Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド
MDB(WS-R)でのサービス部品呼び出しでは,サービスリクエスタとHCSCサーバの間,HCSCサーバとサービス部品の間でエラーは伝わりません。検知できる障害の種類と,ログおよびトレースの出力先を説明します。
図7-43 サービス部品でユーザ定義例外のエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-44 サービス部品でユーザ定義例外以外のエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-45 HCSCサーバ稼働マシンからサービス部品稼働マシンへの転送でエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-46 HCSCサーバからエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-47 サービスリクエスタ稼働マシンからHCSCサーバ稼働マシンへの転送でエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-48 サービスリクエスタでエラーを検知した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
図7-49 同期のサービス部品を呼び出してユーザ定義例外のエラーが発生した場合のMDB(WS-R)でのエラーの伝わり方
サービスリクエスタから標準受付(MDB(WS-R))を使用して,サービス部品を呼び出した場合の問題発生個所の切り分け方について説明します。切り分け方を次の図に示します。
図7-50 問題発生個所の切り分け方(サービス部品を呼び出した場合)
サービスリクエスタから指定した情報や,HCSCサーバからの情報を基に,サービス部品呼び出しの処理がどこまで進んだか実行履歴を追跡できます。ここでは,実行履歴を追跡するために必要な情報(ID)について説明します。
クライアント相関IDは,サービス部品呼び出しを要求するサービスリクエスタ側のプログラムで,要求時に設定する情報です。サービスリクエスタからの要求電文と,HCSCサーバで管理している実行履歴やログおよびトレースとを対応づけるために使用します。そのため,HCSCサーバに送信した要求ごとに異なるIDを指定することを推奨します。IDはサービスリクエスタ開発時に指定します。クライアント相関IDが引き継がれる範囲を次の図に示します。
図7-51 クライアント相関IDが引き継がれる範囲(MDB(WS-R)実行時)
HCSCサーバが付与するIDです。HCSCサーバ内のログやトレース,電文の実行履歴情報を識別するために使用します。メッセージ共通IDが引き継がれる範囲を次の図に示します。
図7-52 メッセージ共通IDが引き継がれる範囲(MDB(WS-R)実行時)
Cosminexus RMが付与するIDです。HCSCサーバ内のログやトレース,電文の実行履歴に出力します。JMSMessageIDが引き継がれる範囲を次の図に示します。
図7-53 JMSMessageIDが引き継がれる範囲(MDB(WS-R)実行時)
サービス部品の呼び出し要求時に,サービスリクエスタにJMSCorrelationIDおよびユーザ固有のJMSプロパティを設定すると,その値がサービス部品側のキューまで引き継がれます。サービス部品側のプログラムで取得することで,メッセージを一意に関連づけられます。JMSCorrelationIDおよびユーザ固有のJMSプロパティが引き継がれる範囲を次の図に示します。
図7-54 JMSCorrelationIDおよびユーザ固有のJMSプロパティが引き継がれる範囲(MDB(WS-R)実行時)
J2EEコンテナによって処理するスレッドごとに与えられるIDです。スレッドIDが引き継がれる範囲を次の図に示します。
図7-55 スレッドIDが引き継がれる範囲(MDB(WS-R)実行時)
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