J2EEアプリケーションを入れ替える時,既存のJ2EEアプリケーションの名称を変更して退避しておくと,J2EEアプリケーションの世代管理ができます。また,入れ替え前のJ2EEアプリケーションに戻したい場合などにもスムーズに対処できます。
J2EEアプリケーションの名称変更は,サーバ管理コマンドで実行します。すでに変更後の名称と同じ名称のJ2EEアプリケーションがある場合,その名称には変更できません。大文字,小文字の違いによる区別はできません。ただし,通常モードまたはテストモードなどの運用時のモードが異なる場合,それぞれのモードで一つずつ同じ名称のJ2EEアプリケーションを登録できます。
なお,名称を変更すると,ルックアップ名称の変更も必要になります。J2EEアプリケーションの構成要素に,リモート呼び出しをするホームインタフェースまたはコンポーネントインタフェースを使用したEnterprise Beanが含まれている場合,RMI-IIOPスタブおよびインタフェースを取得し直してください。
RMI-IIOPスタブおよびインタフェースの取得は,サーバ管理コマンド(cjgetstubsjar)を使用して実行します。J2EEアプリケーションを一度も実行していない状態では取得できません。また,次の場合,RMI-IIOPスタブおよびインタフェースの取得はエラーになります。
- J2EEアプリケーションにWARしか含まれない場合
- Enterprise Beanで使用されているホームインタフェースおよびコンポーネントインタフェースがすべてローカル呼び出しの場合
- Enterprise BeanがMessage-driven Beanだけの場合
名称変更は,次の手順で実行します。
- 名称を変更するJ2EEアプリケーションを停止します。
サーバ管理コマンド(cjstopapp)を実行します。
- J2EEアプリケーションの名称を変更します。
サーバ管理コマンド(cjrenameapp)を実行します。
実行形式と実行例を次に示します。
- 実行形式
cjrenameapp <J2EEサーバ名> -name <変更前のJ2EEアプリケーションの名称> -newname <変更後のJ2EEアプリケーションの名称>
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- 実行例
- cjrenameapp MyServer -name App1 -newname App1bak
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- J2EEアプリケーションを開始します。
サーバ管理コマンド(cjstartapp)を実行します。
- J2EEアプリケーションに含まれるEnterprise Bean内のホームインタフェースまたはコンポーネントインタフェースがリモート呼び出しを実行するように定義されている場合,RMI-IIOPスタブおよびインタフェースを取得します。
サーバ管理コマンド(cjgetstubsjar)を実行します。
実行形式と実行例を次に示します。
- 実行形式
cjgetstubsjar <J2EEサーバ名> -name <変更後のJ2EEアプリケーションの名称> -d <RMI-IIOPスタブおよびインタフェースを格納するディレクトリのパス>
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- 実行例
- cjgetstubsjar MyServer -name App1bak -d temp
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- 注意
- Application Serverのバージョンが06-50よりも前の場合,Webブラウザでindex.htmlを表示してRMI-IIOPスタブおよびインタフェースを取得できました。06-50以降の場合,次の条件を満たすときだけ,この機能を使用できます。
- J2EEサーバに旧バージョンで作成したJ2EEアプリケーションがある状態で,06-50以降のApplication Serverをアップグレードインストールした場合
- cjrenameappコマンドで名称を変更していない場合
- 次の場合は,index.htmlによるRMI-IIOPスタブおよびインタフェースの取得はできませんので,ご注意ください。
- 06-50以降の環境で,J2EEアプリケーションを新規にインポートした場合
実行時情報を含むJ2EEアプリケーションまたは実行時情報を含まないJ2EEアプリケーションのどちらをインポートした場合も,実行できません。
- 06-50以降の環境で新規にJ2EEアプリケーションを作成した場合
- cjrenameappコマンドで名称を変更した場合
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