1.8.11 アプリケーション呼び出しの一時抑止
アプリケーション呼び出しサービスは,障害発生時にアプリケーション呼び出しを一時的に抑止し,障害への対処後に一時抑止を解除できます。
アプリケーション呼び出しを一時抑止した場合のBPMN要素の動作を,次の表に示します。
BPMN要素 |
一時抑止した場合の動作 |
---|---|
サービスタスクまたはビジネスルールタスク |
RESTアプリケーションまたはJavaオブジェクトを呼び出しません。 |
メッセージイベント |
メッセージをスローしません。 |
エラーイベント |
エラーをスローしません。 |
タイマーイベント |
イベント発火をしません。 |
また,一時抑止すると,解除するまで,リトライした回数(タイマーを除くBPMN要素の場合)や,実行回数(タイマーの場合)がカウントアップされることはありません。
一時抑止と解除は次に示す単位で行えます。
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作業単位
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アプリケーション呼び出し制御情報単位
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ビジネスプロセス定義単位
(1) 作業単位の一時抑止と解除
作業単位の一時抑止と解除は,開始(タイマー)を除くBPMN要素に適用できます。
作業単位でアプリケーション呼び出しを一時抑止する場合,ciwchgapworkコマンドを使用して,作業の状態を「作業者実行」に変更します。また,一時抑止を解除する場合,作業の状態を「実行開始可能」に戻します。
実行例を次に示します。
一時抑止の実行例
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ciwchgapworkコマンドを実行して「実行開始可能」状態の作業の情報を取得します。
ciwchgapworkコマンドの指定形式を次に示します。
ciwchgapwork -sid システムID -list -ope -s READY > ファイルパス
出力結果はファイルにリダイレクトします。
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手順1.でリダイレクトしたファイル中の,アプリケーション呼び出しを一時抑止したい作業の行だけを残して,それ以外の行は削除するか,コメント行に変更します。
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ciwchgapworkコマンドを実行して,作業を「作業者実行」状態に変更します。
ciwchgapworkコマンドの指定形式を次に示します。-fオプションには,手順2.で編集したファイルを指定してください。
ciwchgapwork -sid システムID -chg -s PERFORMING -f ファイルパス
一時抑止の解除の実行例
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ciwchgapworkコマンドを実行して,作業を「実行開始可能」状態に戻します。
ciwchgapworkコマンドの指定形式を次に示します。
ciwchgapwork -sid システムID -chg -s READY -f ファイルパス
-fオプションには,「一時抑止の実行例」の手順2.で編集したファイルを指定してください。
ciwchgapworkコマンドの詳細については,マニュアルuCosminexus Service Coordinator Interactive Workflow コマンドを参照してください。
(2) アプリケーション呼び出し制御情報単位の一時抑止と解除
アプリケーション呼び出し制御情報単位の一時抑止と解除は,次に示す単位で,どのBPMN要素に対しても適用できます。
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ref識別子単位
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グループ単位
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ref識別子共通設定単位
アプリケーション呼び出し制御情報単位でアプリケーション呼び出しを一時抑止する場合,ciwmngapコマンドを使用して最大作業件数に「0」を指定します。また,一時抑止を解除する場合は,最大作業件数を元の値に戻します。
実行例を次に示します。
一時抑止の実行例
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを作成します。一時抑止する対象(以下の例ではref識別子またはグループ)の最大作業件数に「0」を指定します。
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの例(ref識別子単位の場合)
U,ope,ref01,300,300,0,0,1500
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの例(グループ単位の場合)
U,grp,group01,300,300,0,0,1500
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ciwmngapコマンドを実行します。-apdfオプションには,手順1.のファイルを指定します。
ciwmngapコマンドの指定形式を次に示します。
ciwmngap -sid システムID -chg -apdf アプリケーション呼び出し制御情報ファイル
一時抑止の解除の実行例
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルを作成します。一時抑止を解除する対象(以下の例ではref識別子またはグループ)の最大作業件数に元の値(以下の例では10000)を指定します。
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの例(ref識別子単位の場合)
U,ope,ref01,300,300,0,10000,1500
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アプリケーション呼び出し制御情報ファイルの例(グループ単位の場合)
U,grp,group01,300,300,0,10000,1500
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ciwmngapコマンドを実行します。-apdfオプションには,手順1.のファイルを指定します。
ciwmngapコマンドの指定形式を次に示します。
ciwmngap -sid システムID -chg -apdf アプリケーション呼び出し制御情報ファイル
(3) ビジネスプロセス定義単位の一時抑止と解除
ビジネスプロセス定義単位の一時抑止と解除は,開始(タイマー)に適用できます。開始(タイマー)以外のBPMN要素には適用できません。
ビジネスプロセス定義単位でアプリケーション呼び出しを一時抑止する場合,ciwmngbpコマンドを使用して,ビジネスプロセス定義の状態を「非活性」に変更します。また,一時抑止を解除する場合,ビジネスプロセス定義の状態を「活性」に戻します。
実行例を次に示します。
一時抑止の実行例
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ciwmngbpコマンドを実行して,ビジネスプロセス定義の状態を「非活性」に変更します。
ciwmngbp コマンドの指定形式を次に示します。
ciwmngbp -sid システムid -chg -bpn ビジネスプロセス定義名 -bpv ビジネスプロセス定義バージョン -s INACTIVE
一時抑止の解除の実行例
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ciwmngbpコマンドを実行して,ビジネスプロセス定義の状態を「活性」に戻します。
ciwmngbp コマンドの指定形式を次に示します。
ciwmngbp -sid システムid -chg -bpn ビジネスプロセス定義名 -bpv ビジネスプロセス定義バージョン -s ACTIVE