JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
JP1/NETM/DMをインストールする前に,TCP/IPの環境を整えておく必要があります。必要な作業は次の二つです。
ノード識別キーとしてIPアドレスを使用する場合,中継システムとクライアントはホスト名を定義する必要はありませんが,中継マネージャはホスト名を定義する必要があります。
ポート番号は,インストールする前にservicesファイルで定義するほかに,セットアップ時にも定義できます。servicesファイルの定義とセットアップ時の定義が異なる場合は,servicesファイルの定義が優先されます。
事前にユーザネットワークでホスト名とIPアドレスを定義しておく必要があります。
ノード識別キーとして,ホスト名を使用する場合,配布管理システムのウィンドウ([システム構成]や[あて先]ウィンドウ)では,ユーザネットワークで定義したホスト名を使用します。配布管理システムのウィンドウでホスト名を変更したときは,ユーザネットワークのホスト名の定義も変更してください。
JP1/NETM/DM Managerでは,クライアントを識別するためにTCP/IPのホスト名を使っています。そのため,JP1/NETM/DM Managerを導入するPCで,クライアントのホスト名からIPアドレスを決定できなければなりません。
ホスト名とIPアドレスを定義したり,配布管理システムでクライアントのホスト名からIPアドレスを決定したりするには,次の三つの方法があります。
次にそれぞれの方法について説明します。
DHCPを使うと動的にクライアントのIPアドレスが決定されるため,IPアドレスの割り当て,保守作業を軽減できます。ただし,JP1/NETM/DMシステムでは,動的に変更されるIPアドレスをノード識別キーとして利用できないため,DHCPを使う場合には,ノード識別キーとしてホスト名を使用してください。
また,WINSを使って各PCのホスト名を管理することで,各PCでホスト名の定義をする必要がなくなります。サブネット間を移動したPCにDHCPによって新しいIPアドレスが動的に割り当てられた場合も,変更に応じてWINSデータベースが自動的に更新されるため,手動で定義を変更する必要はありません。
クライアントPCがシャットダウンすると,WINS上の情報が解放されるため,JP1/NETM/DMシステムでは,クライアントのホスト名からIPアドレスを決定できなくなり,ジョブがエラーとなることがありますので,注意してください。DHCPおよびWINSの設定方法は,Windowsのヘルプを参照してください。
UNIXシステムが混在する場合や,インターネットで接続されているホストを接続先にする場合は,DNSを使用します。接続先のクライアントがすべてWindowsの場合は,標準でDNSクライアントをサポートしているので,DNSを利用できます。DNSで管理されるホスト名は,JP1/NETM/DMで定義すれば,ドメインを超えてリモートインストールなどのジョブを実行できます。
DNSの設定方法は,Windowsのヘルプを参照してください。
DNSを使用する場合の注意事項を次に示します。
DHCP,WINS,DNSを利用しない場合は,ホストごとに接続先のホスト名を定義します。配布管理システムが動作しているホストでは,接続している中継するシステムまたはクライアントのホスト名とIPアドレスが定義されている必要があります。また,クライアントの動作しているホストでは,配布管理システムのホスト名とそのIPアドレスが定義されている必要があります。
ホスト名とIPアドレスを定義するには,次のファイルを編集してください。
各サービスのポート番号を設定することもできます。servicesファイルが無かった場合は,セットアップでの設定が有効になります。
サービス名「netmdm」に対して,同じポート番号でTCPプロトコルを設定してください。また,サービス名「netmdmclt」に対してTCPプロトコルとUDPプロトコル,サービス名「netmdmw」に対してTCPプロトコルを設定してください。ポート番号の推奨値は,「netmdm」が30000,「netmdmclt」が30002,「netmdmw」が30001です。次のファイルを編集します。
netmdm 30000/tcp netmdmclt 30002/udp netmdmclt 30002/tcp netmdmw 30001/tcp
なお,その他のポート番号については,「付録B.1 ポート番号」を参照してください。
JP1/NETM/DM Client(クライアント)を使用する場合は,次の項目を確認してください。
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