JP1/Automatic Job Management System 3 - User Job Operation

[目次][用語][索引][前へ][次へ]


3.8.1 Serverの環境設定を検討する

Serverの環境設定ファイルで設定する項目について説明します。

Serverの環境設定については,「6.1 Serverの環境設定」も参照してください。

<この項の構成>
(1) JP1ユーザーの設定(usersタグ)
(2) JP1/Baseの設定(jp1baseタグ)
(3) ログの設定(logタグ)
(4) Serverの内部動作の設定(tuningタグ)

(1) JP1ユーザーの設定(usersタグ)

JP1ユーザーに関する環境設定項目について次の表に示します。この表での「タグ」列は,usersタグのネストのタグ構成を示しています。

表3-9 usersタグの環境設定項目

設定内容 タグ 説明 デフォルト デフォルトを変更する場合の理由
JP1/AJS3接続用JP1ユーザー command-execute JP1/AJS3接続用JP1ユーザー名を指定します。 Serverのインストール時に設定するJP1ユーザー 運用によって決定してください。

注※
インストール時にJP1/AJS3接続用JP1ユーザーを設定しない場合は,空白が設定されます。

(2) JP1/Baseの設定(jp1baseタグ)

JP1/Baseに関する環境設定項目について次の表に示します。この表での「タグ」列は,jp1baseタグのネストのタグ構成を示しています。

表3-10 jp1baseタグの環境設定項目

設定内容 タグ 説明 デフォルト デフォルトを変更する場合の理由
イベントサーバ名 evtsrv イベントサーバ名を指定します。 空白 JP1/Baseをクラスタシステムで運用している場合,論理ホスト名を指定します。

注※
空白のままイベントサーバ名を指定しない場合は,自ホスト名が仮定されます。

(3) ログの設定(logタグ)

Serverが管理するログに関する環境設定項目について次の表に示します。この表での「タグ」列は,logタグのネストのタグ構成を示しています。

表3-11 logタグの環境設定項目

設定内容 タグ 説明 デフォルト デフォルトを変更する場合の理由
Serverログの出力レベル server level Serverログの出力レベルを指定します。
出力レベルには次のような大小関係があり,指定したレベル以上の情報を出力します。
E > W > I
出力レベルについては「12.2.1(3) Serverログ」を参照してください。
I 運用によって決定してください。
Serverログファイルのサイズ size 一つのServerログファイルの最大サイズ(単位:メガバイト)を指定します。
指定できる値は1〜16です。
1 公開ジョブネットの実行状況を確認できるように,最低でも1日分のログが保存できるサイズを指定してください。
Serverログファイルの面数 backupcount 各プロセスのServerログファイルの面数を設定します。
指定できる値は1〜16です。
2 運用によって決定してください。
操作ログファイルのサイズ operation size 一つの操作ログファイルの最大サイズ(単位:メガバイト)を指定します。
指定できる値は1〜16です。
1 公開ジョブネットの実行状況を確認できるように,最低でも1日分のログが保存できるサイズを指定してください。
操作ログファイルの面数 backupcount 操作ログファイルの面数を設定します。
指定できる値は1〜16です。
2 運用によって決定してください。
実行履歴の保存期間 history month-count 実行履歴を過去何か月分まで保存するかを設定します。ここで設定した期間を過ぎた履歴は,上書きされます。
指定できる値は3〜24です。
3 運用によって決定してください。

(4) Serverの内部動作の設定(tuningタグ)

