JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編
[標準WSジョブ定義]ダイアログボックスでは,標準WSジョブの動作を定義します。
このダイアログボックスには,次のタブがあります。
- [基本]タブ
- [オプション]タブ
- <この節の構成>
- (1) [基本]タブ
- (2) [オプション]タブ
(1) [基本]タブ
[標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[基本]タブを次の図に示します。
図15-1 [標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[基本]タブ(Webサービス選択前)
図15-2 [標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[基本]タブ(Webサービス選択後・単純型の場合)
図15-3 [標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[基本]タブ(Webサービス選択後・複合型の場合)
表示項目について説明します。
- [Webサービスの選択](指定必須)
- 接続するWebサービスのWSDLファイルを指定します。
- [選択]ボタンをクリックして,[Webサービス選択]ダイアログボックスからWSDLファイルを指定してください。
- [WSDLファイル名]
- [Webサービスの選択]で指定したWSDLファイル名がフルパスで表示されます。
- [オペレーション]
- [Webサービスの選択]で指定したWebサービスのオペレーション名が表示されます。
- 入力パラメーター(単純型の場合)(指定必須)
- [Webサービス選択]ダイアログボックスで選択した,Webサービスのオペレーションに対応する入力パラメーターが表示されます。
- [名前]
- 入力パラメーターの名前が表示されます。
- 名前は,WSDLファイルにある<wsdl:part>要素のname属性の値を指します。
- [型]
- 入力パラメーターの型が表示されます。
- 型は,WSDLファイルにある<wsdl:part>要素のtype属性の値を指します。
- [値を入力]
- 入力パラメーターの値を直接指定する場合は,チェックボックスにチェックを入れて,[ファイル名または値]に値を指定します。
- ジョブ実行ホスト上のファイル(入力パラメーターファイル)から値を読み込む場合は,チェックボックスにチェックを入れないで,[ファイル名または値]に入力パラメーターファイル名を指定します。
- 次のケースに該当するときは,入力パラメーターファイルを指定します。
- 1,023バイトを超える値を利用したい場合
- string型のパラメーターに改行を含む値を指定したい場合
- 標準WSジョブ全体での定義内容が許容サイズ(20,479バイト)を超える場合
- 入力パラメーターファイルについては,「9.4.1 入力パラメーターファイルの作成(単純型の場合)」を参照してください。
- [ファイル名または値]
- 入力パラメーターの値を次のどちらかの方法で指定します。
- ジョブ実行ホスト上のファイル(入力パラメーターファイル)から値を読み込む
- 値を直接指定する
- WSジョブ実行ホスト上のファイル(入力パラメーターファイル)から値を読み込む場合は,[値を入力]にチェックを入れないで,この項目に入力パラメーターファイル名を指定します。入力パラメーターファイル名は,フルパスで511バイト以内の文字列※で指定します。入力パラメーターファイルから値を読み込む場合,ファイルの合計サイズを1メガバイト以内にしてください。
- 注※
- 255文字以内で指定してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ドライブレターで始まる,ローカルフォルダを指定してください。ネットワークフォルダは指定できません。
- なお,入力パラメーターファイルに設定できる文字コードは次のとおりです。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合:Shift_JIS
- WSジョブ実行ホストのOSがLinuxの場合:UTF-8
- 入力パラメーターファイルについては,「9.4.1 入力パラメーターファイルの作成(単純型の場合)」を参照してください。
- 入力パラメーターの値を直接指定する場合は,[値を入力]にチェックを入れて,この項目に値を指定します。入力パラメーターの値は,1〜1,023バイトの範囲で入力してください。指定できる文字コードは,制御コードを除くすべてのShift_JISです。
- 入力パラメーター値の入力方法をデータ型ごとに次の表に示します。
表15-1 データ型別 入力パラメーター値欄の入力方法
項番 データ型 入力内容 指定必須 1 base64Binary base64Binary変換前の値を入力します。Binaryデータを直接扱いたい場合は,値を直接入力するのではなく,次のファイル指定方式を利用します。
- Binaryデータをファイルに保存します。
- ジョブ定義で,パラメーターの値を指定する際に,[値を入力]チェックボックスにチェックしないで,入力パラメーターファイル名を指定します。
- 入力パラメーターファイルをWSジョブ実行ホストに配置します。
△ 2 boolean “true”または“false”を指定します。 ○ 3 byte -128〜127の整数を半角で指定します。 ○ 4 date 「YYYY/MM/DD」(西暦年/月/日)の形式で年月日を指定します。
「4けた/2けた/2けた」になるように,0詰めで入力してください。○ 5 dateTime 「YYYY/MM/DD△hh:mm:ssZZ」(西暦年/月/日△(半角スペース)時間:分:秒 タイムゾーン)の形式で指定してください。
