JP1/ServerConductor/Blade Server Manager系 運用ガイド

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9.6.1 N+Mコールドスタンバイ(WWN引継ぎ方式/iSCSI設定引継ぎ方式)の前提条件

ここでは,N+Mコールドスタンバイ(WWN引継ぎ方式/iSCSI設定引継ぎ方式)の前提条件について説明します。

なお,N+Mコールドスタンバイ(WWN引継ぎ方式/iSCSI設定引継ぎ方式)を適用する場合,ここに記載されている内容以外に,マニュアル「BladeSymphonyユーザーズガイド」を参照して,使用上の注意事項や前提条件について確認してください。

<この項の構成>
(1) システム構築の前提条件
(2) ネットワーク環境の前提条件
(3) 予備系サーバモジュールの前提条件
(4) ネットワークスイッチ連携機能の前提条件
(5) N+1冗長化の前提条件

(1) システム構築の前提条件

N+Mコールドスタンバイを利用して,システムを構築する場合の前提条件を示します。

(a) 各方式共通の前提条件
(b) WWN引継ぎ方式固有の前提条件
(c) iSCSI設定引継ぎ方式固有の前提条件

これらの前提条件をすべて満たしていても,N+1コールドスタンバイ機能を適用する場合は,運用前に切り替えテストを実施してください。N+1コールドスタンバイ機能を設定するための手順については,「9.6.3(1) N+1コールドスタンバイ機能の設定手順」を参照してください。

(2) ネットワーク環境の前提条件

(3) 予備系サーバモジュールの前提条件

N+Mコールドスタンバイ(WWN引継ぎ方式/iSCSI設定引継ぎ方式)を適用するには,現用系サーバモジュールに対して,予備系サーバモジュールが,次の表に示す条件をすべて満たしている必要があります。

条件の一部については,予備系サーバモジュール設定時にBSM Plusによって自動チェックされます。自動チェックの結果,条件に一致しない場合はエラーダイアログが表示されます。自動チェックされない条件については,条件を満たしていることを事前に確認してください。

表9-4 予備系サーバモジュールの条件

項目 適用可能な条件
モデル名 現用系サーバモジュールと一致している。
サーバシャーシ サーバシャーシ種別が現用系サーバモジュールと一致している。※1※2
アーキテクチャ 現用系サーバモジュールと一致している。
例えば,IA32は,予備系サーバモジュールとしてIA32サーバモジュールだけが適用できる。※3
CPU名,Way数,周波数 現用系サーバモジュールと一致している。
メモリ容量 現用系サーバモジュールと一致している。
ローカルディスクの搭載数,接続形態,容量 現用系サーバモジュールと一致している。
搭載I/O数 現用系サーバモジュールが搭載しているNICおよびHBAの搭載数・搭載スロット位置・搭載ポート数と一致している。※4
ネットワークの接続形態 現用系サーバモジュールが搭載している全NICポートが,接続先のネットワークスイッチに接続されている。
SANの接続形態 現用系サーバモジュールにHBAが搭載されている場合,搭載されている全HBAポートが,接続先のストレージシステムのポートに接続されている。また,同一のゾーンに所属している。
SANの接続インタフェース SANの接続インタフェースが現用系サーバモジュールと一致している。※5※6
搭載I/O構成 現用系サーバモジュールが搭載しているI/Oモジュールの構成(サーバシャーシのモデル,I/OモジュールのTYPE,アダプタ,接続機器など)と一致している。
ファームウェア 現用系サーバモジュールと一致している。

