JP1/Automatic Job Management System 3 - User Job Operation

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12.2.1 ログ情報の種類

JP1/AJS3 - User Job Operationを運用しているときにServerが出力するログ情報には,次の4種類があります。

<この項の構成>
(1) Windowsイベントログ
(2) 統合トレースログ
(3) Serverログ
(4) 操作ログ

(1) Windowsイベントログ

Windowsイベントログとは,システム側の重大なトラブルを通知する,管理者向けのログ情報のことです。必要最小限のトラブル情報やシステムの安定稼働に必要な情報を通知します。

(2) 統合トレースログ

統合トレースログとは,各プログラムが出力するトレース情報を,統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,一つの出力先ファイルにまとめて出力するログ情報のことです。Windowsイベントログより詳しい内容のメッセージが出力されます。

統合トレースログは,統合トレースログファイルに出力されます。

統合トレースログのデフォルトの出力先は次のとおりです。

システムドライブ\Program Files\Hitachi\HNTRLib2\spool\hntr2{1|2|3|4}.log

統合トレースログの採取方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。

統合トレースログファイルは,任意のテキストエディターで参照できます。統合トレースログファイルの出力例を次に示します。

図12-1 統合トレースログファイルの出力例

[図データ]

統合トレースログファイルに出力されるヘッダー情報と出力項目の説明を次に示します。

表12-1 統合トレースログファイルのヘッダー情報

ヘッダー情報 説明
OS情報 統合トレース機能が起動しているOSの情報が出力されます。
ホスト名 統合トレース機能が起動しているホスト名が出力されます。
タイムゾーン OSのタイムゾーンが出力されます。
統合トレース機能起動時刻 統合トレース機能を起動した時刻が出力されます。
 

表12-2 統合トレースログファイルの出力項目

出力項目 説明
番号(4けた) トレースレコードの通し番号。
番号はログを出力したプロセスごとに採番されます。
日付(10バイト) トレースの取得日付:yyyy/mm/dd(年/月/日)。
時刻(12バイト) トレースの取得時刻(ローカル時刻):hh:mm:ss.sss(時:分:秒.ミリ秒)。
AP名
(16バイト以内)
アプリケーションを識別するための名称(アプリケーション識別名)。
JP1/AJS3 - User Job Operationの場合,「jpujoservice」で固定です。
pid プロセスID。OSが付けるプロセスID。
16進数で出力されます。
tid スレッドID。スレッドを識別するためのID。
16進数で出力されます。
メッセージID 16. メッセージ」で説明するメッセージID。この製品で使用するメッセージID。
メッセージテキスト 統合トレースログに出力されるメッセージのテキスト。この製品から出力されるメッセージテキスト。
 

注意事項
統合トレースログに出力されるログの時刻は,出力したプロセスのタイムゾーンでフォーマットされます。そのため,環境変数TZを変更したユーザーなどがサービスを起動したり,コマンドを実行したりすると,OSに設定されているタイムゾーンと異なる時刻が出力されることがあります。

(3) Serverログ

Serverログとは,Serverで発生したシステム障害や警告情報など,障害調査用のログ情報のことです。統合トレース機能(HNTRLib2)を通じて,JP1/AJS3 - User Job Operationサービス内の各プロセスおよびコマンドについて,統合トレースログよりも詳細な内容を出力します。

Serverログの出力形式は,統合トレースログと同じです。

Serverログの情報には,情報の重要性に応じて出力レベルが設定されています。出力レベルについて,次の表に示します。

表12-3 Serverログの出力レベル

項番 出力レベル 種別 統合トレースログへの出力
1 E 致命的なシステム障害
2 コマンド実行エラーやログインエラーなど,項番1で出力される情報以外のシステム障害およびエラー ×
3 W システム警告 ×
4 I サービスの開始・終了
5 通知・情報メッセージ ×
6 コマンド実行情報 ×

(凡例)
○:統合トレースログに出力される。
×:統合トレースログに出力されない。

補足事項
Serverログにどのレベルの情報まで出力するかを設定できます。デフォルトではIレベル以上の情報(E,W,およびIレベルの情報)が出力されるようになっています。設定を変更するには,Serverの環境設定ファイルのlevelタグを変更します。詳細については,「6.1 Serverの環境設定」を参照してください。

(4) 操作ログ

操作ログとは,DefinerユーザーおよびClientユーザーが行った操作のうち,記録しておく必要がある重要な操作についてのログ情報です。監査ログ出力機能(HULALib)を通じて,「いつ」「だれが」「何を行ったか」などの操作情報の履歴を出力します。

操作ログには,次の操作に関する情報が出力されます。

出力形式などの詳細については「付録F 操作ログの出力」を参照してください。

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