「4けた/2けた/2けた△2けた:2けた:2けた タイムゾーン」になるように,0詰めで入力してください。
タイムゾーンは,+hhmm,-hhmmのどちらかの形式で指定してください。なお,タイムゾーンは省略できます。タイムゾーンを省略した場合,WSジョブ実行ホストのデフォルトのタイムゾーンが仮定されます。
なお,0001/01/01 23:59:00〜9999/12/31 00:00:59の範囲で指定してください。範囲外の値を指定すると,標準WSジョブの実行結果がエラーとなります。○ 6 decimal 数値を半角で指定してください。 ○ 7 double 倍精度浮動小数点数の数値を半角で指定してください。
指数形式では指定(例:1.00e+10 )できません。
倍精度浮動小数点数の精度(有効けた数16けた)以上の数値を指定した場合,値はジョブ実行時に近似値に変換されます。○ 8 float 単精度浮動小数点数の数値を半角で指定してください。
指数形式では指定(例:1.00e+10 )できません。
単精度浮動小数点数の精度(有効けた数8けた)以上の数値を指定した場合,値はジョブ実行時に近似値に変換されます。○ 9 hexBinary hexBinary変換前の値を入力する。
Binaryデータを直接扱いたい場合は,値を直接入力するのではなく,次のファイル指定方式を利用します。
- Binaryデータをファイルに保存します。
- ジョブ定義で,パラメーターの値を指定する際に,[値を入力]にチェックしないで,入力パラメーターファイル名を指定します。
- 入力パラメーターファイルをWSジョブ実行ホストに配置します。
△ 10 int -2,147,483,648〜2,147,483,647の整数を半角で指定します。 ○ 11 integer 整数値を半角で指定する。 ○ 12 long -9,223,372,036,854,775,808〜9,223,372,036,854,775,807の整数を半角で指定します。 ○ 13 QName 「{名前空間URI}ローカル部分」の形式で指定します。
ローカル部分および名前空間は省略できます。名前空間を省略する場合,”{“ と ”}” もあわせて省略します。
- 例
- 名前空間:”http://aaa/bbb”,ローカル部分:”data”の場合「{http://aaa/bbb}data」と指定します。
△ 14 short -32,768〜32,767の整数を半角で指定します。 ○ 15 string 任意の文字列を指定します。ただし,改行は入力できません。入力がない場合,空文字として扱われます。改行を含む値を利用したい場合,入力パラメーターファイルを指定する方法に変更してください。 △
- (凡例)
- ○:指定必須です。
- △:指定は任意です。
- [値を入力]にチェックを入れているが,[ファイルまたは値]の指定を省略した場合,次のように値がセットされます。
表15-2 [ファイルまたは値]の指定を省略した場合の仮定値
データ型 セットされる値 stringまたはQNameの場合 空文字がセットされます。 base64BinaryまたはhexBinaryの場合 0バイトのデータがセットされます。 上記以外の場合 何もセットされないため,エラーメッセージが表示されます。
- 入力パラメーター(複合型の場合)(指定必須)
- [型]
- 「XML型」が表示されます。
- [XMLファイル名]
- XMLファイル名を511バイト以内で指定します。
- [選択]ボタンをクリックして,[ファイルを開く]ダイアログボックスからXMLファイルを選択することもできます。
- 出力パラメーター(単純型の場合)
- [Webサービス選択]ダイアログボックスで選択したWebサービスの,オペレーションに対応する出力パラメーターが表示されます。
- [名前]
- 出力パラメーターの名前が表示されます。
- 名前は,WSDLファイルにある<wsdl:part>要素のname属性の値を指します。
- [型]
- 出力パラメーターの型が表示されます。
- 型は,WSDLファイルにある<wsdl:part>要素のtype属性の値を指します。
- [ファイル名]
- この項目にファイル名を指定すると,オペレーションの出力メッセージを出力パラメーターファイルに保存できます。
- 出力パラメーターファイルを出力すると,後続のジョブへの引き継ぎとして利用することもできます。後続ジョブへの引き継ぎについては,「9.3.2 標準WSジョブの処理結果を後続ジョブに引き継ぐ」を参照してください。
- 出力パラメーターファイル名は,フルパスで511バイト以内の文字列※で指定します。
- 注※
- 255文字以内で指定してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ドライブレターで始まるローカルフォルダを指定してください。ネットワークフォルダは指定できません。
- 保存先は,WSジョブ実行ホスト内を指定してください。指定できる文字コードは,制御コードを除くすべてのShift_JISです。入力がない場合,出力パラメーターファイルは出力されません。出力パラメーターファイルの内容は,次の文字コードで出力されます。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合:Shift_JIS
- WSジョブ実行ホストのOSがLinuxの場合:UTF-8
- 出力パラメーターファイルの出力形式を次に示します。
- パラメーターの型がstring以外の型の場合
パラメーターの値は一行に出力されます。ファイルに改行コードは出力されません。出力フォーマットは,XML Schemaデータ型に対応するJavaのデータ型ObjectのtoString()メソッドを用いた値です。
integer型のとき,サイズに制限がないパラメーターについては,1メガバイトまで出力できます。1メガバイトを超えるパラメーターの場合,出力パラメーターファイルは作成されません。
