JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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付録B.4 64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストール

ここでは,64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストール手順について説明します。

64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストール手順を次の図に示します。

図B-2 64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストール手順

[図データ]

注※1
「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用すれば,インストールしたユーザ以外でも64ビット版JP1/NETM/DM Clientを使用できます。
注※2
新規インストールの場合だけ表示されます。
注※3
新規インストールの場合,またはプログラムフォルダを作成していない環境への上書きインストールの場合だけ表示されます。
注※4
「接続先の設定」で,「ダイヤルアップ接続」を選択した場合だけ表示されます。

JP1/NETM/DM Clientのプレインストール機能を使うと,1台のコンピュータでクライアント環境を作成し,そのハードディスクをコピーするだけでインストールを完了できます。JP1/NETM/DM Clientのプレインストール機能を使ったインストール方法については,マニュアル「構築ガイド」の「1.2.3 プレインストール機能を使用したJP1/NETM/DM Client(クライアント)のインストール方法」を参照してください。

次に,各手順を説明します。

<この項の構成>
(1) ログオン
(2) インストーラの起動
(3) ユーザ情報の登録
(4) コンポーネントの選択
(5) プログラムフォルダの編集
(6) ワークディレクトリの設定
(7) クライアントの接続先の設定
(8) ネットワークの設定
(9) ダイヤルアップの設定
(10) オプションの設定
(11) パッケージャの接続先の設定
(12) リモートコントロールエージェントの注意事項の確認
(13) インストールの開始
(14) インストールの終了

(1) ログオン

インストールするときは,Administrator権限を持ったユーザでコンピュータにログオンしてください。このユーザが64ビット版JP1/NETM/DM Clientを操作するユーザになります。ただし,インストールしたあとセットアップ時に「一般ユーザ権限で使用する」の設定を有効にした場合は,インストールしたユーザ以外のユーザでも64ビット版JP1/NETM/DM Clientを使用できます。

(2) インストーラの起動

提供媒体をCD-ROMドライブに入れ,起動したインストーラの指示に従ってインストールを進めます。インストーラが起動されない場合は,DISK1ディレクトリ下にあるjp1dmclt.msiを起動してください。

インストーラを起動すると,64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストールプログラムが起動し,[ようこそ]ダイアログボックスが表示されます。

図B-3 [ようこそ]ダイアログボックス

[図データ]

[次へ]ボタンをクリックするとインストールを続行します。インストールを中止するときは[キャンセル]ボタンをクリックします。また,以降のダイアログボックスで[戻る]ボタンをクリックすると,一つ前のダイアログボックスに戻ります。

(3) ユーザ情報の登録

ユーザの名前と所属を[ユーザ情報]ダイアログボックスで登録します。

図B-4 [ユーザ情報]ダイアログボックス

[図データ]

ユーザ名
64ビット版JP1/NETM/DM Clientを使用するユーザ名を,全角,半角の区別なく,80文字以内で指定します。省略した場合は,OSのインストール時に設定したユーザ名が指定されます。
所属
64ビット版JP1/NETM/DM Clientを使用するユーザの所属を,全角,半角の区別なく,50文字以内で指定します。省略した場合は,OSのインストール時に設定した所属が指定されます。

(4) コンポーネントの選択

インストールするコンポーネントおよびサブコンポーネントを選択します。また,インストール先のフォルダを変更できます。

図B-5 [カスタム セットアップ]ダイアログボックス

[図データ]

(a) コンポーネントの選択

インストールするコンポーネントおよびサブコンポーネントを選択します。サブコンポーネントは,コンポーネント名の下にツリー形式で表示されます。「クライアント」を選択しないと,「クライアント」のサブコンポーネントは選択できません。選択できるコンポーネントおよびサブコンポーネントについての説明を次の表に示します。

