JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編

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13.4.3 標準WSジョブの実行がエラーになった場合の対処

標準WSジョブの実行がエラーになった場合,次の事項が原因と考えられます。

(凡例)
  • (WindowsとUNIXに共通):WSジョブ実行ホストのOSがWindowsでもUNIXでも考えられる原因を指します。
  • (Windows限定):WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合に考えられる原因を指します。

各原因の確認方法と対処方法について説明します。

<この項の構成>
(1) WSコネクターが異常終了している(WindowsとUNIXに共通)
(2) システム全体で使用できるソケットポートが枯渇している(Windows限定)

(1) WSコネクターが異常終了している(WindowsとUNIXに共通)

エラーメッセージ「KNAW9206-E WSプログラムの例外を検出しました。」が出力された場合,WSコネクターが異常終了しています。次のように対処してください。

  1. WebアプリケーションサーバがWebSphere Application ServerまたはWebLogic Serverの場合に,複合型を使用した標準WSジョブを実行していないか確認してください。
    複合型を使用した標準WSジョブは,WebアプリケーションサーバがWebSphere Application ServerまたはWebLogic Serverの場合,実行できません。
  2. WebアプリケーションサーバがWebLogic Server 10以降の場合,WebLogic Serverが提供するSOAPクライアントライブラリ(wseeclient.jar)をJP1/AJS3 - SOA Optionのインストール先フォルダに配置しているか確認してください。詳細は,次の個所を参照してください。

    WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
    4.4 WebLogic Server 10以降に必要な設定

    WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
    5.4 WebLogic Server 11gを使用する場合に必要な設定
  3. 1.および2.に該当しない場合,トラブルシュート資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。

トラブルシュート資料を採取したあと,システム管理者に連絡してください。

(2) システム全体で使用できるソケットポートが枯渇している(Windows限定)

標準WSジョブが終了コード182で終了し,エラーメッセージ「KNAW8101-E コントローラーが開始していないため,WSジョブを実行できません。または,コントローラーとの通信でエラーが発生しました。(エラー情報=20000050,00002740)」が出力された場合,システム全体で使用できるソケットポートが枯渇しているおそれがあります。

netstat -aコマンドを実行してシステムのソケットの状態を調べて,TIME_WAIT状態のソケットが多数あるかどうかを確認します。TIME_WAIT状態のソケットが多数ある場合は,一時的に空いているソケットポートが不足しているおそれがあります。通信エラーメッセージが出力される場合は,ソケット接続できないため,標準WSジョブの実行や標準WSジョブの状態確認に失敗しているおそれがあります。このような場合は,TIME_WAIT状態のソケットが少なくなってから,標準WSジョブを再実行してください。

なお,Windowsが管理するTIME_WAITポートの回復時間を早めることで,通信エラーを抑止する方法もあります。TIME_WAITポートの回復時間を早める手順を次に示します。

  1. 次のコマンドを実行して,レジストリエディタを起動する。
     
    C:\> regedt32.exe
     
  2. 次に示すTCP/IPのキーを開く。
     
    \\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
     
  3. 次に示すレジストリ値を追加する。
    名前:TcpTimedWaitDelay
    データ型:REG_DWORD
    データ:任意の値(10進数の値)
  4. Windowsを再起動する。
    TcpTimedWaitDelayパラメーターに指定する値は任意です。運用環境に適した値を設定してください。なお,標準値は240秒,最小値は30秒です。

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