JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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7.3.1 WSUSコンピュータグループの管理

JP1/NETM/DMのあて先グループを基にしてWSUSコンピュータグループを作成する方法,および作成したWSUSコンピュータグループをメンテナンスする方法について説明します。

WSUSコンピュータグループの作成およびメンテナンスは,[WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスまたはdcmwsusコマンドで実行します。ここでは,[WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスからWSUSコンピュータグループを作成およびメンテナンスする方法を説明します。dcmwsusコマンドを利用する方法については,マニュアル「運用ガイド2」の「4.25 dcmwsus.exe(WSUSの同期実行)」を参照してください。

[WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスの表示方法を次に示します。

  1. リモートインストールマネージャの[オプション]メニューから[WSUS連携]−[WSUSコンピュータグループの作成]を選択する。
    [WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスが表示されます。

    図7-10 [WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックス

    [図データ]

「JP1/NETM/DM あて先グループ」欄にはJP1/NETM/DMのあて先グループが,「WSUSコンピュータグループ」欄にはWSUSに登録されているWSUSコンピュータグループが表示されます。

選択したグループに登録されているクライアントを確認したい場合は,[クライアント一覧]ボタンをクリックしてください。[クライアント一覧]ダイアログボックスが表示され,選択したグループに登録されているクライアントの詳細を確認できます。[クライアント一覧]ダイアログボックスは,同時に10個まで表示できます。

図7-11 [クライアント一覧]ダイアログボックス

[図データ]

次に,WSUSコンピュータグループを作成する方法と,作成したWSUSコンピュータグループをメンテナンスする方法について説明します。

<この項の構成>
(1) WSUSコンピュータグループの作成方法
(2) WSUSコンピュータグループのメンテナンス方法

(1) WSUSコンピュータグループの作成方法

あて先グループを基にWSUSコンピュータグループを作成します。

WSUSコンピュータグループは階層化できません。あて先グループが階層化されている場合は,選択したあて先グループとその下位にあるあて先グループが,それぞれWSUSコンピュータグループとして作成されます。各あて先グループの直下のクライアントが,作成されるWSUSコンピュータグループへの登録対象となります。

作成されたWSUSコンピュータグループには,連携するWSUSサーバが管理するクライアントだけが登録されます。WSUSを階層化している環境では,下位のWSUSサーバで管理されているクライアントをWSUSコンピュータグループに登録するために,dcmwsusコマンドを実行する必要があります。WSUSを階層化した環境での運用については,「7.3.3 階層化構成のWSUSとの連携」を参照してください。

WSUSコンピュータグループを作成する手順を次に示します。

  1. 「JP1/NETM/DM あて先グループ」欄であて先グループを選択する。
  2. [登録]ボタンをクリックする。
    WSUSコンピュータグループが作成され,「WSUSコンピュータグループ」欄に表示されます。

なお,あて先グループ名が「すべてのコンピュータ」または「割り当てられていないコンピュータ」の場合,コンピュータグループは作成できません。これらはデフォルトでWSUSに存在するコンピュータグループです。

(a) WSUSコンピュータグループ名の付けられ方

WSUSコンピュータグループ名は,あて先グループ名を基に自動で設定されます。変更はできません。

階層化されているあて先グループの場合は,経路を含めた名称が設定されます。経路の区切りは「_」(アンダーバー)で表示されます。

あて先グループ名に次の文字が含まれている場合は,WSUSコンピュータグループを作成できません。あて先グループ名を変更してから,再度WSUSコンピュータグループを作成してください。

「~」「#」「$」「^」「&」「(」「)」「=」「+」「[」「]」「{」「}」「;」

(b) クライアントの登録先の選択

WSUSコンピュータグループ作成時に,すでに同じ名前のWSUSコンピュータグループがある場合は,登録されているクライアントを入れ替えるかどうかを選択してください。

同一のクライアントは,「すべてのコンピュータ」を除く一つのWSUSコンピュータグループだけに登録できます。そのため,WSUSコンピュータグループを作成するときに,すでにほかのWSUSコンピュータグループに登録されているクライアントがある場合は,登録先を変更するかどうかを選択してください。

クライアントの登録先を選択する流れを次の図に示します。

図7-12 クライアントの登録先を選択する流れ

[図データ]

(2) WSUSコンピュータグループのメンテナンス方法

WSUSコンピュータグループを作成したあて先グループに,新規にクライアントが登録されたり,あて先グループ名が変更になったりしても,WSUSコンピュータグループには反映されません。そのため,WSUSコンピュータグループを定期的に作成し直して,登録されているクライアントをメンテナンスする必要があります。

なお,あらかじめ,あて先グループとWSUSコンピュータグループで,登録するクライアントを合わせておくことで,WSUSコンピュータグループのメンテナンス作業の負担を減らせます。

(a) WSUSコンピュータグループにクライアントを追加する

WSUSコンピュータグループにクライアントを追加するには,あて先グループにクライアントを追加して,再度WSUSコンピュータグループを作成し直します。

なお,この方法は,WSUSコンピュータグループとあて先グループが同名で,登録されているクライアントの構成が同じ場合だけ使用できます。

WSUSコンピュータグループにクライアントを追加する手順を次に示します。

  1. リモートインストールマネージャで,あて先グループにクライアントを追加する。
  2. [WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスの「JP1/NETM/DM あて先グループ」欄から,手順1.でクライアントを追加したあて先グループを選択する。
  3. [登録]ボタンをクリックする。
    WSUSコンピュータグループに登録されているクライアントを入れ替えるかどうかを確認するメッセージが表示されます。
  4. [OK]ボタンをクリックする。
    登録されているクライアントが入れ替えられ,クライアントが追加されたWSUSコンピュータグループが作成されます。
(b) WSUSコンピュータグループを分割する

WSUSコンピュータグループを分割するには,分割後のWSUSコンピュータグループに登録されるクライアントであて先グループを作成し,そのあて先グループを基にWSUSコンピュータグループを新規に作成します。

WSUSコンピュータグループを分割する流れを次の図に示します。

図7-13 WSUSコンピュータグループを分割する流れ

[図データ]

WSUSコンピュータグループを分割する手順を次に示します。

  1. リモートインストールマネージャで,分割後のWSUSコンピュータグループの基になるあて先グループを作成する。
  2. [WSUSコンピュータグループの作成]ダイアログボックスの「JP1/NETM/DM あて先グループ」欄で,作成したあて先グループを選択する。
  3. [登録]ボタンをクリックする。
    すでにほかのWSUSコンピュータグループに登録されているクライアントの登録先を変更するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
  4. [すべて変更]をクリックする。
    作成したあて先グループを基に,WSUSコンピュータグループが作成されます。
    登録先が変更されたクライアントは,元のWSUSコンピュータグループからは削除されます。
(c) WSUSコンピュータグループを削除する

WSUSコンピュータグループを削除する手順を次に示します。

  1. 「WSUSコンピュータグループ」欄から,削除したいWSUSコンピュータグループを選択する。
  2. [削除]ボタンをクリックする。
    選択したWSUSコンピュータグループが削除されます。
    削除されたWSUSコンピュータグループに登録されていたクライアントは,WSUSコンピュータグループ「割り当てられていないコンピュータ」に登録されます。

WSUSコンピュータグループ「すべてのコンピュータ」および「割り当てられていないコンピュータ」は,削除できません。