JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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付録C.5 Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストール

Windows CE版JP1/NETM/DM Clientをインストールするには,ユーザインストールとリモートインストールの二つの方法があります。

ユーザインストール
作成したインストール媒体をPDAへコピーし,直接インストールを実行する方法です。
リモートインストール
作成したインストール媒体をパッケージングし,クライアントに配布する方法です。

各インストールの手順を図C-2および図C-3に示します。

図C-2 ユーザインストールの手順

[図データ]

  1. Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストール媒体を作成する。
    インストール媒体の作成方法については,「(1) インストール媒体の作成」を参照してください。
  2. 作成したインストール媒体をクライアントとするPDAにコピーする。
    コピーについては,「(2) インストール媒体のコピー(ユーザインストールの場合)」を参照してください。
  3. インストールおよびセットアップを実行する。
    実行方法については,「(4) ユーザインストールの場合のインストールとセットアップ」および「(6) セットアップ情報ファイルの設定方法」を参照してください。
  4. システム構成を自動登録する。
    インストールおよびセットアップの完了後,システム構成を自動登録します。登録方法については,「(7) システム構成の自動登録」を参照してください。

 

図C-3 リモートインストールの手順

[図データ]

  1. Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストール媒体を作成する。
    インストール媒体の作成方法については,「(1) インストール媒体の作成」を参照してください。
  2. 作成したインストール媒体をパッケージングする。
    パッケージングについては,「(3) インストール媒体のパッケージング(リモートインストールの場合)」を参照してください。
  3. パッケージを配布(リモートインストール)する。
    インストールとセットアップについては,「(5) リモートインストールの場合のインストールとセットアップ」を参照してください。
  4. システム構成を自動登録する。
    リモートインストールの完了後,システム構成を自動登録します。登録方法については,「(7) システム構成の自動登録」を参照してください。

以降,Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストール方法を説明します。

<この項の構成>
(1) インストール媒体の作成
(2) インストール媒体のコピー(ユーザインストールの場合)
(3) インストール媒体のパッケージング(リモートインストールの場合)
(4) ユーザインストールの場合のインストールとセットアップ
(5) リモートインストールの場合のインストールとセットアップ
(6) セットアップ情報ファイルの設定方法
(7) システム構成の自動登録
(8) インストール時のエラーコード一覧

(1) インストール媒体の作成

Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストール媒体作成方法について説明します。

(a) インストーラの起動

Windows CE版JP1/NETM/DM Clientは,CD-ROMで提供しています。CD-ROMをCD-ROMドライブに入れてください。Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストールプログラムが起動し,[JP1/NETM/DM Client Windows CE用インストール媒体作成]ダイアログボックスが表示されます。

図C-4 [JP1/NETM/DM Client Windows CE用インストール媒体作成]ダイアログボックス

[図データ]

[次へ]ボタンをクリックすると,インストール媒体の作成を続行します。インストール媒体の作成を中止する場合は[キャンセル]ボタンをクリックします。

(b) プログラムの説明

プログラムの説明が表示されます。

図C-5 [プログラムの説明]ダイアログボックス

[図データ]

[次へ]ボタンをクリックすると,インストール媒体の作成を続行します。インストール媒体の作成を中止する場合は[キャンセル]ボタンをクリックします。

(c) 作成領域の選択

Windows CE版JP1/NETM/DM Clientインストール媒体の作成先フォルダを指定します。

図C-6 [作成領域の選択]ダイアログボックス

[図データ]

インストール媒体の作成先フォルダは変更できます。インストール媒体の作成先フォルダを変更する場合の注意事項を次に示します。

[次へ]ボタンをクリックすると,インストール媒体の作成を続行します。ここで指定したフォルダ下にdisk1フォルダが作成され,必要なファイルが格納されます。これがインストール媒体となります。すでにdisk1フォルダが存在する場合は,既存のdisk1フォルダを削除してからdisk1フォルダを再作成します。指定したフォルダに媒体を作成するのに十分な空き容量がない場合は,[次へ]ボタンをクリックすると警告メッセージが表示されます。インストール媒体の作成先フォルダを指定し直してください。

(d) 媒体内容の確認

インストール媒体作成先フォルダ,およびインストールコンポーネントを確認します。

図C-7 [媒体内容の確認]ダイアログボックス

[図データ]

