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adshexecコマンド(バッチジョブを実行する)

形式

通常実行する場合
adshexec[-v][-c][-t[-f][-o ascファイルのパス名]][-s{SPOOL|PARENT}]ジョブ定義スクリプトファイルのパス名実行時パラメーター

デバッガモードで起動する場合【UNIX限定】
adshexec -d[-v][-c][-t[-f][-o ascファイルのパス名]]ジョブ定義スクリプトファイルのパス名

機能

ジョブコントローラを起動して,引数に指定したジョブ定義スクリプトファイルのバッチジョブを実行します。このコマンドのオプションは位置パラメーターよりも前に指定してください。

引数

-d【UNIX限定】
ジョブコントローラをデバッガモードで起動します。UNIX環境で使用できます。メモリ上にカバレージ情報を蓄積します。runコマンドを実行するごとに,継続蓄積になります。メモリ上に蓄積したカバレージ情報は,info coverageコマンドで表示できます。-tオプションの指定がない場合,quitコマンドでデバッガを終了すると,メモリ上に蓄積したカバレージ情報を破棄します。

-v
バージョン情報を表示します。バッチジョブは実行しません。

-c
ジョブ定義スクリプトファイルの文法チェックをします。
ジョブ定義スクリプトファイルの文法チェックだけを行い,バッチジョブは実行しません。

-t
カバレージ情報を蓄積してバッチジョブを実行します。蓄積したカバレージ情報は,コマンド終了時にascファイルに出力します。
UNIXでデバッガモードで起動する場合,-tオプションを指定しないときは,メモリ上だけでカバレージ情報を採取します。カバレージ情報は,デバッガのinfo coverageコマンドで表示できます。quitコマンドでデバッガを終了すると,採取したカバレージ情報を破棄します。

-f
すでに採取しているカバレージ情報がある場合,実行するジョブ定義スクリプトファイルとバックアップ情報に差分があったときに,ascファイルを上書きするオプションを指定します。-fオプションは,-tオプションの指定が必要です。

オプションを指定した場合
すでに採取しているカバレージ情報がある場合,実行するジョブ定義スクリプトファイルとバックアップ情報に差分があったときは,バックアップ情報を破棄して,新規にカバレージ情報を採取します。
採取しているカバレージ情報がない場合,新規に採取したカバレージ情報をascファイルに出力します。

オプションを指定しない場合
すでに採取しているカバレージ情報がある場合,実行するジョブ定義スクリプトファイルがバックアップ情報と異なるとき,ジョブ定義スクリプトファイルを実行しないで,コマンドエラーとなります。ascファイルは更新しません。

-o ascファイルのパス名
Windowsの場合 〜<パス名>((1〜229バイト))
UNIXの場合 〜<パス名>((1〜1005バイト))
カバレージ情報の蓄積時に,ascファイルのパス名を任意に変更できます。-oオプションは,-tオプションの指定が必要です。
このオプションを省略すると,adshexecコマンドを実行したときのカレントディレクトリのascファイルを指定したと解釈されます。ascファイルを次に示します。
拡張子を除いたジョブ定義スクリプト名+_(アンダースコア)+ユーザー名+「.asc」

adshexecコマンドを実行したときのカレントディレクトリ:/home/user1/test
ユーザー名 :user1
ジョブ定義スクリプト名:script1.ash
-oオプションを指定しない場合のascファイル名:/home/user1/test/script1_user1.asc

-s{SPOOL|PARENT}【Windows,Linux限定】
ルートジョブの標準出力の出力先を指定します。子孫ジョブは,このオプションにPARENTが指定されたものとして動作します。
このオプションを省略した場合,ルートジョブはパラメーターOUTPUT_STDOUT(Windows,Linux限定)の指定に従って動作します。
  • SPOOL
    ルートジョブの標準出力をスプール内のファイルに出力します。
  • PARENT
    ルートジョブの標準出力を,プロセス起動時に親プロセスから継承した出力先に出力します。親プロセスで出力先をリダイレクトしていない場合は,親プロセスと同じ出力先に出力します。

ジョブ定義スクリプトファイルのパス名
Windowsの場合 〜<パス名>((1〜247バイト))
UNIXの場合 〜<パス名>((1〜1023バイト))
ジョブ定義スクリプトファイルのパス名を指定します。

実行時パラメーター 〜<任意文字列>((1〜1022))
ジョブ定義スクリプトの位置パラメーターに格納する値を指定します。スペースを実行時パラメーターとして指定する場合は,その文字列を"(ダブルクォーテーション)で囲んでください。

戻り値

契機 戻り値
-cオプションがない場合 -cオプションがある場合
通常実行でexitコマンドまたは関数外のreturnコマンドを実行した コマンドに指定した終了コード
通常実行でジョブ定義スクリプトファイルの末尾までジョブ定義スクリプトを実行した 最後に実行した,シェル標準コマンドまたはスクリプト拡張コマンドの終了コード
デバッガモードでジョブコントローラにエラーがない 0
ジョブ定義スクリプトファイルに文法エラーがない ジョブ定義スクリプトを実行し,次の終了コードになる
  • コマンドに指定した終了コード
  • 最後に実行した,シェル標準コマンドまたはスクリプト拡張コマンドの終了コード
0
ジョブ定義スクリプトファイルに文法エラーがある 1 1
設定ファイル読み込みエラーなど,ジョブ定義スクリプト実行中のエラーを除くジョブコントローラのエラーが発生した 1 1
ジョブコントローラプロセスがシグナルを受信して終了した【UNIX限定】 128+シグナル番号 128+シグナル番号
ジョブコントローラプロセスが,JP1/AJSやWindowsのタスクマネージャーなど外部から強制終了された【Windows限定】 ジョブコントローラを強制終了したプログラムが指定した終了コード ジョブコントローラを強制終了したプログラムが指定した終了コード
OSに起因する要因でジョブコントローラの起動が失敗した【Windows限定】 1〜3 1〜3
通常実行でexecコマンドの引数に外部コマンドを指定して実行した 引数に指定した外部コマンドの終了コード

(凡例)
−:ジョブ定義スクリプトを実行しないため該当しません。

注意事項

使用例

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