JP1/Integrated Management - Event Gateway for Network Node Manager i
JP1/IM - EG for NNMiは,JP1/IM - EG for NNMi自身にトラブルが発生した場合に備えて,トラブルを解決するための調査資料を採取するツールや,プロセスの異常終了時に自動でプロセスを再起動する機能などを提供しています。
ここでは,JP1/IM - EG for NNMiのトラブルに備えた設定について説明します。
- <この項の構成>
- (1) トラブル発生時の資料採取の準備(Windows限定)
- (2) プロセス異常終了時の再起動の設定
- (3) プロセス異常検知時のJP1イベントの発行の設定
(1) トラブル発生時の資料採取の準備(Windows限定)
(a) Windows Server 2003の場合
トラブル発生時にトラブルの要因を調査するために,メモリーダンプやクラッシュダンプが必要になることがあります。万一に備えて,これらのダンプファイルを出力するように設定しておくことをお勧めします。
なお,クラッシュダンプを出力する設定にしていれば,資料採取ツール(jegn_log.batコマンド)で,クラッシュダンプおよびワトソン博士のログを取得できます。
トラブル発生時に採取が必要な資料の詳細については,「10.3 トラブル発生時に採取が必要な資料」を参照してください。資料採取ツール(jegn_log.batコマンド)については「7. コマンド」の「jegn_log.bat(Windows限定)」を参照してください。
ここでは,メモリーダンプおよびクラッシュダンプを取得するための設定方法について説明します。
メモリーダンプの出力設定の手順を次に示します。
- [コントロールパネル]から[システム]をダブルクリックする。
- [詳細設定]タブの[起動と回復]の[設定]ボタンをクリックする。
- [デバッグ情報の書き込み]で,[完全メモリダンプ]を選択し,出力先のファイルを指定する。
- 注意事項
- メモリーダンプのサイズは,実メモリーのサイズによって異なります。搭載している物理メモリーが大きいと,メモリーダンプのサイズも大きくなります。メモリーダンプを採取できるだけのディスク領域を確保してください。詳細は,Windowsのヘルプの「STOPエラー」の項目を参照してください。
クラッシュダンプの出力設定の手順を次に示します。
- 「%windir%\SysWOW64\drwtsn32.exe」をダブルクリックする。
ワトソン博士のダイアログボックスが開きます。
- [クラッシュ ダンプ ファイルの作成]チェックボックスをチェックし,[クラッシュ ダンプ]テキストボックスに出力先のファイルを指定する。
- [OK]ボタンをクリックする。
- 注意事項
- クラッシュダンプに出力される情報はJP1だけでなく,ほかのアプリケーションプログラムのトラブル情報も出力されます。また,クラッシュダンプが出力されると,その分ディスク容量が圧迫されます。クラッシュダンプが出力されるように設定する場合は,十分なディスク領域を確保してください。
(b) Windows Server 2008の場合
JP1/IM-EG for NNMiのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,エラーダイアログボックスが表示されている状態で,次の手順でユーザーダンプを採取します。
- タスクマネージャを起動する。
タスクマネージャは次のどちらかの手順で起動できます。
- タスクバーの空いている場所で右クリックをして「タスクマネージャ」を選択する
- [Ctrl]+[Shift]+[Esc]キーを押してタスクマネージャを起動する
- [プロセス]タブをクリックする。
- アプリケーションエラーで停止したJP1/IM-EG for NNMiのプロセス名を右クリックし,「ダンプファイルの生成」を選択する。
- ユーザーダンプの出力先パスを示すダイアログボックスが表示されるので,そこから採取する。
JP1/IM - EG for NNMiを起動するとプロセスが生成されます。JP1/IM - EG for NNMiでは,何らかの理由でプロセスが異常終了した場合に,自動でプロセスを再起動するように設定できます。
プロセスを再起動するための設定手順を次に示します。
- プロセス再起動を設定する。
拡張起動プロセス定義ファイル(jegn_service_0700.conf)を編集します。格納先を次に示します。
- Windowsの場合
- ・物理ホスト:EG for NNMiパス\conf
- ・論理ホスト:共有フォルダ\JP1EG4NNMI\conf
「再起動可否」のパラメーターは「|」で区切られた4番目の値で,0(再起動しない:デフォルト)または1(再起動する)を設定します。ほかのパラメーターの値は変更しないでください。