確認後,変更が必要な場合は[戻る]ボタンをクリックします。[次へ]ボタンをクリックすると,ファイルのコピーが開始されます。

(e) インストール媒体作成の完了

ファイルのコピーが終了すると,[JP1/NETM/DM Client Windows CE用インストール媒体作成の完了]ダイアログボックスが表示されます。

図C-8 [JP1/NETM/DM Client Windows CE用インストール媒体作成の完了]ダイアログボックス

[図データ]

[完了]ボタンをクリックすると,インストール媒体の作成が終了します。

(2) インストール媒体のコピー(ユーザインストールの場合)

ユーザインストールの場合,作成したインストール媒体(disk1フォルダ)をPDAにコピーします。コピーには,グレードルや各種のメモリカードを使用してください。

(3) インストール媒体のパッケージング(リモートインストールの場合)

リモートインストールの場合,作成したインストール媒体(disk1フォルダ)をパッケージングします。また,作成したパッケージを配布するためにジョブを作成・実行します。パッケージングの方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.1 パッケージングの方法」を参照してください。ジョブの作成・実行については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.3 リモートインストールの実行」を参照してください。

(4) ユーザインストールの場合のインストールとセットアップ

ユーザインストールの場合,インストール,セットアップとも手動で実行します。ただし,次の場合はインストールが中断されるのでご注意ください。

手動によるインストールとセットアップの方法を次に示します。インストールのあと,続けてセットアップが開始されます。

  1. disk1フォルダ下のSetup.exeをタップする。
    Windows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストールが開始されます。インストールが正常に終了すると,セットアップ情報ファイル(NETMDMP.TXT)が開きます。
  2. セットアップ情報ファイルに,クライアントの動作に必要なパラメタを設定する。
    「HostName」は必ず設定してください。それ以外のパラメタは,必要に応じて設定します。セットアップ情報ファイルの内容と設定方法については,「(6) セットアップ情報ファイルの設定方法」を参照してください。
  3. セットアップ情報ファイルを上書き保存する。
    セットアップ情報ファイルの設定内容がWindows CE版JP1/NETM/DM Client環境に反映されます。

なお,セットアップ情報は,インストール時に設定したあとでも変更できます。セットアップ情報の変更方法については,「付録C.7(2)(b) セットアップ情報を変更する」を参照してください。

(5) リモートインストールの場合のインストールとセットアップ

リモートインストールの場合は,ポーリングすることでWindows CE版JP1/NETM/DM Clientのインストールとセットアップが自動的に実行されます。ただし,次の場合はインストールが中断されるのでご注意ください。

リモートインストールでは,セットアップ情報は自動設定されるので,インストール時には設定内容を変更できません。インストール後にセットアップ情報を変更する方法については,「付録C.7(2)(b) セットアップ情報を変更する」を参照してください。

(6) セットアップ情報ファイルの設定方法

セットアップ情報ファイル(NETMDMP.TXT)には,クライアントの動作に必要なパラメタを設定します。各パラメタは「パラメタ名=値」の形式で指定します。先頭に「#」を付けた行はコメントになります。パラメタの内容については,各パラメタ行の上の日本語コメント行を参照してください。

セットアップ情報ファイルの各パラメタは,デフォルトの値が入力された状態でコメント行になっています。デフォルト以外の値を設定したい場合は,先頭の「#」を削除した上で,必要な値を設定してください。デフォルトのまま使用したい場合は,「#」が付いた状態でかまいません。

