Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド
6.2.3 電文の実行履歴を利用する
電文の実行履歴は,次のように利用できます。
- サービス部品の呼び出し頻度などの情報を把握する場合
電文の実行履歴を確認して,どのサービス部品がどのくらいの頻度で呼び出されているのか,どのサービス部品がいつ呼び出されているのかなどの統計を調べることができます。
csmlshistoryコマンドを利用して電文の実行履歴を確認できます。
- 電文の配送経路や配送状態を確認する場合
電文の実行履歴の中から目的の電文を特定して,電文の配送経路や配送状態を確認できます。
csmlshistoryコマンドを利用して電文の実行履歴を確認できます。目的の電文がほかのHCSCサーバに送信されている場合は,送信先のHCSCサーバの電文の実行履歴から,配送経路や配送状態を確認します。
- ビジネスプロセスの各アクティビティのサービス部品の内容を確認する場合
ビジネスプロセスで定義されているアクティビティのサービス部品の内容(サービス部品の呼び出し先,要求に対するユーザ電文の内容など)を確認できます。アクティビティのサービス部品の内容を確認することで,どのアクティビティまで処理が進んでいるのか,どのアクティビティでエラーになっているのかを調べることができます。
csmlshistoryコマンドを利用して確認できます。ただし,アクティビティのサービス部品の内容を確認するためには,アクティビティが定義されているビジネスプロセスが,どのHCSCサーバに配備されているかをあらかじめ把握しておく必要があります。なお,配備されているHCSCサーバが停止している場合でも,電文の実行履歴を確認できます。
- <この項の構成>
- (1) サービス部品の呼び出し頻度などの情報を把握する場合
- (2) 電文の配送経路や配送状態を確認する場合
- (3) ビジネスプロセスの各アクティビティのサービス部品の内容を確認する場合
(1) サービス部品の呼び出し頻度などの情報を把握する場合
サービス部品の呼び出し頻度などの情報を把握する場合は,電文の実行履歴を次のように利用します。
- csmlshistoryコマンドに条件を指定して,電文の実行履歴を検索します。
次に示す条件を一つ以上指定します。
- 開始日時および終了日時
一定期間の電文を確認する場合に指定します。
- クライアント相関ID
サービスリクエスタでクライアント相関IDを指定している場合に指定できます。
- サービスリクエスタで受け付けた入力サービス名
- 呼び出し先のサービス名
- JMSメッセージID(JMSヘッダのJMSMessageIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- JMS相関識別子(JMSヘッダのJMSCorrelationIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- メッセージ共通ID
- サービスリクエストID
- 検索結果から電文の詳細情報を確認します。
ServiceNameで呼び出し先のサービス名を,TimeStampで電文の実行履歴をデータベースに取得した時刻を確認します。検索結果の詳細については,「10. コマンド」の「csmlshistory(電文の実行履歴情報の表示)」の表示形式を参照してください。
(2) 電文の配送経路や配送状態を確認する場合
電文の配送経路や配送状態を確認する場合は,電文の実行履歴を次のように利用します。
- 目的の電文を特定するために,csmlshistoryコマンドに条件を指定して,電文の実行履歴を検索します。
次に示す条件を一つ以上指定します。
- 開始日時および終了日時
一定期間の電文を確認する場合に指定します。
- クライアント相関ID
サービスリクエスタでクライアント相関IDを指定している場合に指定できます。
- サービスリクエスタで受け付けた入力サービス名
- 呼び出し先のサービス名
- JMSメッセージID(JMSヘッダのJMSMessageIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- JMS相関識別子(JMSヘッダのJMSCorrelationIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- 検索結果から電文の詳細情報を確認して,目的の電文を特定します。
目的の電文が特定できない場合は,検索条件や表示する情報を変更して,再検索します。表示する情報を変更して再検索する方法については,「6.2.4 電文の実行履歴を表示する」を参照してください。
- 目的の電文の配送経路や配送状態を確認するために,csmlshistoryコマンドを利用して,ほかのHCSCサーバの電文の実行履歴を検索します。
次に示す条件を一つ以上指定して,電文の実行履歴を検索します。
- 検索結果から電文の詳細情報を確認します。
検索結果のRouteHistoryで配送経路を,ErrorCodeでエラー情報を確認します。
検索結果の詳細については,「10. コマンド」の「csmlshistory(電文の実行履歴情報の表示)」の表示形式を参照してください。
(3) ビジネスプロセスの各アクティビティのサービス部品の内容を確認する場合
ビジネスプロセスの各アクティビティのサービス部品の内容(サービス部品の呼び出し先,要求に対するユーザ電文の内容など)を確認したい場合は,電文の実行履歴を次のように利用します。
- アクティビティが定義されているビジネスプロセスが,どのHCSCサーバに配備されているか確認します。
- csmlshistoryコマンドに条件を指定して,電文の実行履歴を検索します。
次に示す条件を一つ以上指定します。
- 検索条件
- 開始日時および終了日時
一定期間の電文を確認する場合に指定します。
- クライアント相関ID
サービスリクエスタでクライアント相関IDを指定している場合に指定できます。
- サービスリクエスタで受け付けた入力サービス名
- 呼び出し先のサービス名
- JMSメッセージID(JMSヘッダのJMSMessageIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- JMS相関識別子(JMSヘッダのJMSCorrelationIDの値)
非同期のサービス部品の呼び出しの場合に指定できます。
- メッセージ共通ID
- サービスリクエストID
- 表示項目
- 検索結果には基本情報以外の情報も表示されるように設定します。設定方法については,「6.2.4 電文の実行履歴を表示する」を参照してください。
- 検索結果から次の項目を確認して,目的のビジネスプロセスのアクティビティを特定します。
- HistoryDirection:実行履歴採取方向
実行履歴採取方向には,送信方向(ServiceRequestDirection)と応答方向(ServiceResponseDirection)があります。
- 目的のビジネスプロセスのアクティビティのサービス部品の内容を確認します。
検索結果の詳細については,「10. コマンド」の「csmlshistory(電文の実行履歴情報の表示)」の表示形式を参照してください。
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