- UNIXの場合
- ・物理ホスト:/etc/opt/jp1eg4nnmi/conf
- ・論理ホスト:共有ディレクトリ/jp1eg4nnmi/conf
拡張起動プロセス定義ファイルの詳細については,「付録F.1 拡張起動プロセス定義ファイル(jegn_service_0700.conf)」を参照してください。
- 設定内容を反映する。
JP1/IM - EG for NNMiを再起動するか,jegn_spmd_reloadコマンドを実行すると,設定内容が反映されます。jegn_spmd_reloadコマンドの詳細については,「7. コマンド」の「jegn_spmd_reload」を参照してください。
- ワトソン博士によるエラー通知を抑止する(Windows Server 2003限定)。
Windows Server 2003の場合は,ワトソン博士のダイアログボックスが表示されないように設定します。アプリケーションエラーのときに,ワトソン博士のダイアログボックスが表示されると,プロセスの再起動ができないためです。
スタートメニューの[ファイル名を指定して実行]で「drwtsn32」を実行します。ワトソン博士のダイアログボックスが表示されるので,[メッセージボックスによる通知]チェックボックスのチェックを外します。
なお,ワトソン博士の設定はシステム全体で共通のため,ここでの設定がシステム全体のプログラムの設定になります。
また,ワトソン博士の設定を有効にするため,コマンドプロンプトで次のコマンドを実行してください。
ワトソン博士が既定のアプリケーションデバッガとしてインストールされます。
drwtsn32 -i
- Microsoftへのエラー報告を抑止する(Windows限定)。
Windowsの場合は,エラー検知時に表示されるMicrosoftへのエラー報告のダイアログボックスが表示されないように設定します。ダイアログボックスが表示されると,プロセスの再起動ができないためです。
- Windows Server 2003の場合
1. [コントロールパネル]から[システム]をダブルクリックする。
2. [詳細設定]タブの[エラー報告]ボタンをクリックする。
3. [エラー報告を無効にする]を選択し,[重大なエラーが発生した場合は通知する]チェックボックスのチェックが外れていることを確認する。
- Windows Server 2008の場合
1. [ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに「wercon」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[問題のレポートと解決策]ダイアログボックスが開きます。
2. 左側の領域で,[設定の変更]をクリックする。
3. [詳細を設定します]を選択する。
4. 「問題レポートの詳細設定を行います。」で「無効にします」を選択し,[OK]ボタンをクリックする。
JP1/IM - EG for NNMiでは,プロセスの異常時や異常終了からの自動復旧時にJP1イベントを発行できます。JP1イベントを発行することによって,JP1/IM - EG for NNMi自身のトラブルを履歴管理できるようになります。
JP1イベントを発行するための設定手順を次に示します。
- JP1イベント発行を設定する。
JP1/IM - EG for NNMiパラメーター定義ファイル(jegn_param_V7.conf)を編集します。格納先を次に示します。
- Windowsの場合
- ・物理ホスト:EG for NNMiパス\conf
- ・論理ホスト:共有フォルダ\JP1EG4NNMI\conf
このファイルの「SEND_PROCESS_TERMINATED_ABNORMALLY_EVENT」と「SEND_PROCESS_RESTART_EVENT」がJP1イベント発行の設定パラメーターです。JP1イベントを発行するには,値を「dword:1」に変更します。
- UNIXの場合
- ・物理ホスト:/etc/opt/jp1eg4nnmi/conf
- ・論理ホスト:共有ディレクトリ/jp1eg4nnmi/conf
JP1/IM - EG for NNMiパラメーター定義ファイルの詳細については,「付録F.2 JP1/IM - EG for NNMiパラメーター定義ファイル(jegn_param_V7.conf)」を,参照してください。
- JP1/Baseのjbssetcnfコマンドを実行して,定義内容を反映する。
jbssetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
- JP1/BaseおよびJP1/Baseを前提とする製品を再起動する。
再起動後に設定内容が反映されます。
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