Serverの内部動作に関する環境設定項目について次の表に示します。この表での「タグ」列は,tuningタグのネストのタグ構成を示しています。

表3-12 tuningタグの環境設定項目

設定内容 タグ 説明 デフォルト デフォルトを変更する場合の理由
リクエストのタイムアウト時間 timeout request-queue ServerがDefinerまたはClientからの操作要求を受け付けてから実際に処理を開始するまでのタイムアウト時間(単位:秒)を指定します。
指定できる値は0,または30〜3,600です。「0」を指定した場合はタイムアウトしません。
120 運用によって決定してください。
実行処理のタイムアウト時間 execute-queue ServerがDefinerまたはClientから受け付けた操作要求の処理を実際に開始してから処理が完了するまでのタイムアウト時間(単位:秒)を指定します。
指定できる値は0,または30〜3,600です。「0」を指定した場合はタイムアウトしません。
300 運用によって決定してください。
Serverとの接続タイムアウト時間 keepalive DefinerとServer,またはClientとServerの接続タイムアウト時間(単位:秒)を指定します。
DefinerおよびClientは,Serverに対して定期的にプログラムの稼働を通知しています。ここで指定した期間,ServerがDefinerまたはClientの稼働を確認できない場合,Serverはログアウト処理を行います。
指定できる値は90〜10,800です。
600 運用によって決定してください。
なお,timeoutタグ配下のrequest-queueタグおよびexecute-queueタグと,keepalive-intervalタグの設定値の和を設定することを推奨します。
実行要求のタイムアウト時間 server-response DefinerまたはClientが,Serverに操作要求を発行してからServerからの返答を受け取るまでのタイムアウト時間(単位:秒)を指定します。
ここで指定した期間,Serverからの返答がない場合,エラーメッセージが表示されます。
指定できる値は0,または60〜7,200です。「0」を指定した場合はタイムアウトしません。
420 運用によって決定してください。
なお,timeoutタグ配下のrequest-queueタグおよびexecute-queueタグの設定値の和を設定することを推奨します。
子プロセスの初期化タイムアウト時間 childinit JP1/AJS3 - User Job Operationのサービス開始時に子プロセスの初期化が完了するまでのタイムアウト時間(単位:秒)を指定します。指定できる値は1〜3,600です。 180 時間内に子プロセスの起動が完了しないためにサービスが起動できない場合は,設定値を大きくしてください。
子プロセスの再起動のリトライ回数 retry childprocess 子プロセスの再起動のリトライ回数を設定します。
指定できる値は0〜10です。
なお,属性値のintervalでは,リトライ間隔(単位:秒)を指定します。指定できる値は0〜10でデフォルトは1です。
3 運用によって決定してください。
JP1/AJS3 - Managerとの通信エラー時の接続リトライ回数 ajsaccess JP1/AJS3 - Managerとの通信エラー時の接続リトライ回数を設定します。
指定できる値は0〜10です。
なお,属性値のintervalでは,リトライ間隔(単位:秒)を指定します。指定できる値は0〜60でデフォルトは20です。
ただし,Definerからのリクエスト延長で発生するJP1/AJS3 - Managerとの通信では,この設定に関係なくリトライしません。
3 JP1/AJS3 - Managerをクラスタシステムで運用している場合は,フェールオーバーに掛かる時間を見積もった上で,JP1/AJS3 - Managerの復旧後に通信が回復するように設定してください。
JP1/Baseとの通信エラー時の接続リトライ回数 baseaccess JP1/Baseとの通信エラー時の接続リトライ回数を設定します。
指定できる値は0〜10です。
なお,属性値のintervalでは,リトライ間隔(単位:秒)を指定します。指定できる値は0〜10でデフォルトは1です。
3 運用によって決定してください。
最大リクエストキュー数 request-queue DefinerおよびClientからの操作要求を,Serverが最大で幾つリクエストキューに格納するかを指定します。
指定できる値は0〜2,048です。
256 Serverに接続するClient数や,Clientでの1台当たりの実行回数などを考慮して変更してください。
Serverでの操作許可の確認可否 execute-aclcheck 公開ジョブネットの公開設定は,Serverに反映しても,Clientを再起動するまでClientの画面に反映されません。そのため,Definerで公開ジョブネットの操作の許可やアクセス可能ユーザーを変更しても,Clientが起動中の場合,Clientには変更前の内容が表示されたままになります。このような場合にこの設定を有効にしておくと,Clientユーザーが操作を許可されていない公開ジョブネットを操作しても,Serverが操作の許可があるかどうかを判定して,操作できなくします。
指定できる値を次に示します。

true
操作要求に対して,Serverで操作が許可されているかどうかを確認します。

false
操作要求に対して,Serverで操作が許可されているかどうかを確認しません。
true 運用によって決定してください。
Serverに対しての稼働を通知する間隔 keepalive-interval DefinerおよびClientが,Serverに対して稼働を通知する間隔(単位:秒)を指定します。
指定できる値は30〜3,600です。
180 運用によって決定してください。
業務監視の状態取得間隔 watch-interval 業務監視をする場合の,状態の取得間隔(単位:秒)を指定します。指定した値は,ServerとJP1/AJS3 - Managerとの通信間隔,およびClientとServerとの通信間隔として使用されます。
指定できる値は30〜3,600です。
300 ネットワークが低速である場合,またはネットワークに負荷が掛かる場合は,設定値を大きくしてください。
公開ジョブネットの実行状態の取得単位 watch-groupoption 業務監視でルートジョブネットの実行状態を取得する際の取得単位を指定します。
指定できる値を次に示します。

true
監視対象のルートジョブネットの実行状態を,ジョブグループ単位で取得します。複数のルートジョブネットが同一のジョブグループの配下にある場合は,実行状態が一括して取得されます。

false
監視対象のルートジョブネットの実行状態を,ルートジョブネット単位で取得します。
false 監視対象のルートジョブネットが特定のジョブグループの直下にまとまっている場合は,「true」を指定することで処理性能が向上します。ただし,監視対象のルートジョブネットが複数のジョブグループに分散している場合は,「true」を指定すると処理性能が低下するおそれがあります。
Clientのメイン画面の表示方法 client-menu Clientのメイン画面(メニュー画面)で,常にすべてのメニューを表示するか,Clientユーザーが操作できる公開ジョブネットのあるメニューだけを表示するかを指定します。
指定できる値を次に示します。

0
常にすべてのメニューを表示します。

1
Clientユーザーが操作できる公開ジョブネットのあるメニューだけを表示します。
1 運用によって決定してください。
[すぐに実行]の最大登録数 jobnet-count max-direct Clientの[すぐに実行]に登録できる公開ジョブネットの最大数を指定します。
[すぐに実行]に登録した公開ジョブネット数が設定値に達した場合,Serverは新しく発行された[すぐに実行]の操作要求の受け付けを拒否します。
指定できる値は1〜1,024です。
128 運用によって決定してください。
[あとで実行]の最大登録数 max-reserve Clientの[あとで実行]に登録できる公開ジョブネットの最大数を指定します。
[あとで実行]に登録した公開ジョブネット数が設定値に達した場合,Serverは新しく発行された[あとで実行]の操作要求の受け付けを拒否します。
指定できる値は1〜1,024です。
256 運用によって決定してください。
業務監視の最大登録数 max-watch 業務監視を許可できる公開ジョブネットの最大数を設定します。
設定値をすでに業務監視を許可している公開ジョブネット数よりも小さな値に変更してもエラーにはなりませんが,新規に業務監視を許可できなくなります。
指定できる値は1〜1,024です。
128 運用によって決定してください。
業務グループの階層の深さ max-layer 業務グループの階層の深さを設定します。
設定値をすでに定義している階層の深さよりも小さな値に変更してもエラーにはなりませんが,設定値より深い階層は定義できなくなります。
指定できる値は1〜15です。
5 運用によって決定してください。

[目次][前へ][次へ]


[他社商品名称に関する表示]

Copyright (C) 2010, 2011, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2010, 2011, Hitachi Solutions, Ltd.