名前が「今期の営業実績」，「営業会議の議事録」などの文書が検索されます。
2		更新者
3		所有者
4		チェックアウト中ユーザ
5		文書ファイル名
6		文書番号
7	日付型	作成日	指定した検索条件の範囲内の文書を検索します。 例えば，「『更新日』が『2006/1/1』以降の文書」や，「『作成日』が『2006/4/1』以降，『2007/4/1』以前の文書」というような検索ができます。
8		更新日
9	整数型	ファイルサイズ	指定した検索条件の範囲内の文書を検索します。 例えば，「ファイルサイズが『1024』バイト以上の文書」や，「ファイルサイズが『1024』バイト以上，『2048』バイト以下の文書」というような検索ができます。
10	文字列型	ユーザ定義プロパティ	システム管理者が文書のプロパティを定義している場合は，そのプロパティを手がかりにして文書を検索することもできます。 文字列型のプロパティが定義されている場合，前方一致の検索ではなく，検索条件に指定したプロパティの値を含む文書を検索することもできます（部分一致の検索）。
	日付型
	整数型
11	文字列型	文書種別マスタで定義されているプロパティ	文書種別マスタで定義されているプロパティの項目を手がかりにして文書を検索できます。 文字列型のプロパティが定義されている場合，前方一致の検索ではなく，検索条件に指定したプロパティの値を含む文書を検索することもできます（部分一致の検索）。
	日付型
	整数型
	マスタ型

なお，同じ文書内の主ファイルと関連ファイルのプロパティは，「文書ファイル名」および「ファイルサイズ」以外，同じ値を共有します。

(b)　検索条件の指定方法

検索条件の指定方法をプロパティの分類ごとに説明します。

文字列型のプロパティの場合

テキストボックスに文字列を255バイト以内で入力します。

日付型のプロパティの場合

検索したい範囲の開始日と終了日を指定します。

入力できる日付は，作成日および更新日の場合は1970/01/01〜2038/01/19の範囲です。それ以外の日付型プロパティの場合は1900/01/01〜9999/12/31の範囲となります。カレンダーから更新日を指定する場合は，カレンダーアイコンをクリックすると表示されるカレンダーから日付を選択してください。

日付型のプロパティの場合，終了日だけを指定するか，または日付型の条件の指定を省略すると，日付型のプロパティに値が何も設定されていない文書も検索されます。開始日を指定すると，終了日を指定するかどうかに関係なく，日付型のプロパティに値が何も設定されていない文書は検索されません。

開始日の指定を省略すると，開始日については条件がないものとして検索されます。

終了日の指定を省略すると，終了日については条件がないものとして検索されます。

なお，開始日よりも前の日付を終了日に指定するとエラーになります。

整数型のプロパティの場合

検索したい範囲の整数値を指定します。左のテキストボックスに下限値を，右のテキストボックスに上限値を指定してください。指定できる範囲は，-2147483648〜2147483647の整数です。

整数型のプロパティの場合，プロパティの値の指定を省略すると0が設定されます。そのため，検索したい範囲に0を含めると，整数型のプロパティに値が何も設定されていない文書も検索されます。

下限値の指定を省略すると，下限値については条件がないものとして検索されます。

上限値の指定を省略すると，上限値については条件がないものとして検索されます。

なお，上限値よりも大きい値を下限値に指定するとエラーになります。

マスタ型のプロパティの場合

プルダウンメニューから値を選択します。階層を持つプロパティの場合は，値を選択すると，下位の階層のプルダウンメニューが表示されます。