4.8.2 クラスタ運用の前提条件とサポート範囲
バッチジョブ実行システムは,クラスタシステムでは論理ホスト環境で動作するJP1と連携し,フェールオーバーに対応する。クラスタシステムで運用する場合のバッチジョブ実行システムの前提条件は,前提プログラムのJP1と同様に,共有ディスクや論理IPアドレスの割り当て,削除,および動作監視がクラスタソフトによって正常に制御されていることである。
(1) バッチジョブ実行システムの論理ホスト環境の前提条件
バッチジョブ実行システムの論理ホスト名の長さの上限はJP1と同様196文字であるが,使用するクラスタソフトに上限がある場合,上限を超えないようにJP1の論理ホスト名を設定すること。JP1の論理ホスト環境自体の前提条件については,JP1のマニュアルを参照すること。
(2) システム環境の前提条件
クラスタ構成にするためのシステム環境の前提条件は,JP1でクラスタシステムを構築する場合と同様である。詳細についてはJP1のマニュアルを参照すること。
(3) バッチジョブ実行システムがサポートする範囲
クラスタシステムでバッチジョブ実行システムを運用する場合,バッチジョブ実行システムがサポートする範囲はバッチジョブ実行システム自体の動作だけである。論理ホスト環境(共有ディスクおよび論理IPアドレス)の制御はクラスタソフトの制御に依存する。
また,バッチジョブ実行システムの環境およびシステム環境の前提条件が満たされていない,またはクラスタシステム環境の制御に問題がある場合は,バッチジョブ実行システムの動作で発生した問題もサポートの対象外となる。この場合は,クラスタソフトやOSで問題に対処すること。