Hitachi Web Server

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4.2.9 内部トレースの採取hwstraceinfoユティリティ

アプリケーションプログラムの実行時やリクエスト受け取り時など,システムで発生した事象は内部トレースとして採取されています。内部トレースは,共有メモリにいったん出力され,その後ディレクティブの指定やユティリティによって,ファイルに出力されます。

[図データ]

<この項の構成>
(1) トレース情報の採取
(2) ファイルへの出力方法
(3) hwstraceinfoユティリティ
(4) 共有メモリの解放,及び再起動時の注意(UNIX版の場合)

(1) トレース情報の採取

Webサーバの各種事象発生を契機に内部トレースが共有メモリに採取されます。共有メモリのメモリ識別子は,HWSTraceIdFileディレクティブに指定したファイルに格納されます。

(2) ファイルへの出力方法

共有メモリに採取された内部トレースは,サーバプロセスの異常終了時,又はhwstraceinfoユティリティの実行によって,ファイルに出力されます。サーバプロセスが異常終了した場合は,HWSTraceLogFileディレクティブで指定したファイルに出力されます。

hwstraceinfoユティリティでは,共有メモリのメモリ識別子,出力先のファイル名を指定します。 hwstraceinfoユティリティは,管理者権限を持つユーザだけが実行できます。

(3) hwstraceinfoユティリティ

hwstraceinfoユティリティの指定方法を説明します。

(a) 形式
 
hwstraceinfo -i 共有メモリ識別子 {-l ファイル名|-r}
 
(b) オペランド
(c) 使用例

共有メモリ識別子1800_1133780652_0に該当するトレースをtraceinfo.logファイルに出力する例を示します。

 
hwstraceinfo -i 1800_1133780652_0 -l traceinfo.log
 

(4) 共有メモリの解放,及び再起動時の注意(UNIX版の場合)

Hitachi Web Serverが終了しても,トレース情報を残すために共有メモリは解放しません。また,サーバを再起動する場合は,共有メモリが再利用されます。

サーバを停止した後に起動した場合は,HWSTraceIdFileディレクティブに指定したファイルの値を基に,いったん共有メモリを解放して,再度確保します。ただし,次のような場合は,以前使用していた共有メモリが解放できなくなりますので,注意してください。

共有メモリを解放する場合は,-rを指定したhwstraceinfoユティリティを実行してください。