JP1/Base 運用ガイド
この節では,定義ファイルの通信設定が必要となる場合について説明します。なお(1)から(3)には,OSの名前解決で優先的に付与される任意のIPアドレスを使用しても,名前解決できない場合を含みます。
- <この節の構成>
- (1) OSの名前解決で,接続先のホストが名前解決できない場合
- (2) OSの名前解決で,イベント転送先イベントサーバ名が名前解決できない場合
- (3) OSの名前解決で,JP1/IM - Viewのイベント検索で指定したイベントサーバ名が名前解決できない場合
- (4) Windows環境で,同一ホスト上の物理ホストと論理ホストのサービスを起動する場合
- (5) クラスタシステムのセットアップ時
- (6) クラスタシステムおよび複数LAN接続の環境で,複数のLANを使用して通信したい場合
- (7) 複数LAN接続の環境で,特定のLANを使用して通信したい場合
- (8) 複数LAN接続の環境で,特定のLANを使用してイベントサーバへ接続したい場合
- (9) クラスタシステムから論理ホストを削除し,物理ホストだけの環境にする場合
- (10) イベントサーバ設定ファイルのportsパラメーターに,OSの名前解決で優先的に付与される任意のIPアドレス以外のIPアドレスを指定している場合
(1) OSの名前解決で,接続先のホストが名前解決できない場合
jp1hosts定義ファイルに,接続先のホストでJP1/Baseが使用しているIPアドレスを設定します。jp1hosts定義ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「jp1hosts定義ファイル」を参照してください。
(2) OSの名前解決で,イベント転送先イベントサーバ名が名前解決できない場合
イベントサーバ設定ファイル(conf)のremote-serverパラメーターに,転送先のイベントサーバが使用しているIPアドレスを設定します。イベントサーバ設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「イベントサーバ設定ファイル」を参照してください。
(3) OSの名前解決で,JP1/IM - Viewのイベント検索で指定したイベントサーバ名が名前解決できない場合
API設定ファイル(api)のserverパラメーターに,イベントサーバが使用しているIPアドレスを設定します。API設定ファイルの詳細については,「14. 定義ファイル」の「API設定ファイル」を参照してください。
(4) Windows環境で,同一ホスト上の物理ホストと論理ホストのサービスを起動する場合
jp1hosts定義ファイルに,JP1/Baseが使用する物理ホストのIPアドレスを設定します。
(5) クラスタシステムのセットアップ時
イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターに,物理ホストおよび論理ホストが使用するIPアドレス,またはホスト名を設定します。物理ホストの設定時には,IPアドレスで指定することをお勧めします。
(6) クラスタシステムおよび複数LAN接続の環境で,複数のLANを使用して通信したい場合
次のファイルを設定します。
- jp1hosts定義ファイルに,自ホストのIPアドレスを設定します。
- 次の通信方式設定ファイルを共通定義情報に反映します。
通信方式設定ファイルの詳細については,「4.3.3 通信方式を変更する」を参照してください。
- 物理ホスト環境の場合:physical_ipany.conf
- 論理ホスト環境の場合:logical_ipany.conf
ファイルをエディターで開き,[LOGICALHOSTNAME\JP1BASE]を探し,[論理ホスト名\JP1BASE]に修正します。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターに,自イベントサーバのIPアドレスを設定します。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のclient-bindパラメーターに,0.0.0.0を指定します。
(7) 複数LAN接続の環境で,特定のLANを使用して通信したい場合
次のファイルを設定します。
- jp1hosts定義ファイルに,自ホストのIPアドレスを設定します。
- 次の通信方式設定ファイルを共通定義情報に反映します。
- 物理ホスト環境の場合:physical_ipip.conf
- 論理ホスト環境の場合:logical_ipip.conf
ファイルをエディターで開き,[LOGICALHOSTNAME\JP1BASE]を探し,[論理ホスト名\JP1BASE]に修正します。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターに,自イベントサーバの使用するIPアドレスを設定します。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のclient-bindパラメーターに,JP1イベントを送信するために使用するIPアドレスを設定します。
(8) 複数LAN接続の環境で,特定のLANを使用してイベントサーバへ接続したい場合
API設定ファイル(api)のclientパラメーターに,イベントサーバへ接続する際に使用するIPアドレスを設定します。
(9) クラスタシステムから論理ホストを削除し,物理ホストだけの環境にする場合
次のファイルを設定します。
- 通信方式設定ファイル(physical_anyany.conf)を共通定義情報に反映すると,ANYバインド方式に戻ります。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターに,0.0.0.0を指定します。
- イベントサーバ設定ファイル(conf)のclient-bindパラメーターを削除します。
- jp1hosts定義ファイルを,必要に応じて削除します。
(10) イベントサーバ設定ファイルのportsパラメーターに,OSの名前解決で優先的に付与される任意のIPアドレス以外のIPアドレスを指定している場合
API設定ファイル(api)のserverパラメーターに,イベントサーバ設定ファイルのportsパラメーターに設定しているIPアドレスを設定します。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2009, 2011, Hitachi, Ltd.