JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編

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11.7 WSジョブの実行結果の確認

標準WSジョブ,およびユーザーWSジョブの実行結果について説明します。

<この節の構成>
(1) 標準WSジョブの実行結果の確認
(2) ユーザーWSジョブの実行結果の確認

(1) 標準WSジョブの実行結果の確認

標準WSジョブの実行が完了すると,次の表に示したコードを返します。コード内容に従って対処してください。

表11-2 標準WSジョブの終了コード

項番 終了コード コードの意味 対処
1 -1 次のどちらかの状態であることを意味します。
  • JP1/AJSでエラーが発生しました。
  • JP1/AJSからジョブを強制終了しました。
ユーザーの運用に従って,対処してください。
2 0 標準WSジョブの実行が正常に終了しました。 なし。
3 11 認証情報設定ファイルの読み込みでエラーが発生しました。 認証情報設定ファイルが,標準WSジョブの定義で指定した場所に配置されているか確認してください。
4 12 認証情報設定ファイルの内容が不正です。 認証情報設定ファイルの内容が正しいか確認してください。
5 13 出力パラメーターファイルの書き込みでエラーが発生しました。 出力パラメーターファイルに書き込み権限があるか,WSジョブ実行ホストのディスクに空きがあるか確認してください。
6 51 WSDLファイルの読み込みでエラーが発生しました。 WSDLファイルが,標準WSジョブの定義で指定した場所に配置されているか確認してください。
7 52 入力パラメーターファイルの読み込みでエラーが発生しました。 入力パラメーターファイルが,標準WSジョブの定義で指定した場所に配置されているか確認してください。
8 53 WSDLファイルまたはWSDLデータの形式が不正です。 次のことを確認してください。
  1. 標準WSジョブの定義で,事前にジョブ実行ホストへWSDLファイルを配置するように指定している場合,ジョブ実行ホストに配置されたWSDLファイルの内容が正しいか確認してください。
  2. 1.に該当しない場合,または標準WSジョブの定義でWSDLファイルをWSジョブ実行ホストへ転送するように指定している場合,トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。
9 55 SOAP通信でエラーが発生しました。
  • WSDLファイルに定義されているWebサービスのURLが正しいか,または接続先のWebサービスが起動しているかを確認してください。
  • 標準WSジョブの定義で,事前にWSジョブ実行ホストへWSDLファイルを配置するように指定している場合,標準WSジョブの定義で指定されたWSDLファイルとWSジョブ実行ホストに配置されたWSDLファイルが,同じファイルであるかを確認してください。
  • WebサービスとのHTTP通信でプロキシを経由する場合,WS接続環境設定ファイル,またはクライアント定義ファイルの内容が正しいか確認してください。
  • Cosminexus Application ServerまたはWebSphere Application Serverを使用している場合,WebサービスとHTTPS通信するとき,環境設定ファイル(ajswscommon.conf)のkeystore,keystore_password,truststore,およびtruststore_passwordの設定値が正しいか確認してください。
  • 認証情報設定ファイルの内容が正しいか確認してください。
  • 標準WSジョブの定義で複合型を使用している場合は,Webサービスで例外が発生している恐れがあります。Webサービスで例外が発生すると,Webサービスの応答は,出力パラメーターファイル(XML形式)に出力されます。出力パラメーターファイルの内容を解析し,エラーの詳細を確認してください。
10 56 環境設定ファイルajswscommon.confの内容が不正です。 環境設定ファイルajswscommon.confの環境設定パラメーターjaxws_enableの値が「0」になっているか確認してください。
11 182 コントローラーが開始していないため,標準WSジョブの実行に失敗しました。 コントローラーが開始していることを確認してください。コントローラーは開始していたが,エラーとなった場合は,次のことを確認してください。
  1. コントローラーの開始後に,環境設定ファイルのポート番号の設定を変更している場合,再度コントローラーを開始してください。
  2. WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ソケットの状態を確認し,TIME_WAIT状態のソケットが少なくなるまで待ってください。または,OSが管理するTIME_WAITポートの回復時間を早めることによって,通信エラーを抑止します。対処方法については,「13.4.3 標準WSジョブの実行がエラーになった場合の対処」を参照してください。
  3. 1.および2.に該当しない場合,トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。
12 183 通信エラーによって,標準WSジョブの実行に失敗しました。 トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。
13 213 実行中のWSジョブ数が上限に達しているため,標準WSジョブの実行に失敗しました。 環境設定ファイルのWSジョブの最大同時実行数を見直してください。
14 215 ajswskillwspコマンドによってWSコネクターを強制終了しました。 ユーザーの運用に従って,対処してください。
15 217 WSコネクターの実行に失敗しました。 環境設定ファイル(ajswscommon.conf)のapserver_pathが正しく設定されているか確認してください。
16 221 ユーザーWSプログラムの実行が始まる前に,JP1/AJS2からユーザーWSジョブが強制終了されました。
17 その他 項番1〜15以外の原因によって標準WSジョブの実行に失敗しました。 トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。

