付録E　用語解説

XMLでの最もベーシックなスキーマ言語である。

Javaで記載されたバッチジョブの業務アプリケーションプログラムのことである。バッチジョブ実行システムでは，Cosminexusと連携してJavaバッチアプリケーションを実行できる。

ジョブ定義XMLファイル中に置かれた，ジョブ実行時に使用するデータである。DD要素のTYPE属性値がDATAである場合がSYSINデータとなる。

ジョブステップのプログラムが出力したデータを格納するファイルである。DD要素のTYPE属性に"SYSOUT"を指定したファイルがSYSOUTデータファイルとして扱われる。このファイルに出力されたデータは，いったんスプール内に置かれたあとで，DD要素に指定された各種属性および出力クラスの内容に従って出力装置に出力される。

拡張可能なマーク付け言語文書やデータの意味や構造を記述するためのマークアップ言語の一つである。マークアップ言語とは，「タグ」と呼ばれる特定の文字列で，文に構造を埋め込んでいく言語である。ジョブ定義XMLファイルは，XMLで記述される。

ジョブ実行時に使用する索引順編成ファイル管理 ISAMによる索引順編成のファイルで，ジョブまたはジョブステップ開始時に作成し，ジョブ終了時には削除するようなファイルである。DD要素のTYPE属性にTEMPISAMを指定することによって定義できる。

ジョブ実行時に使用するファイルで，ジョブまたはジョブステップ開始時に作成し，ジョブ終了時には削除するようなファイルである。DD要素のTYPE属性にTEMPを指定することによって定義できる。

バックスラッシュまたは円記号，単一引用符，二重引用符である。

一連のジョブ制御要素のことをいい，EXEC要素のPROC属性値にプロシジャ名を指定することによって内容が展開され，指定したものと同等に扱われる。頻繁に使用される一連のジョブ制御要素を毎回指定することの手間を省くことと，ジョブ制御要素の記述量を減少させ誤りを少なくするために用いる。

ユーザが設定できるシステムの各種の設定を格納した変数。

カタログドプロシジャまたは入力ストリームプロシジャ内のオペランドまたはパラメータを#｛と｝で囲んだものを記号パラメータといい，このプロシジャを呼び出すCALL要素内のSYMBOL要素に，記号パラメータに任意の値を置換するよう指定できる。

プロシジャの部分的修正を可能にし，プロシジャに汎用性を持たせるための機能である。

ジョブ定義XMLに備わっている逆方向に参照する機能。ジョブ内のDD要素にある情報を取得するようにシステムに指示できる。

ジョブ終了後にジョブ結果として残すファイルである。設定ファイルの「PERMANENT_FILE_DIR」パラメータで出力先を設定できる。

システム管理者がジョブの実行を監視するためのジョブの履歴。

XML文書に含まれる一つの情報の単位である。

ジョブ定義XMLのDD要素のSYSOUT属性で指定する出力のためのクラス。出力クラスを使用して，出力情報をグループに分ける。

スプールジョブ転送サービスによって出力装置にいったん出力されたSYSOUTデータファイル（ジョブログを含む）の出力が完了した場合に，スプール内に保存することである。

SYSOUTデータファイルがスプール内に格納されてからスプールジョブ転送サービスに取り出されたあとに，印刷出力を保留すること。DD要素のHOLD属性でYESを指定して出力を保留する。

ジョブ実行時にジョブをコントロールするためのプログラム。

ジョブ実行時にバッチジョブ実行システムが与える000001から999999の識別番号である。

各ジョブには別々の識別子が与えられ，バッチジョブ実行システムではジョブ識別子によって一意にジョブを特定する。

ジョブ識別子を999999まで使用すると，ラップアラウンドして000001以降の未使用のジョブ識別子を使用する。

ある業務（仕事）を行うための最少単位でありSTEP要素で定義される。ジョブステップの集まりがジョブである。

バッチジョブ実行システムの入力ファイルである。ジョブやジョブステップの定義を記述した，XML形式のファイルである。

特定のジョブでだけ使用するプログラムライブラリであり，JOB要素直後で，NAME属性値がJOBLIBであるDD要素で定義される。JOBLIBのDD要素が定義されると，ジョブ内のプログラムサーチパス環境変数の先頭に，DD要素に指定したパスが追加され，ほかのディレクトリより優先してプログラムサーチとローディングが実行される。