表B-5  選択できるコンポーネントおよびサブコンポーネント

コンポーネントおよびサブコンポーネント 説明
クライアント JP1/NETM/DMシステムのクライアントとして管理するために必要な機能です。
付加機能 ユーザが作成したプログラムを使って,クライアントを操作するための機能です。通常はインストール不要です。
パッケージセットアップマネージャ 配布管理システムから配布されたソフトウェアを,クライアント側からの指示でリモートインストールする機能です。
パッケージャ リモートインストールするソフトウェアをパッケージングする機能を提供します。
リモートコントロールエージェント リモートコントロールでの,エージェントの機能を提供します。
チャット リモートコントロールでのチャット機能です。
オンラインヘルプ JP1/NETM/DM Clientのオンラインヘルプを提供します。

コンポーネントの選択方法について確認したい場合は,[ヘルプ]ボタンをクリックしてください。

インストールに必要なディスク容量,および現在使用できる空きディスク容量を確認したい場合は,[ディスク]ボタンをクリックしてください。

コンポーネント選択時の注意事項を次に示します。

(b) インストール先フォルダの変更

64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストール先のフォルダを変更したい場合は,[変更]ボタンをクリックしてください。

インストール先フォルダの変更時の注意事項を次に示します。

(5) プログラムフォルダの編集

64ビット版JP1/NETM/DM Clientのアイコンの登録先となるプログラムフォルダを作成するかどうか選択します。このダイアログボックスは,新規インストールの場合,またはプログラムフォルダを作成していない環境への上書きインストールの場合だけ表示されます。プログラムフォルダが作成済みの環境へ上書きインストールする場合は,既存のプログラムフォルダが自動で使用されます。

図B-6 [プログラムフォルダの編集]ダイアログボックス

[図データ]

デフォルトでは,「作成する」が選択されています。「作成する」を選択した場合,[JP1_NETM_DM Client]グループにアイコンが登録されます。

「作成しない」を選択した場合,GUIインストールモードのパッケージはインストールできなくなります。プログラムフォルダを作成しないでGUIインストールモードのパッケージをインストールするには,次のどちらかで対処してください。

(6) ワークディレクトリの設定

このダイアログボックスは,「クライアント」をインストールする場合に表示されます。各項目の右側の[変更]ボタンをクリックすると,それぞれのワークディレクトリを変更できます。

図B-7 [ワークディレクトリの設定]ダイアログボックス

[図データ]

(a) ワークディレクトリの変更

クライアントがリモートインストールするときに使用する,各デフォルトワークディレクトリを変更できます。設定後に,[OK]ボタンをクリックすると,[ワークディレクトリの設定]ダイアログボックスに戻ります。

図B-8 ワークディレクトリを変更するダイアログボックス

[図データ]

インストールワークディレクトリ
クライアントがパッケージをインストールするときに使用するディレクトリのフルパスを,半角127文字(全角63文字)以内で指定します。
インストールワークディレクトリには,インストールするパッケージと同じ容量が必要です。空き容量が50メガバイト以上のドライブを指定することをお勧めします。
インストール失敗時のリストア用バックアップディレクトリ
クライアントがリモートインストールするソフトウェアのバックアップを保存するディレクトリのフルパスを,半角127文字(全角63文字)以内で指定します。
(b) 日立PPインストールワークディレクトリの変更

日立プログラムプロダクトのインストールワークディレクトリ(NETMDMWKディレクトリ)のドライブを変更できます。設定後に[OK]ボタンをクリックすると,[ワークディレクトリの設定]ダイアログボックスに戻ります。

図B-9 日立PPインストールワークディレクトリを変更するダイアログボックス

[図データ]

日立PPインストールワークディレクトリ作成ドライブ
日立プログラムプロダクトのインストールに使用するワークディレクトリを作成するドライブを選択してください。ネットワークドライブは指定しないでください。ネットワークドライブを指定した場合,動作は保証されません。
「日立PPインストール時に作成・削除する」チェックボックス
日立プログラムプロダクトをインストールしたあと,そのディレクトリを削除するかどうかを選択できます。ディレクトリを削除する場合は,「日立PPインストール時に作成・削除する」チェックボックスをオンにします。デフォルトはチェックボックスがオンです。
「日立PPインストール時に作成・削除する」チェックボックスをオンにした場合の注意事項を次に示します。
  • 作成したドライブに対して,「読み取り」,「書き込み」,および「削除」のアクセス権が必要です。これらのアクセス権が設定されていないと日立プログラムプロダクトのインストールが失敗します。
  • 「日立PPインストール時に作成・削除する」チェックボックスをオンにしても,インストール後にNETMDMWKディレクトリが残る場合があります。その場合は,コンピュータの再起動時,またはポーリング時に削除されます。

