JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
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配布先の構成は,システム構成情報で定義されているため,クライアントへのジョブは,あらかじめ決められた経路で実行されます。また,クライアントから接続する中継システムも,システム構成情報で定義された一つの中継システムだけです。
配布経路を複数設定したり,クライアントから複数の中継システムへ接続したりする構成にする場合は,マルチポーリングの環境を作成します。クライアントが接続する中継システムは,接続時の優先順位を付けて設定できます。マルチポーリング環境で運用すれば,中継システムでトラブルが発生しても,別の中継システムを経由して目的のクライアントに対しジョブを実行できます。また,クライアントから中継システムに接続する場合,接続時の優先順位に従って,複数の中継システムに接続できます。
- <この項の構成>
- (1) マルチポーリング環境の設定
- (2) マルチポーリング環境でのポーリング方法の選択
- (3) マルチポーリング環境での注意事項
クライアントのセットアップ時に[上位システムの設定]ダイアログボックスで,接続する複数の上位システムに優先順位を付けて設定します。
図6-18 [上位システムの設定]ダイアログボックス
![[図データ]](FIGURE/KAN0340.GIF)
- [追加]ボタン
- 接続先の上位システムを追加します。上位システムは最大8個まで設定できます。[上位システムの追加・変更]ダイアログボックスで,追加する上位システムの製品種別,ホスト名またはIPアドレスを設定してください。
- [変更]ボタン
- 選択されている上位システムの情報を変更します。表示される[上位システムの追加・変更]ダイアログボックスで,製品種別,ホスト名またはIPアドレスを変更してください。
- [削除]ボタン
- 上位システム一覧の中から選択されている上位システムを削除します。
- [上へ移動]ボタン
- 選択されている上位システムの優先順位を一つ上げます。
- [下へ移動]ボタン
- 選択されている上位システムの優先順位を一つ下げます。
設定が終了したら[OK]ボタンをクリックしてください。[接続先]パネルに戻ります。
クライアントは,自システムあてのジョブがあるかどうかを,上位の中継システムにポーリングすることで確認しています。中継システムとのポーリング方法は,クライアントのセットアップ時に,[クライアント常駐・ポーリング]パネルで設定します。ポーリング方法には次の二つがあります。
- ホットスタンバイ
- ホットスタンバイでは,ポーリング対象の中継システムは一つです。通常は,[上位システムの設定]ダイアログボックスで設定した,優先順位が1位の中継システムにポーリングします。この中継システムに接続できない場合は,優先順位が2位の中継システムにポーリングします。優先順位が2位の中継システムに接続できない場合は,接続できるまで優先順位が高い中継システムから順番にポーリングしていき,接続に成功した中継システムにポーリングし続けます。
- マルチホスト
- マルチホストでは,[上位システムの設定]ダイアログボックスで設定した複数の中継システムすべてにポーリングします。優先順位が1位の中継システムから順番にポーリングしていきます。
マルチポーリング環境で運用する場合の注意事項を次に示します。
- マルチポーリング環境で動作するクライアントの場合,IDは優先順位が1位の中継システムにだけ登録できます。
- ホットスタンバイで,優先順位が1位の中継システムのトラブルを回復した場合,クライアントをこの中継システムに再びポーリングさせる方法を次に示します。
- クライアントが常駐の場合
- 接続中の中継システムを停止するか,または優先順位が1位の中継システムを経由してシステム情報の取得ジョブなどを実行してください。接続中の中継システムを停止した場合は,次回のポーリング時にポーリング対象の中継システムが変更されます。ジョブを実行した場合は,実行後にポーリング対象の中継システムが変更されます。
- クライアントが非常駐の場合
- システム起動時のサーバへのポーリング形態を「優先順位に従う」にしてください。クライアントを再起動したあと,優先順位が1位の中継システムにポーリングされます。
- ホットスタンバイを使用する環境ですべての経路に対してジョブを実行する場合,クライアントが接続した中継システムの経路のジョブは実行されますが,それ以外の経路のジョブは「未実行」のステータスのまま中継システム上に残ります。そのため,中継システム上に残ったジョブと完了したジョブは,配布管理システムから定期的に削除してください。中継システム上にジョブが大量に残ったままになると,中継システムの性能が劣化するおそれがあります。
- マルチホストを使用する環境ですべての経路に対してジョブを実行する場合,クライアントがポーリングするたびに同じジョブを受信します。この場合,リモートインストールのジョブを実行するときは,ジョブのインストール条件での「同じパッケージがあったら上書き」チェックボックスをオフの状態にすることをお勧めします。チェックボックスがオンの場合,ジョブ実行時に毎回パッケージが転送されるのでネットワークに負荷が掛かるおそれがあります。チェックボックスがオフの場合,クライアントが一度受信したジョブは,その後はパッケージが転送されることなく正常終了します。なお,このときのジョブの保守コードは「900090009000」となります。
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