(凡例)−:対処はありません。


(2) ユーザーWSジョブの実行結果の確認

ユーザーWSジョブの実行が完了すると,次の表に示したコードを返します。コード内容に従って対処してください。

表11-3 ユーザーWSジョブの終了コード

項番 終了コード コードの意味 対処
1 -1 次のどちらかの状態であることを意味します。
  • JP1/AJSでエラーが発生しました。
  • JP1/AJSからジョブを強制終了しました。
ユーザーの運用に従って,対処してください。
2 0 ユーザーWSジョブの実行が正常に終了しました。 なし。
3 2〜128 ユーザーWSジョブの実行が終了しました(WSプログラムのajsexecuteメソッドの戻り値)。 ユーザーの運用に従って,対処してください。
4 182 コントローラーが開始していないため,ユーザーWSジョブの実行に失敗しました。 コントローラーが開始していることを確認してください。コントローラーは開始していたが,エラーとなった場合は,次のことを確認してください。
  1. コントローラーの開始後,環境設定ファイルのポート番号の設定を変更していた場合,再度コントローラーを開始してください。
  2. WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合,ソケットの状態を確認し,TIME_WAIT状態のソケットが少なくなるまで待ってください。または,OSが管理するTIME_WAITポートの回復時間を早めることによって,通信エラーを抑止します。対処方法については,「13.4.4 ユーザーWSジョブの実行がエラーになった場合の対処」を参照してください。
  3. 1.および2.に該当しない場合,トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。
5 183 通信エラーによって,ユーザーWSジョブの実行に失敗しました。 トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。
6 212 ユーザーWSプログラムが正しく配置されていないため,ユーザーWSジョブの実行に失敗しました。 次のことを確認してください。
  • ユーザーWSプログラムの配置パスが正しいか。
  • ユーザーWSプログラムの実行クラス名が正しいか。
  • ユーザーWSプログラムが規定のインターフェースに従って実装されているか。
7 213 実行中のWSジョブ数が上限に達しているため,ユーザーWSジョブの実行に失敗しました。 環境設定ファイルのWSジョブの最大同時実行数を見直してください。
8 214 ユーザーWSプログラムで例外が発生したため,ユーザーWSジョブが異常終了しました。 稼働ログおよびユーザーWSプログラムのエラー情報から原因を調査し,対処してください。
9 215 ajswskillwspコマンドによってWSプログラムを強制終了しました。 ユーザーの運用に従って,対処してください。
10 216 ユーザーWSプログラムから不正な戻り値が返却されました。 ユーザーWSプログラムの実装を確認してください。
11 217 ユーザーWSプログラムの初期化に失敗しました。 CLASSPATH環境変数に,ユーザーWSプログラムで使用しているjarファイルパスが設定されているか,ユーザーWSプログラムがjarファイル形式かどうか確認してください。
12 221 ユーザーWSプログラムの実行が始まる前に,JP1/AJSからユーザーWSジョブが強制終了されました。
13 その他 項番1〜12以外の原因によってユーザーWSジョブの実行に失敗しました。 トラブルシュートに必要な資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。トラブルシュートに必要な資料については,「13.3 トラブル発生時に採取が必要な資料と資料の採取方法」を参照してください。

(凡例)−:対処はありません。


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