JP1/Performance Management 運用ガイド
構成変更に伴う障害の場合は,次の手順に従って回復してください。
- <この項の構成>
- (1) サービスの停止
- (2) サービスの定義情報の整合性確認とリストア
- (3) パフォーマンスデータおよびイベントデータの整合性確認とリストア
- (4) インデックスファイルの再構成
- (5) サービスの起動
- (6) 動作確認
(1) サービスの停止
Performance Managementプログラムのサービスをすべて停止します。
サービスを停止する手順については,「1.3 サービスの停止」を参照してください。
(2) サービスの定義情報の整合性確認とリストア
対象ホスト上にあるサービスの定義情報と,バックアップしたサービスの定義情報のコンペアチェックを行い,整合性を確認します。コンペアチェックで差異があったファイルを対象ホスト上から退避し,バックアップしたサービスの定義情報をリストアします。
リストアを行うサービスの定義ファイルについては,「8.3.4 サービスの定義情報のバックアップとリストア」を参照してください。
(3) パフォーマンスデータおよびイベントデータの整合性確認とリストア
対象ホスト上にあるデータモデル定義ファイルとバックアップしたデータモデル定義ファイルのコンペアチェックを行い,整合性を確認します。コンペアチェックで差異があったファイルを対象ホスト上から退避し,バックアップしたデータモデル定義ファイルをリストアします。
整合性確認とリストアを行う必要のあるデータモデル定義ファイルを次に示します。
OS 種類 ファイル名 Windowsの場合 PFM - Manager インストール先フォルダ\mgr\store\*.DAT インストール先フォルダ\agt0\store\*.DAT PFM - AgentおよびPFM - RM インストール先フォルダ\xxxx※1\store\*.DAT インストール先フォルダ\xxxx※1\store\インスタンス名※2\*.DAT UNIXの場合 PFM - Manager /opt/jp1pc/mgr/store/*.DAT /opt/jp1pc/agt0/store/*.DAT PFM - AgentおよびPFM - RM /opt/jp1pc/xxxx※1/store/*.DAT /opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/*.DAT
- 注※1
- 「xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。
- 注※2
- インスタンス環境で運用する場合のフォルダです。インスタンス構成の場合,これらのフォルダは,インスタンスの数と同じ数だけ作成されます。
- 注意
- コンペアチェックで差異がある状態でMaster Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスを起動した場合は,Storeデータベースが不正となります。そのときは,次の手順でStoreデータベースを修復してください。
- Master Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスを停止する。
- Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。
・拡張子が*.DBであるファイル
・拡張子が*.IDXであるファイル
- Storeデータベースをリストアする。
Storeデータベースをリストアする手順については,「8.4 稼働監視データのバックアップとリストア」を参照してください。
(4) インデックスファイルの再構成
Storeデータベースのインデックスファイルを再構成するため,次のようにコマンドを実行します。
- Windowsの場合
インストール先フォルダ\bin\jpcmkindex xxxx※1 [-lhost 論理ホスト名※2]
- UNIXの場合
/opt/jp1pc/bin/jpcmkindex xxxx※1 [-lhost 論理ホスト名※2]
- 注※1
- 「xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。
- 注※2
- 論理ホスト環境のサービスを指定する場合,-lhostオプションを指定します。このオプションを省略した場合,物理ホストが仮定されます。
このコマンドの戻り値を次の表に示します。コマンドが正常終了しなかった場合は,表の対処に従って見直し,再度インデックスを再構成してください。
戻り値 コマンドの実行結果 対処 0 正常終了した。 − 1 引数の指定に誤りがある。 コマンドの引数を見直す。 2 コマンドの実行権限がない。 コマンドの実行権限を見直す。 4 指定されたサービスが停止されていない。 次の手順で対処する。
- 指定されたサービスを停止する。
- Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。
・拡張子が*.DBであるファイル
・拡張子が*.IDXであるファイル
- Storeデータベースをリストアする。
5 指定されたサービスがインストールされていない。 指定されたサービスをインストールする。 100 Performance Managementの環境が不正である。 Storeデータベースをリストアする。 102 指定された論理ホスト名はセットアップされていない。 指定された論理ホスト名をセットアップする。 230 内部コマンドの実行に失敗した。 次の項目を確認する。
- メモリーおよびディスク容量が不足していないか。
- プロセス数の制限を超過していないか。
- 注意
- 確認後にコマンドを再実行しても戻り値が230の場合,Storeデータベースをリストアする必要がある。
255 インデックス作成エラーが発生した。 Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。
- 拡張子が*.DBであるファイル
- 拡張子が*.IDXであるファイル
- (凡例)
- −:該当しない
- 注
- Storeデータベースをリストアする手順については,「8.4 稼働監視データのバックアップとリストア」を参照してください。
(5) サービスの起動
Performance Managementのプログラムのサービスを起動し,サービスが正常に起動しているか確認してください。
サービスを起動する手順については,「1.2 サービスの起動」を参照してください。サービスの状態はjpctool service listコマンドで確認できます。サービスの状態を確認する手順については,「1.6 サービスの稼働状況の確認」を参照してください。
(6) 動作確認
最後に,トラブルが回復できたかどうかを確認します。次に示す項目が正常であることを確認してください。
- パフォーマンスデータを収集できるか確認する
パフォーマンスデータの収集間隔の倍より長い時間稼働させ,パフォーマンスデータが問題なく収集できるか確認します。
パフォーマンスデータの収集間隔については,「4.1.1 パフォーマンスデータの記録方法を変更する」を参照してください。
- Storeデータベースのデータに問題がないか確認する
Storeデータベースのデータをテキストファイルにエクスポートし,データに問題がないかを確認します。jpctool db dumpコマンドを使うとStoreデータベースのデータをテキストファイルにエクスポートできます。
jpctool db dumpコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
- レポートの定義およびアラームの定義を確認する
レポートの定義およびアラームの定義に問題がないか確認します。レポートの定義およびアラームの定義はPFM - Web Consoleで確認できます。
レポートの定義については,「5. 稼働分析のためのレポートの作成」を参照してください。アラームの定義については,「6. アラームによる稼働監視」を参照してください。
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