JP1/Performance Management 運用ガイド

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8.4.2 パフォーマンスデータのバックアップとリストア

パフォーマンスデータをjpctool db backupおよびjpctool db restoreコマンドを使用して,バックアップおよびリストアする方法について説明します。

<この項の構成>
(1) パフォーマンスデータをバックアップする
(2) パフォーマンスデータをリストアする

(1) パフォーマンスデータをバックアップする

パフォーマンスデータをバックアップする手順を次に示します。

  1. PFM - Managerホストにログインする。
  2. jpctool service listコマンドを実行して,サービスの起動を確認する。
    Name Serverサービス,Master Managerサービスおよびバックアップしたいパフォーマンスデータを管理しているAgent StoreまたはRemote Monitor Storeサービスが起動されているか確認します。
    jpctool service listコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
  3. jpctool db backupコマンドを実行する。
     
    非クラスタシステムで運用している場合
    例えば,ホストhost02のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。
     
    jpctool db backup -id OS* -host host02
     
    コマンドを実行すると,デフォルトではPFM - AgentまたはPFM - RMホストのディレクトリに,次の名称でバックアップファイルが作成されます。
    • Windowsの場合
      インストール先フォルダ\xxxx※1\store\インスタンス名※2\backup\世代番号※3\データベースID※4.DB
    • UNIXの場合
      /opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB
     
    論理ホスト運用している場合
    例えば,論理ホストjp1-ha2のPFM - Agent for OracleのStoreデータベースにあるパフォーマンスデータをバックアップしたいとき,次のようにコマンドを実行します。
     
    jpctool db backup -id OS* -lhost jp1-ha2
     
    コマンドを実行すると,デフォルトでは共有ディスクのディレクトリに,次の名称でバックアップファイルが作成されます。
    • Windowsの場合
      環境ディレクトリ\jp1pc\xxxx※1\store\インスタンス名※2\backup\世代番号※3\データベースID※4.DB
    • UNIXの場合
      環境ディレクトリ/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/backup/世代番号※3/データベースID※4.DB

    注※1
    xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。

    注※2
    PFM - AgentまたはPFM - RMがインスタンス環境の場合に作成されます。

    注※3
    世代番号は,「01」から順に割り振られます。世代番号の最大値は,jpcsto.iniファイルのBackup Saveで指定した値です。世代番号のデフォルトの最大値は,「05」です。

    注※4
    データベースIDを次に示します。
    PI:PIレコードタイプのレコードのデータベース
    PD:PDレコードタイプのレコードのデータベース
    PL:PLレコードタイプのレコードのデータベース
    なお,パフォーマンスデータのバックアップをPFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストで実行することもできます。PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストで実行するには,jpctool db backupコマンドで-aloneオプションまたは-directオプションを指定します。
    jpctool db backupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

注意
jpctool db backupコマンドが,以下のコマンドまたは処理中に実行された場合,対象となるMaster Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスが同一であると,jpctool db backupコマンドが失敗する可能性があります。
  • jpctool db backup
  • jpctool db dump
  • jpctool db clear
  • jpctool db import
  • jpctool db restore
  • Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスのデータ格納処理
  • 履歴レポートの表示
 
このような場合は,jpctool db backupをリトライしてください。

(2) パフォーマンスデータをリストアする

パフォーマンスデータをリストアする手順を次に示します。

  1. バックアップファイルが格納されているPFM - AgentまたはPFM - RMホストにログインする。
  2. jpcspm stopコマンドを実行して,PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスを停止する。
    PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスの停止方法については,「1.3 サービスの停止」を参照してください。jpcspm stopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
  3. バックアップファイルの格納場所を確認する。
  4. jpctool db restoreコマンドを実行する。
     
    非クラスタシステムで運用している場合
    例えば,「インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01」内にあるPFM - Agent for Oracleの中のインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。「Oracle」は,PFM - Agentのサービスキーを示します。
     
    jpctool db restore -key Oracle -d "インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01" -inst oracleA
     
    論理ホスト運用している場合
    例えば,論理ホストjp1-ha2の「環境ディレクトリ\jp1pc\agto\store\oracleA\backup\01」内にあるPFM - Agent for Oracleのインスタンス「oracleA」のパフォーマンスデータをリストアしたいとき,次のようにコマンドを実行します。「Oracle」は,PFM - Agentのサービスキーを示します。
     
    jpctool db restore -key Oracle -d "インストール先フォルダ\agto\store\oracleA\backup\01" -lhost jp1-ha2 -inst oracleA
     
    jpctool db restoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。
  5. jpcspm startコマンドを実行して,PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスを起動する。
    PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスの起動方法については,「1.2 サービスの起動」を参照してください。
    jpcspm startコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

注意1
リストアすると,サービス起動時にデータベースのインデックスが再構築されるため,再起動に時間が掛かる場合があります。

注意2
バックアップファイルのStoreバージョンと,リストア先のStoreバージョンが異なる場合,Storeデータベースのリストアはできません。リストア先のStoreバージョンが2.0の場合は,Storeバージョン2.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。また,リストア先のStoreバージョンが1.0の場合は,Storeバージョン1.0の設定で取得したバックアップデータだけをリストアできます。

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