JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)
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ネットワーク内で使用されているPCの,ハードウェアやソフトウェア情報などのインベントリ情報を,センタサーバ(配布管理システム)で取得できます。また,インベントリ情報取得用の媒体を作成することで,ネットワーク外のPCからもインベントリ情報を取得できます。
インベントリ情報を取得することで,ハードディスクの増設が必要でないか,OSのセキュリティ設定に問題はないか,不足しているソフトウェアはないかなど,各クライアントの状況を的確に把握できます。PCの製造番号や使用者などのユーザ情報も管理できます。
インベントリ情報を取得するには,ソフトウェアの配布と同様に,配布管理システムから,情報の取得を指示するジョブを作成・実行します。間に中継システムを置いて,中継システム主導でのインベントリ情報の取得ができるのも同じです。
なお,一部のインベントリ情報は,クライアントで情報が更新された場合に,上位システムと接続するタイミングで情報を通知させることができます。管理者がジョブを実行することなく,最新のインベントリ情報を取得できるため,効率良くインベントリ情報を管理できます。
取得したインベントリ情報は,ほかのプログラムから次のように利用できます。
- JP1/NETM/Asset Information Managerの資産情報として利用できます。JP1/NETM/Asset Information Managerでは,配布管理システムで取得した最新のインベントリ情報を,自動的に資産情報へ反映して管理できます。JP1/NETM/Asset Information Managerの資産情報としてインベントリ情報を利用する方法については,マニュアル「JP1/NETM/Asset Information Manager 設計・構築ガイド」を参照してください。
- 取得したインベントリ情報を,バージョン8以前のJP1/Cm2またはバージョン7.5以前のHP NNMのネットワーク監視画面などから参照できます。
インベントリ情報の管理機能の詳細については,「2.2 インベントリ情報の取得」および「2.3 インベントリ情報の管理」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 取得できるインベントリ情報の種類
- (2) インベントリ情報の利用方法
- (3) スタンドアロンPCからのインベントリ情報の取得
取得できるインベントリ情報は,次の4種類です。
- システム情報
- 空きハードディスク容量,OS,レジストリ情報など,ハードウェアに関する多様な情報を取得できます。
図1-7 [システム構成]ウィンドウ(システム情報)
![[図データ]](FIGURE/GAI0100.GIF)
- 取得できるシステム情報の種類については,「2.2.1(1) Windowsのクライアントから取得できるシステム情報」および「2.2.1(2) UNIXのクライアントから取得できるシステム情報」を参照してください。
- ソフトウェア情報
- クライアントにインストールされているソフトウェアの種類やバージョンなどを取得できます。Windowsの[コントロールパネル]の[アプリケーションの追加と削除]または[プログラムの追加と削除]に記録されているソフトウェア情報だけを管理したり,クライアントにインストールされているソフトウェアをファイル名で検索したりできます。また,ウィルス対策製品については,常駐/非常駐の設定やウィルス定義ファイルのバージョンなども把握できます。
- さらに,クライアントのコンピュータに適用されているパッチや,適用されていないパッチの情報を取得して,ソフトウェアの情報と同様に管理することもできます。パッチ情報は,WUAまたはMBSA 1.2.1の機能を利用して取得します。
図1-8 [システム構成]ウィンドウ(ソフトウェア情報)
![[図データ]](FIGURE/GAI0110.GIF)
- 取得できるソフトウェア情報の種類については,「2.2.2(1) 取得できるソフトウェア情報」を参照してください。
- ユーザインベントリ情報
- PCの使用者名,資産番号など,システム管理者が独自に設定した項目を管理できます。ユーザ情報はクライアントユーザが入力し,配布管理システムで取得しますが,配布管理システム側で一括して入力することもできます。
図1-9 [システム構成]ウィンドウ(ユーザインベントリ情報)
![[図データ]](FIGURE/GAI0120.GIF)
- ディレクトリ情報
- Active Directoryから取得したユーザやコンピュータの情報を,Active Directory上での階層構造に従って管理できます。
図1-10 [ディレクトリ情報]ウィンドウ(ディレクトリ情報)
![[図データ]](FIGURE/GAI0125.GIF)
取得したインベントリ情報は,項目別に集計したり,集計結果をグラフ表示したりできます。また,必要な情報だけをCSV形式ファイルに保存したり,印刷したりできます。次に,具体的な利用方法の例を示します。
- ハードウェアやソフトウェアの使用状況を管理する
- ハードウェア情報やソフトウェア情報を条件にして,該当するクライアントの台数を集計できます。ハードディスクやメモリの容量ごとに集計すれば,PCの購入計画を立てるときなどに便利です。
図1-11 [集計]ウィンドウ(空きハードディスク容量ごとに集計)
![[図データ]](FIGURE/GAI0130.GIF)
- ソフトウェアのライセンスを管理する
- ソフトウェアの種類ごとに,インストールされているクライアントの台数を集計できます。集計した情報は,ソフトウェアのライセンス管理やバージョンアップ時などに利用できます。
図1-12 [集計]ウィンドウ(インストールされているソフトウェアの種類ごとに集計)
![[図データ]](FIGURE/GAI0135.GIF)
- 業務目的に合わせて集計する
- ソフトウェアのインストール状況や稼働状況を,クライアントの情報と関連づけて集計できます。業務目的に合わせて検索条件が用意されているので,それぞれの目的に合わせて,的確な集計結果を得ることができます。
図1-13 ソフトウェア適用状況画面
![[図データ]](FIGURE/GAI0137.GIF)
- 資産管理台帳として利用する
- 必要なインベントリ情報だけを表示して印刷できますので,資産管理台帳として利用できます。さらに,「日立エンドユーザ帳票作成機能EUR」の帳票フォームを利用すると,JP1/NETM/DMが管理するインベントリ情報を容易に帳票に印刷できます。
- インベントリ情報のデータを編集して利用する
- インベントリ情報は,CSV形式のファイルに出力できます。CSV形式のデータは,表計算ソフトウェアなどに入力できるため,情報のソートや演算,レポートの作成などが容易になります。
- インベントリ情報でクライアントをグルーピングする
- 同じインベントリ情報を持つクライアントをグルーピングして,ソフトウェアの配布先に指定できます。例えば,Microsoft Word 2000がインストールされているクライアントをグルーピングして,Microsoft Word 2003をリモートインストールするときの配布先に指定できます。
JP1/NETM/DMは,ネットワークを介してソフトウェアの配布やインベントリ情報の管理を実現するシステムですが,ネットワークを介さないで,スタンドアロンで使用しているPCからインベントリ情報を取得することもできます。ネットワーク内のPCと同様に,ネットワーク外のPCのインベントリ情報も管理したい場合に便利です。インベントリ情報の取得対象となるのは,JP1/NETM/DM Client(クライアント)がインストールされているスタンドアロンPC(オフラインマシン)です。
オフラインマシンからインベントリ情報を取得するには,まず,配布管理システムでインベントリ情報取得プログラムを作成し,FD,CD-R,MOなどの媒体に格納します。そして,その媒体をオフラインマシンに搬送し,インベントリ情報を取得します。取得したインベントリ情報は媒体に格納して回収し,配布管理システムに入力して管理します。
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