1.3.2 BPMN連携機能での案件の基本的な進み方
BPMN連携機能での案件の進み方およびBPMN要素の操作手段について説明します。
BPMN連携機能での案件の基本的な進み方には,次のようなパターンがあります。
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更新系APIによる案件の遷移
開始(タイプなし),ユーザタスク,開始(メッセージ)やキャッチ(メッセージ)などは,業務アプリケーションがREST APIやBPMN連携ライブラリのJava APIで提供する更新系APIを発行することで遷移します。
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アプリケーション呼び出しサービスによる案件の遷移
サービスタスクやスロー(メッセージ)など,メッセージの送信やサービスの呼び出しなどを行うBPMN要素に関しては,アプリケーション呼び出しサービスが呼び出しに成功したら,完了させて次に遷移します。
開始(タイマー)やキャッチ(タイマー)など,処理期限に設定されている発火時刻を過ぎたら開始や完了などを行うBPMN要素に関しては,処理期限に設定されている発火時刻を過ぎたら,アプリケーション呼び出しサービスが案件を開始または完了させて次に遷移します。
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BPMN連携ライブラリによる案件の遷移
子案件が終了した際に,子案件の遷移処理の延長でBPMN連携ライブラリによって遷移します。
種別 |
名称 |
操作手段 |
---|---|---|
アクティビティ |
ユーザタスク※ |
更新系API |
サービスタスク※ |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
ビジネスルールタスク※ |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
コールアクティビティ※ |
BPMN連携ライブラリ |
|
イベント |
開始(タイプなし) |
更新系API |
開始(メッセージ) |
更新系API |
|
終了(タイプなし) |
なし(自動で遷移する) |
|
終了(メッセージ) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
強制終了 |
なし(自動で遷移する) |
|
キャッチ(メッセージ) |
更新系API |
|
キャッチ(リンク) |
なし(自動で遷移する) |
|
境界中断(メッセージ) |
更新系API |
|
イベント・サブプロセス非中断開始(メッセージ) |
更新系API |
|
スロー(メッセージ) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
スロー(リンク) |
なし(自動で遷移する) |
|
境界非中断(メッセージ) |
更新系API |
|
イベント・サブプロセス中断開始(メッセージ) |
更新系API |
|
境界中断(エラー) |
更新系API |
|
イベント・サブプロセス中断開始(エラー) |
更新系API |
|
終了(エラー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
開始(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
キャッチ(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
境界中断(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
境界非中断(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
イベント・サブプロセス中断開始(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
イベント・サブプロセス非中断開始(タイマー) |
アプリケーション呼び出しサービス |
|
ゲートウェイ |
排他ゲートウェイ |
なし(自動で遷移する) |
並列ゲートウェイ |
なし(自動で遷移する) |
|
排他イベントゲートウェイ |
更新系API |
|
コンテナ |
アドホック・サブプロセス |
更新系API |
- 注※
-
マルチインスタンスも含みます。
遷移先に実行中の業務ステップがすでに存在する場合,遷移先には新たに実行中の業務ステップは生成されません。イベント・サブプロセス非中断開始(メッセージ)や境界非中断(メッセージ)に対して,2回メッセージを送信した場合,2回目のメッセージ送信時にイベント・サブプロセス非中断開始(メッセージ)や境界非中断(メッセージ)の遷移先の業務ステップが実行中のときがあります。このとき,2回目のメッセージ送信時は遷移先に新たに業務ステップは生成されません。