4.4.3 バッチジョブ定義の記述方法
バッチジョブ定義情報の形式,および必須パラメータについて,PCジョブのUNIT定義ファイルを基に説明する。
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
[te="コマンドテキスト";] [sc="スクリプトファイル名";] [prm="パラメータ";] [wkp="作業用パス名";] [ev="環境変数ファイル名";] [env="環境変数";]... [si="標準入力ファイル名";] [so="標準出力ファイル名";] [se="標準エラー出力ファイル名";] [soa={new|add};] [sea={new|add};] [etm=n;] [pr="ジョブの実行優先順位";] [ex="実行ホスト名";] [un="実行ユーザ名";] [jd={nm|ab|cod|mdf|exf};] [wth=n;] [tho=n;] [jdf="終了判定ファイル名";] [ts1="転送元ファイル名1";] [td1="転送先ファイル名1";] [top1={sav|del};] [ts2="転送元ファイル名2";] [td2="転送先ファイル名2";] [top2={sav|del};] [ts3="転送元ファイル名3";] [td3="転送先ファイル名3";] [top3={sav|del};] [ts4="転送元ファイル名4";] [td4="転送先ファイル名4";] [top4={sav|del};] [ha={y|n};] [eu={ent|def};] [jty={q|n};]
(2) 必須パラメータ
必須となるパラメータを次に示す。これ以外のパラメータの設定は任意である。
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sc="スクリプトファイル名"
スクリプトファイル名としてバッチジョブ実行システムのジョブ定義XMLファイル名を指定する。ジョブ定義XMLファイル(.bjxファイル)はbjexecコマンドと関連づけられているため,このパラメータに指定したジョブ定義XMLファイルを入力としてbjexecコマンドが実行される。
指定例
sc="C:\Program Files\Hitachi\BJEX\sample\sample.bjx"
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se="標準エラー出力ファイル名"
標準エラー出力ファイル名を指定する。ジョブコントローラでは,ジョブの終了時にエージェントホストからマネージャーホストに対して標準エラー出力ファイルとしてジョブログを転送している。ジョブログが数MBを超えるような大量データを出力するジョブを実行すると,ファイルのデータ解析処理,またはファイルのデータ転送で負荷が掛かり,CPU使用率の増加や,メモリ使用量の増加などジョブの実行が遅延するだけでなく,システム全体の処理に影響を与えるおそれがある。
ジョブログを参照する場合は,指定しないこと。ジョブログを出力しない場合はNULを指定する。
また,追加書きオプションを設定すると,ジョブ実行のたびに出力データが蓄積され,転送するファイルのサイズが増加する。この場合も,ファイルのデータ解析処理,またはファイルのデータ転送で負荷が掛かり,ジョブが異常終了したり,JP1/AJSのエージェントホストからマネージャーホストに対するデータ転送が遅延することがある。ジョブが正常に動作しない場合は,次に示す注意事項を確認し,対処方法を実施すること。
注意事項
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標準エラー出力データが大量に出力される場合。
"NUL"を記述すること。
"NUL"を指定した場合,標準エラー出力への出力内容はJP1/AJS - Viewなどから参照できなくなるので,ジョブ定義の「標準エラー出力ファイル名」にファイル名を明示指定しているときは,Windowsのコマンドプロンプトに記述できるコマンド行やスクリプトファイル内で,標準エラー出力をリダイレクトすること。
設定方法の詳細については,JP1のマニュアルを参照のこと。
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pr=ジョブの実行優先順位
ジョブの実行優先順位を指定する。指定できる実行優先順位は「なし」および「1」〜「5」である。ジョブの実行優先順位の指定がない場合は「なし」が仮定値となる(「なし」の場合は「1」を仮定する)。JP1/AJSを介さないで直接起動した場合,対話処理と同等の優先度は「3」となる(Windowsで規定されるNORMAL_PRIORITY_CLASSを設定する)。JP1/AJSから実行するジョブをこれらのプロセスと同等の実行優先順位で実行するには,ジョブの実行優先順位に「3」を設定すること。