JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編
ユーザーWSプログラムの処理結果を,後続ジョブに引き継ぐことができます。
次の図のように,ユーザーWSプログラムの処理結果を標準出力ファイルに出力するよう,ユーザーWSジョブに定義します。次に,後続ジョブに,標準出力ファイルを読み込むように定義することで,ユーザーWSプログラムの処理結果を引き継げます。
図10-2 ユーザーWSプログラムの処理結果を後続ジョブに引き継ぐ仕組み
ここでは,ユーザーWSプログラムの処理結果をユーザーWSジョブに定義した標準出力ファイルに出力する定義手順について説明します。なお,使用するWebアプリケーションサーバによって定義手順が異なります。Webアプリケーションサーバごとに定義手順を説明します。
- <この項の構成>
- (1) Cosminexus Application ServerまたはWebLogic Serverの場合
- (2) WebSphere Application Serverの場合
(1) Cosminexus Application ServerまたはWebLogic Serverの場合
手順を次に示します。
- コントローラーを終了する。
コントローラーを終了する方法については,「11.3.2 コントローラーの終了」を参照してください。
- ユーザーWSプログラムに,Java標準の機能で,標準出力ファイルへの出力を実装する。
- ユーザーWSジョブの定義で,次のように定義する。
ユーザーWSジョブの定義については,「10.3.1 ユーザーWSジョブを定義する」を参照してください。
- [詳細定義−[Custom Job]]ダイアログボックスの[定義]タブで,[標準出力ファイル名]に引き継ぎ情報を保存する標準出力ファイル名を指定します。
指定例を次に示します。
Windowsの場合:C:\jp1\ajs2ws\wssample1_stdout.txt
UNIXの場合:/home/user/wssample1_stdout.txt
- [ユーザーWSジョブ定義]ダイアログボックスの[パラメーター]に,[標準出力ファイル名]に指定した標準出力ファイル名を指定します。
指定例を次に示します。
Windowsの場合:C:\jp1\ajs2ws\wssample1_stdout.txt
UNIXの場合:/home/user/wssample1_stdout.txt
- 注意
- 複数のユーザーWSジョブに,同じ標準出力ファイル名を指定しないでください。標準出力ファイルの内容は,各ユーザーWSジョブの実行開始時に初期化されるためです。
- 引き継ぎ情報は,同じWSジョブ実行ホストで実行されるジョブ間でだけ引き継げます。ジョブ実行ホストが異なるジョブに引き継ぐ場合,引き継ぎ情報を出力した標準出力ファイルを,引き継ぐジョブがあるジョブ実行ホストに転送するように,ジョブネットを構成してください。
- 後続ジョブに,標準出力ファイルを読み込むように定義する。
- コントローラーを開始する。
コントローラーを開始する方法については,「11.3.1 コントローラーの開始」を参照してください。
(2) WebSphere Application Serverの場合
使用するWebアプリケーションサーバがWebSphere Application Serverの場合,ジョブ定義の前に,引き継ぎ情報を標準出力ファイルに出力するための環境設定,およびユーザーWSプログラムの実装が必要です。環境設定からジョブ定義までの手順を次に示します。
- コントローラーを終了する。
コントローラーを終了する方法については,次の個所を参照してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
- 「11.3.2 コントローラーの終了」
- WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
- 「11.4.2 コントローラーの終了」
- ジョブ実行ホストにある,環境設定ファイルのstdout_enableに「0」(標準出力を無効にする)を設定する。
環境設定ファイルについては,次の個所を参照してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
- 「4.8.2 環境設定ファイルの定義」
- WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
- 「5.8.2 環境設定ファイルの定義」
- 参考
- stdout_enableに「0」を設定しなかった場合,ユーザーWSジョブの標準出力ファイルにSOAPクライアントライブラリの情報も出力されることがあるため,引き継ぎ情報が正しく読み込まれないおそれがあります。
- ユーザーWSプログラムに,「引き継ぎ情報出力インターフェース」を実装する。
「引き継ぎ情報出力インターフェース」は,後続ジョブに引き継ぐ情報を標準出力ファイルに出力するインターフェースです。実装方法については,「10.2.3(2) 引き継ぎ情報出力インターフェース」を参照してください。
- ユーザーWSジョブの定義で,次のように定義する。
ユーザーWSジョブの定義については,「10.3.1 ユーザーWSジョブを定義する」を参照してください。
- [詳細定義−[Custom Job]]ダイアログボックスの[定義]タブで,[標準出力ファイル名]に引き継ぎ情報を保存する標準出力ファイル名を指定します。
指定例を次に示します。
Windowsの場合:C:\jp1\ajs2ws\wssample1_stdout.txt
UNIXの場合:/home/user/wssample1_stdout.txt
- [ユーザーWSジョブ定義]ダイアログボックスの[パラメーター]に,[標準出力ファイル名]に指定した標準出力ファイル名を指定します。
指定例を次に示します。
Windowsの場合:C:\jp1\ajs2ws\wssample1_stdout.txt
UNIXの場合:/home/user/wssample1_stdout.txt
- 注意
- 複数のユーザーWSジョブに,同じ標準出力ファイル名を指定しないでください。標準出力ファイルの内容は,各ユーザーWSジョブの実行開始時に初期化されるためです。
- 引き継ぎ情報は,同じWSジョブ実行ホストで実行されるジョブ間でだけ引き継げます。ジョブ実行ホストが異なるジョブに引き継ぐ場合,引き継ぎ情報を出力した標準出力ファイルを,引き継ぐジョブがあるジョブ実行ホストに転送するように,ジョブネットを構成してください。
- 後続ジョブに,標準出力ファイルを読み込むように定義する。
- コントローラーを開始する。
コントローラーを開始する方法については,次の個所を参照してください。
- WSジョブ実行ホストのOSがWindowsの場合
- 「11.3.1 コントローラーの開始」
- WSジョブ実行ホストのOSがUNIXの場合
- 「11.4.1 コントローラーの開始」
Copyright (C) 2009, 2011,Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2009, 2011,Hitachi Solutions, Ltd.