(7) クライアントの接続先の設定

クライアントが接続する上位システムを設定します。このダイアログボックスは,「クライアント」をインストールする場合に表示されます。

なお,接続先はセットアップ時に変更できます。

図B-10 [接続先の設定]ダイアログボックス

[図データ]

製品種別
クライアントが接続する上位システムの製品種別を,「JP1/NETM/DM Manager」と「JP1/NETM/DM SubManager」から選択します。
32ビット版JP1/NETM/DM Clientの中継システムに接続する場合は,「JP1/NETM/DM SubManager」を選択してください。
接続先
クライアントの接続先のホスト名またはIPアドレスを,半角64文字以内で指定します。
接続先が未定の場合は「?」を指定してください。「?」を指定したクライアントでは,ローカルシステムビューアとシステム監視機能だけが使用できます。ほかの機能は,上位システムへの接続が必要なため使用できません。
また,プレインストール機能による64ビット版JP1/NETM/DM Clientのインストールで,ハードディスクのコピー元となるコンピュータ環境を作成する場合は,接続先に「*」を指定してください。接続先に「*」を指定すると,クライアントは動作しません。
接続先を設定してから上書きインストールをする場合,「?」は指定できますが「*」は指定できません。「*」を指定したい場合は,アンインストールするか,セットアップで接続先を「*」に変更してからインストールし直してください。

(8) ネットワークの設定

クライアントが動作するネットワーク環境を選択します。選択したネットワーク環境に応じて,上位システムへのポーリングのタイミングが設定されます。このダイアログボックスは,「クライアント」をインストールする場合に表示されます。

ポーリングのタイミングの設定は,セットアップ時に変更できます。

図B-11 [ネットワークの設定]ダイアログボックス

[図データ]

LAN
30分ごとにポーリングするように設定されます。
WAN
クライアントを起動したときだけポーリングするように設定されます。
ダイヤルアップ接続
ポーリングしないように設定されます。

[次へ]ボタンをクリックすると,「ダイヤルアップ接続」を選択した場合だけ[ダイヤルアップの設定]ダイアログボックスに進みます。「LAN」または「WAN」を選択した場合は,[オプションの設定]ダイアログボックスに進みます。

(9) ダイヤルアップの設定

クライアントがダイヤルアップ接続する場合に使用する認証情報を設定します。

なお,この設定はセットアップ時に変更できます。

図B-12 [ダイヤルアップの設定]ダイアログボックス

[図データ]

「ユーザ名」,「パスワード」,および「ドメイン」を設定してください。

(10) オプションの設定

処理中ダイアログの表示,および一般ユーザ権限でのクライアント使用の可否について設定します。このダイアログボックスは,「クライアント」をインストールする場合に表示されます。

なお,この設定はセットアップ時に変更できます。

図B-13 [オプションの設定]ダイアログボックス

[図データ]

