プロセスインスタンスや電文が実行されるたびに実行履歴は増え,データベースの容量は圧迫されます。HCSCサーバ稼働中に実行履歴情報テーブルのバックアップを取得する場合,バックアップ取得後も,実行履歴情報テーブル中のレコードは残ります。
そのため,テーブルのバックアップの取得,実行履歴の削除,およびデータベースのテーブルの再編成を定期的に実施することによって,ディスク容量の枯渇,およびデータベースの増大に対処できます。手順を次に示します。
- HiRDBのデータベース複写ユティリティ(pdcopy)を利用して,実行テーブルの差分バックアップを取得します。
- 実行履歴を削除します。
- プロセスインスタンスの実行履歴を削除する場合
- cscpideleteコマンドを実行します。
- 電文の実行履歴を削除する場合
- csmdeletehistoryコマンドを実行します。
- HiRDBのデータベース再編成ユティリティ(pdrorg)を利用して,データベースのテーブルを再編成します。
実行履歴の追加や削除を繰り返すと,データの格納効率が悪くなり性能が低下します。これを防ぐために,定期的にpdrorgコマンド(データベース再編成ユティリティ)で表を再編成してください。なお,実行履歴情報テーブルにはインデクスが定義されているため,インデクスも再編成する必要があります。
HiRDBの表の再編成に関する詳細については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を,pdrorgコマンドの詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
定期的にバックアップ,および削除する間隔は,ユーザ業務の内容によって異なるため,運用管理者が対処する必要があります。
実行履歴情報テーブルのバックアップとレコード削除の運用例を次の図に示します。
図6-10 実行履歴情報テーブルのバックアップとレコード削除の運用例
- 説明
- 実行履歴情報テーブルのバックアップを取得します(1回目のバックアップ)。
- 2回目のバックアップでは,1回目のバックアップ以降との差分のバックアップを取得します。
- 実行履歴の検索コマンドで,削除対象となる,ある日時以前の履歴またはある状態のプロセスインスタンスや電文の実行履歴を検索します(例では,過去50日より古いレコードを検索します)。
- バックアップ取得後,実行履歴削除コマンドで古いレコードを削除します(例では,過去50日より古いレコードを削除します)。
- テーブルを再編成します。
- 3回目のバックアップでは,2回目のバックアップ以降との差分のバックアップを取得します。
- 実行履歴の検索コマンドで,削除対象となる,ある日時以前の履歴またはある状態のプロセスインスタンスや電文の実行履歴を検索します(例では,過去50日より古いレコードを検索します)。
- バックアップ取得後,実行履歴削除コマンドで古いレコードを削除します(例では,過去50日より古いレコードを削除します)。
- テーブルを再編成します。
- 4回目のバックアップでは,3回目のバックアップ以降との差分のバックアップを取得します。
- 実行履歴の検索コマンドで,削除対象となる,ある日時以前の履歴やある状態のプロセスインスタンスや電文を検索します(例では,過去50日より古いレコードを検索します)。
- バックアップ取得後,実行履歴削除コマンドで古いレコードを削除します(例では,過去50日より古いレコードを削除します)。
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