base64Binary,hexBinary型のパラメーターのとき,バイナリデータをエンコードした文字列が出力されます。
(出力例1)パラメーターはint型,値が1,024の場合
1024
- パラメーターの型がstringの場合
パラメーターの値が,そのままファイルに出力されます。改行コードについてもそのまま出力されます。1メガバイトを超えるパラメーターの場合,出力パラメーターファイルは作成されません。
(出力例2)パラメーターはstring型,値が“あああ↓いいい↓ううう↓↓”の場合(↓:改行コード)
あああ↓ いいい↓ ううう↓ ↓
- パラメーターの型がdateTimeの場合
パラメーターの値が「YYYY/MM/DD△hh:mm:ssZZ」(西暦年/月/日△(半角スペース)時間:分:秒 タイムゾーン)の形式で出力されます。
(出力例3)パラメーターはdateTime型,値が日本時間で2007/05/22 12:00:00の場合
2007/05/22 12:00:00+0900- 出力メッセージのデータ内容と,出力パラメーターファイルに出力するデータの関係を表に示します。
表15-3 出力メッセージのデータとファイル出力内容
データ型 出力メッセージのデータの内容 null 空文字 xsd:string − 空の出力パラメーターファイルが作成されます string以外のXMLスキーマ型 − − (凡例)−:出力パラメーターファイルは作成されません。
- 出力パラメーター(複合型の場合)
- [型]
- 「XML型」が表示されます。
- [XMLファイル名]
- この項目にファイル名を指定すると,オペレーションの出力メッセージを出力パラメーターファイルに保存できます。複合型の場合,出力パラメーターファイルはXML形式で出力されます。
- 出力パラメーターファイルを出力すると,後続のジョブへの引き継ぎとして利用することもできます。後続ジョブへの引き継ぎについては,「9.3.2 標準WSジョブの処理結果を後続ジョブに引き継ぐ」を参照してください。
- 出力パラメーターファイル名は,フルパスで511バイト以内の文字列※で指定します。
- 注※
- 255文字以内で指定してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ドライブレターで始まるローカルフォルダを指定してください。ネットワークフォルダは指定できません。
- 保存先は,WSジョブ実行ホスト内を指定してください。指定できる文字コードは,制御コードを除くすべてのShift_JISです。入力がない場合,出力パラメーターファイルは出力されません。出力パラメーターファイルの内容は,次の文字コードで出力されます。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合:Shift_JIS
- WSジョブ実行ホストのOSがLinuxの場合:UTF-8
(2) [オプション]タブ
[標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[オプション]タブを次の図に示します。
図15-4 [標準WSジョブ定義]ダイアログボックスの[オプション]タブ
表示項目について説明します。
- 通信設定
- [HTTP基本認証]
- HTTP基本認証を実施するかどうかを選択します。
- [認証情報設定ファイル名(ジョブ実行ホスト上)]
- 認証情報設定ファイルは,標準WSジョブによるWebサービスの接続で,HTTP基本認証を利用する場合に作成しておくファイルです。ここには,認証情報設定ファイル名を指定します。認証情報設定ファイル名は,フルパスで511バイト以内の文字列※で指定します。
- 注※
- 255文字以内で指定してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ドライブレターで始まる,ローカルフォルダを指定してください。ネットワークフォルダは指定できません。
- 指定できる文字コードは,制御コードを除くすべてのShift_JISです。
- 認証情報設定ファイルについては,次の個所を参照してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合「4.9.1 HTTP基本認証を利用する場合の設定」を参照してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合「5.9.1 HTTP基本認証を利用する場合の設定」を参照してください。
- その他の設定
- [ジョブ実行ホストへのWSDLファイル配置方法]
- 標準WSジョブの実行時に,WSDLファイルをジョブ実行ホストへ転送するか,事前にWSジョブ実行ホストへ配置するかを選択します。「実行時にジョブ実行ホストへ転送する」を選択する場合,次の点に注意してください。
- 標準WSジョブの実行時,WSDLファイルの転送に時間が掛かります。標準WSジョブをより高速に実行したい場合は,事前にWSジョブ実行ホストへWSDLファイルを配置することをお勧めします。
- [WSDLファイル名(ジョブ実行ホスト上)]
- [ジョブ実行ホストへのWSDLファイル配置方法]で,「事前にジョブ実行ホストへ配置する」を選択している場合に,WSジョブ実行ホストに配置するWSDLファイル名を指定します。WSDLファイル名は,フルパスで511バイト以内の文字列※で指定します。
- 注※
- 255文字以内で指定してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ドライブレターで始まるローカルフォルダを指定してください。ネットワークフォルダは指定できません。
- 指定できる文字コードは,制御コードを除くすべてのShift_JISです。
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