処理中ダイアログ
クライアントで,ダウンロードやインストールなどを実行している間,実行処理中であることを示すダイアログボックスを表示させるかどうかを選択します。デフォルトは「処理中ダイアログを表示する」チェックボックスがオンです。
一般ユーザ権限
クライアントをインストールしたユーザ以外でも,パッケージをインストールできるように設定できます。
「一般ユーザ権限で使用する」チェックボックスをオンにすると,クライアントをインストールしたユーザ以外がログオンした状態でも,GUIインストールモードのパッケージをインストールできます。そのため,Administrator権限を持たないユーザ(一般ユーザ)でも,パッケージをインストールできます。デフォルトは,「一般ユーザ権限で使用する」チェックボックスがオンです。
一般ユーザ権限でのインストールの詳細については,マニュアル「運用ガイド1」の「11.2.3 Windows NTの一般ユーザ権限でのインストール」を参照してください。
NETM_DM_Pスタートアップ
[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダを作成するかどうかを選択します。
[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダには,Windowsの[スタートアップ]グループに登録されたプログラムを移動できます。そのため,Windowsの起動時に,[スタートアップ]グループに登録されたプログラムの起動と,64ビット版JP1/NETM/DMによるシステム起動時インストールが重複し,リモートインストールに失敗することを避けられます。
[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダを作成する場合は,「NETM_DM_Pスタートアップフォルダを作成する」チェックボックスをオンにしてください。デフォルトは,「NETM_DM_Pスタートアップフォルダを作成する」チェックボックスがオフです。
スタートアッププログラムの移動の詳細については,マニュアル「運用ガイド1」の「11.2.2 システム起動時インストールのための準備」を参照してください。
なお,[プログラムフォルダの選択]ダイアログボックスでプログラムフォルダの作成について「作成しない」を選択し,かつ,「GUIモードインストーラの作成」を選択しなかった場合,[NETM_DM_Pスタートアップ]フォルダは作成できません。

(11) パッケージャの接続先の設定

パッケージャの接続先を設定します。このダイアログボックスは,「パッケージャ」をインストールする場合に表示されます。

図B-14 [接続先の設定]ダイアログボックス

[図データ]

製品種別
パッケージャの接続先の製品種別を,「JP1/NETM/DM Manager」と「JP1/NETM/DM SubManager」から選択します。
32ビット版JP1/NETM/DM Clientの中継システムに接続する場合は,「JP1/NETM/DM SubManager」を選択してください。
接続先
パッケージャの接続先のホスト名またはIPアドレスを,半角64文字以内で指定してください。
ダイヤルアップ接続
パッケージャがダイヤルアップ接続を使用して上位システムに接続する場合は,「ダイヤルアップ接続」チェックボックスをオンにしてください。

なお,この設定は,[JP1/NETM/DMパッケージャ]ウィンドウの[JP1/NETM/DMログオン]ダイアログボックスで変更できます。

[次へ]ボタンをクリックするとインストールを続行します。ただし,「ダイヤルアップ接続」を選択した場合だけ,次の設定に進む前に[ダイヤルアップの設定]ダイアログボックスが表示されます。内容は,「クライアント」がダイヤルアップ接続する場合の設定画面と同じです。詳細は「(9) ダイヤルアップの設定」を参照してください。なお,クライアントのダイヤルアップ接続とパッケージャのダイヤルアップ接続は別々に設定します。どちらか一方をダイヤルアップ接続にしてもかまいません。

(12) リモートコントロールエージェントの注意事項の確認

新規に「リモートコントロールエージェント」をインストールする場合,[注意事項]ダイアログボックスが表示されます。

図B-15 [注意事項]ダイアログボックス

[図データ]

注意事項の詳細は,マニュアル「JP1/NETM/Remote Control」を参照してください。

(13) インストールの開始

インストールの開始を確認する[インストールの開始]ダイアログボックスが表示されます。

図B-16 [インストールの開始]ダイアログボックス

[図データ]

インストール内容の確認および変更が必要な場合は,[戻る]ボタンをクリックして,該当するダイアログボックスを表示します。

確認および変更が必要でなければ,[インストール]ボタンをクリックします。インストール状況を示すダイアログボックスが表示されて,インストールが開始されます。

(14) インストールの終了

インストールが終了すると,[インストールの終了]ダイアログボックスが表示されます。

図B-17 [インストールの終了]ダイアログボックス

[図データ]

「ReadMeの参照」,「JP1/NETM/DM Clientセットアップの起動」および「リモートコントロールエージェントセットアップの起動」から,インストール終了後に行いたい操作のチェックボックスをオンにし,[完了]ボタンをクリックしてください。インストールが終了します。

「リモートコントロールエージェント」をインストールした場合は,再起動を要求するダイアログボックスが表示されます。CD-ROMドライブから提供媒体を取り出して,すぐに再起動するかあとで再起動するかを選択してください。