なお,「HostName」は必ず設定してください。それ以外のパラメタは,必要に応じて設定します。

セットアップ情報ファイルを次に示します。

# セットアップ情報
# '#'で始まる行は,コメント行です
# デフォルトの接続先システム名称
# (DNSまたはWINSを使用しない場合,ホスト名は指定不可。IPアドレスだけ指定可)
HostName=10.1.1.11
# デフォルトの接続先の種別
# (netmdm(JP1/NETM/DM Manager)/netmdmw(JP1/NETM/DM SubManager))
ServiceName=netmdmw
# システム構成の自動登録(YES/NO)
#SystemEntryOption=YES
# ログ出力の有無(YES/NO)
#LogOption=YES
# ダンプ出力の有無(YES/NO)
#DumpOption=NO
# ログ行数(0〜9999)
#MAINLOGCount=500
#USERLOGCount=500
#FUNCLOGCount=500
#COMPOLOGCount=500
#LONGLOGCount=500
# ログ世代数(0〜999)
#LogGenCount=0
# 通信バッファサイズ(512〜4096バイト)
#I/OBuffer=4096
# netmdm,netmdmw,netmdmcltサービスのポート番号(5001〜65535)
#PortNonetmdm=30000
#PortNonetmdmw=30001
#PortNonetmdmclt=30002
# 通信ソフトの応答待ち時間(0〜120分)
#ConnectOutTime=5
# コネクション失敗時のリトライ回数(0〜100回)
#ConnectRetryCount=0
# コネクション失敗時のリトライ間隔(1〜1800秒)
#ConnectRetryInterval=3
# サーバ接続拒否時のリトライ回数(0〜100回)
#CONNECTNRetryCount=0
# サーバ接続拒否時のリトライ間隔(1〜1800秒)
#CONNECTNRetryInterval=1
# ダウンロードリトライ回数(0〜999)
#DeliveryRetryCount=5
# ダウンロードリトライ間隔(1〜7200)
#DeliveryRetryInterval=5
# ダイナミックインベントリ取得有無(YES/NO)
#DynInventryOpt=YES
# 処理中ダイアログの表示有無(YES/NO)
#GaugeDialog=YES
# ダイアログの表示有無(ダウンロード中)(YES/NO)
#GaugeDialogDownLoad=YES
# ダイアログの表示有無(インストール中)(YES/NO)
#GaugeDialogInstall=YES
# 収集時のリトライ回数(0〜100回)
#UnArchiveRetryCount=10
# 収集時のリトライ間隔(0〜3600秒)
#UnArchiveRetryInterval=1
# マルチポーリング(YES/NO)
#MultiServerOption=NO
# マルチポーリングの形態(1:ホットスタンバイ/2:マルチホスト)
#MultiPollingKey=1
# ホットスタンバイ時の復旧ポーリングの設定有無(YES/NO)
#RecoveryPolling=YES
# 優先順位2〜8までの上位接続先の設定
# (DNSまたはWINSを使用しない場合,ホスト名は不可。IPアドレスだけ指定可)
#HostName2=1.1.1.1
#HostName3=1.1.1.1
#HostName4=1.1.1.1
#HostName5=1.1.1.1
#HostName6=1.1.1.1
#HostName7=1.1.1.1
#HostName8=1.1.1.1
# 優先順位2〜8までの上位接続先の種別
# (netmdm(JP1/NETM/DM Manager)/netmdmw(JP1/NETM/DM SubManager))
#ServiceName2=netmdmw
#ServiceName3=netmdmw
#ServiceName4=netmdmw
#ServiceName5=netmdmw
#ServiceName6=netmdmw
#ServiceName7=netmdmw
#ServiceName8=netmdmw

セットアップ情報ファイルのパラメタを編集する場合の注意事項を次に示します。

(7) システム構成の自動登録

インストールが正常に終了すると,配布管理システムへ自動的にシステム構成が通知されます。これで,クライアントとして認識されるようになります。

(8) インストール時のエラーコード一覧

Windows CE版JP1/NETM/DM Clientをインストールしたときのリターンコードを次の表に示します。

表C-9 Windows CE版JP1/NETM/DM Clientをインストールしたときのリターンコード

コード 意味 対処方法
00 正常終了。 なし。
80 インストール設定ファイル(setup.inf)の解析に失敗した。 システム管理者に連絡してください。
81 インストールファイルが媒体にない(PPファイルなし)。 不正な媒体であるおそれがあります。システム管理者に連絡してください。
81 CABファイルが媒体にない。 不正な媒体であるおそれがあります。システム管理者に連絡してください。
82 インストール後の処理エラー。 JP1/NETM/DMの動作環境が不正になっているおそれがあります。手動で上書きインストールを実行してください。
83 レジストリにインストール先ディレクトリがない。 JP1/NETM/DMの動作環境が不正になっているおそれがあります。手動で上書きインストールを実行してください。
85 ファイルコピー中にエラーが発生。 インストール先フォルダが使用中であることが考えられます。インストール先フォルダを使用しているアプリケーションを終了してください。
85 JP1/NETM/DM Clientの自身配布で,ファイルコピーのディレクトリ作成に失敗した。 インストール先フォルダが使用中であることが考えられます。インストール先フォルダを使用しているアプリケーションを終了してください。
86 インストール先ドライブの容量が不足した。 オブジェクトストアの空き容量を増やした上で,再度リモートインストールを実行する必要があります。
88 起動パラメタのエラー。 システム管理者に連絡してください。
8C コンポーネントの不正。 不正な媒体であるおそれがあります。システム管理者に連絡してください。
92 JP1/NETM/DM Clientが処理実行中。 JP1/NETM/DM Clientを再度,リモートインストールしてください。
94 インストール前処理エラーが発生した。 システム管理者に連絡してください。