注※1
BS2000に搭載しているサーバモジュール,BS1000に搭載しているサーバモジュール,BS320に搭載しているサーバモジュールの混在はできません。

注※2
現用系と異なる場合は,予備登録時にKASM 510BE-Eのエラーが出力され,予備登録できません。

注※3
現用系と異なる場合は,予備登録時にKASM 200A0-Eのエラーが出力され,予備登録できません。

注※4
現用系と異なる場合は,予備登録時にKASM 51502-Eのエラーが出力され,予備登録できません。

注※5
SANの接続インタフェース(Fibre Channel/SAS/iSCSI/FCoE)が異なるサーバモジュールの混在はできません。

注※6
現用系と異なる場合は,予備登録時にKASM 51516-Eのエラーが出力され,予備登録できません。

また,予備系サーバモジュールに対しては,次に示す設定をしておく必要があります。

表9-5 予備系サーバモジュールに対する事前設定項目

設定項目 設定内容
SMP構成設定 現用系サーバモジュールがSMP構成にされている場合は,現用系サーバモジュールのSMP構成と一致するように予備系サーバモジュールを構成してください。

(4) ネットワークスイッチ連携機能の前提条件

ネットワークスイッチ連携機能の前提条件を示します。

なお,ネットワークスイッチ連携機能の概要については,「9.4 ネットワークスイッチとの連携」を参照してください。

(a) ネットワークスイッチ連携機能の対応バージョン

ネットワークスイッチ連携機能は,マネージャサービスおよびコンソールサービスのバージョンが07-60以降の場合に利用できます。

ただし,あらかじめバージョン07-60以降のコンソールサービスで,ネットワークスイッチ連携機能を設定していた場合は,バージョン07-55以前のコンソールサービスでも,ネットワークスイッチの設定を変更できます(この場合でも,マネージャサービスのバージョンは07-60以降が前提となります)。

また,ポート情報GUI設定方式を使ってネットワークスイッチを設定するには,マネージャサービスおよびコンソールサービスのバージョンが08-00以降の場合に利用できます。

内蔵スイッチがBS320の場合は,マネージャサービスおよびコンソールサービスのバージョンが08-10以降の場合に利用できます。また,利用できる設定方式はポート情報GUI設定方式だけです。

BS2000の場合は,マネージャサービスおよびコンソールサービスのバージョンが08-60以降の場合に利用できます。また,利用できる設定方式はポート情報GUI設定方式だけです。

BS500の場合は,マネージャサービスおよびコンソールサービスのバージョンが09-50以降の場合に利用できます。また,利用できる設定方式はポート情報GUI設定方式だけです。

(b) JP1/Cm2/NCの前提条件

ネットワークスイッチ連携機能は,JP1/Cm2/NCのコマンドを利用します。したがって,BSM Plus(マネージャサービス追加機能)がインストールされているホストと同じホストにJP1/Cm2/NCをインストールする必要があります。

JP1/Cm2/NCは,07-51以降のバージョンを使用してください。

ただし,ポート情報GUI設定方式を使ってネットワークスイッチを設定するには,JP1/Cm2/NCのバージョンが08-00以降の場合に利用できます。

また,BS500でネットワークスイッチ連携機能を使用するには,JP1/Cm2/NCのバージョン09-50以降が必要です。

内蔵スイッチ(BS320)の場合は,JP1/Cm2/NCのバージョンが08-00以降の場合に利用できます。

(c) ネットワークスイッチの前提条件

ネットワークスイッチ連携機能を利用できるネットワークスイッチは,内蔵スイッチ(BS1000,BS320),外付スイッチ(AX2400S,AX3600S,BS2000のLANスイッチモジュール,BS500のLANスイッチモジュール)です。

BS2000ではLANスイッチモジュール(BS2000のLANスイッチモジュール)を外付スイッチとして登録することで,ネットワークスイッチ連携機能を利用できます。また,BS500ではLANスイッチモジュール(BS500のLANスイッチモジュール)を外付スイッチとして登録することで,ネットワークスイッチ連携機能を利用できます。

(5) N+1冗長化の前提条件

N+1冗長化は,サーバモジュール障害時のN+1自動切り替え処理の冗長化を対象とします。N+1冗長化の前提条件を次に示します。