ジョブやジョブステップの開始終了メッセージや，COBOLプログラムからのCONSOLE指定出力メッセージの集まりである。

ジョブコントローラが出力する，ジョブ実行に付随したログ情報を出力する機能である。処理プログラムの実行結果（実行ログ）は，除く。

特定のジョブステップでだけ使用するプログラムライブラリであり，STEP要素直後で，NAME属性値がSTEPLIBであるDD要素で定義される。STEPLIBのDD要素が定義されると，ジョブステップ内のプログラムサーチパス環境変数の先頭に，DD要素に指定したパスが追加され，ほかのディレクトリより優先してプログラムサーチとローディングが実行される。

バッチジョブ実行システムでジョブの実行結果（実行ログ）やジョブログを管理するものである。

実行が終了したジョブの結果をジョブごとにまとめたデータである。

ジョブ終了時にスプールジョブを転送する前に，任意のディレクトリにスプールジョブを保管する機能。

一定期間ごとに更新されるファイルで，旧ファイルと新ファイル，旧バージョンと新バージョンのように互いに時間的または歴史的な関連を持った一連のファイルグループである。

世代データ群中の各ファイルである。作成時期に従って相対的な番号を付け，世代データ群名とその番号で参照ができる。

世代ファイルを割り当てるジョブで，世代ファイルを作成するジョブステップは正常に実行できたが，後続のジョブステップで異常終了した場合でも，世代ファイルを新規に生成した世代データ群の世代管理情報は更新されるという機能である。世代管理情報の更新タイミングを世代ファイルを生成したジョブステップ単位ではなくジョブ終了時に変更し，ジョブの終了状態によって，世代管理情報を更新するかどうかを判定し，登録の要否を決定する機能である。

バッチジョブ実行システムのインストール後に設定するファイル。バッチジョブ実行システムの環境を設定する。

XML文書の中で，要素に対して付加的な情報を加えるために使用される。

実際には実体が存在しない架空のファイルであり，プログラムの変更なしにあたかも入出力動作を行っているかのように処理するために用いるファイルである。DD要素のTYPE属性値にDUMMYを指定することによって定義される。バッチジョブ実行システムでは，ダミーファイルとして一時ファイルを割り当てる。

JP1/IMで使用するシステムを監視するためのコンソール。バッチジョブで発生した事象をJP1イベントとして集め，時系列に表示することで，システムを集中的に監視する。

トラブルが発生した場合にトラブル発生の経緯を調査するために採取するログ情報。

定型化したジョブ制御要素の集まりをPROC要素内に置き，入力ストリーム中に定義したもの（プロシジャ）である。カタログドプロシジャと同様の使用ができる。

ジョブで指定したDD要素のDISP属性値に従った排他/共用制御を，ジョブ実行単位に行う機能である。

一定期間のデータを集めて，一括処理をするバッチ処理を対象としたシステムである。今までメインフレームなどでバッチジョブの実行をしていた場合でも，ジョブ制御言語によるバッチジョブイメージを継承したジョブ制御を実現できる。

バッチジョブ実行システムで提供するファイルを操作するためのユティリティのことである。

COBOL2002で作成したユーザアプリケーションおよびSORT EEと連携して，複数のファイルを論理的に連結した1つのファイルとして扱う処理のことである。

ジョブステップで実行するプログラムが利用するファイルを，あとから自由に変更できるように，ファイル名をジョブ定義XMLファイルで指定しておく機能である。

カタログドプロシジャと入力ストリームプロシジャとの総称である。

カタログドプロシジャファイルを格納したディレクトリパスを設定ファイルに定義しておき，ライブラリとして使用できるようにしたものである。プロシジャライブラリでは，複数のディレクトリを定義して連結されたライブラリとして処理できる。

メタキャラクタと見なされる文字を次に示す。

• パイプ：｜

• アンパーサント：＆

• セミコロン：；

• より小符号：＜

• より大符号：＞

• 左括弧：（

• 右括弧：）

• ドル記号：＄

• バック・クウォート：｀

• 単一引用符：'

• バックスラッシュまたは円記号

• 二重引用符："

• 改行キャラクタ

• スペース文字

• タブ・キャラクタ

XML文書での情報の単位である。