Cosminexus システム運用ガイド

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4.6.4 入れ替えるJ2EEアプリケーション内のJSPの事前コンパイル

J2EEアプリケーションのメンテナンスでJSPを編集した場合,通常,入れ替え後のJ2EEアプリケーションに最初のリクエストがあったときに,JSPのコンパイルが実行されます。 JSP事前コンパイル機能を使用すると,デプロイ前のJ2EEアプリケーションに対してJSPのコンパイルを実行しておけるため,最初のリクエストに対するレスポンスの時間を短縮することができます。

JSP事前コンパイル機能を実行するには,サーバ管理コマンド,または cjjspcコマンドを使用します。ここでは,JSP事前コンパイル機能の実行タイミングと実行方法について説明します。

システム運用時にJSP事前コンパイル機能を実行するタイミングを次に示します。

それぞれのタイミングでの,JSP事前コンパイル機能の実行方法について説明します。

<この項の構成>
(1) J2EEアプリケーションを開始するときのJSPの事前コンパイル
(2) リロードによってJ2EEアプリケーションを入れ替えるときのJSPの事前コンパイル
(3) リデプロイによってJ2EEアプリケーションを入れ替えるときのJSPの事前コンパイル

(1) J2EEアプリケーションを開始するときのJSPの事前コンパイル

J2EEアプリケーションを開始するときにJSP事前コンパイル機能を実行します。この場合,cjstartappコマンドを,-jspcオプションを指定して実行します。

実行形式と実行例を次に示します。

実行形式
 
cjstartapp <サーバ名称> -name <J2EEアプリケーション名> -jspc
 

実行例
cjstartapp MyServer -name account -jspc

cjstartappコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

(2) リロードによってJ2EEアプリケーションを入れ替えるときのJSPの事前コンパイル

リロードによってJ2EEアプリケーションを入れ替える場合,cjreloadappコマンドを実行する前にJSP事前コンパイル機能を実行します。この場合,cjjspcコマンドを実行します。

実行形式と実行例を次に示します。

実行形式
 
cjjspc -root <Webアプリケーションのルートディレクトリ>
 

実行例(Windowsの場合)
cjjspc -root d:\app\webapp1

実行例(UNIXの場合)
cjjspc -root /tmp/app/webapp1

cjjspcコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

(3) リデプロイによってJ2EEアプリケーションを入れ替えるときのJSPの事前コンパイル

リデプロイによってJ2EEアプリケーションを入れ替える場合,cjreplaceappコマンドを実行する前にJSP事前コンパイル機能を実行します。この場合,cjjspcコマンドを実行します。

実行形式と実行例を次に示します。

実行形式
 
cjjspc -root <Webアプリケーションのルートディレクトリ>
 

実行例(Windowsの場合)
cjjspc -root d:\app\webapp1

実行例(UNIXの場合)
cjjspc -root /tmp/app/webapp1

cjjspcコマンドの詳細については,マニュアル「Cosminexus リファレンス コマンド編」を参照してください。

注意
  • リデプロイによって入れ替えるJ2EEアプリケーションに事前コンパイル機能を使用する場合,入れ替えるJ2EEアプリケーションにJSPコンパイル結果が含まれていないとJSP事前コンパイル機能は実行されません。入れ替え後もJSP事前コンパイル機能を使用する場合は,Webアプリケーション単位のJSP事前コンパイルを実行して,入れ替えるJ2EEアプリケーションにJSPコンパイル結果を含めるようにしてください。
  • タグファイル,静的インクルードされたファイル,またはTLDファイルを更新した場合,更新したファイルを参照するすべてのJSPファイルをコンパイルしてください。
  • JSP事前コンパイル機能を使用した展開ディレクトリ形式のアプリケーションに,JSPファイル,またはタグファイルを追加した場合,JSP事前コンパイルを再度実施して,JSPファイル,またはタグファイルを参照するすべてのJSPファイルをコンパイルしてください。
  • 展開ディレクトリ形式のアプリケーションのJSPワークディレクトリに含まれるクラスファイルを,開発環境からコピーして更新する場合は,開発環境でJSP事前コンパイルを実施したすべてのクラスファイルをコピーしてください。
  • cjjspcコマンドを使用してJSPの事前コンパイルを実施した場合,JSPファイルまたはタグファイルのトランスレーション時にエラーが発生すると,エラーメッセージがコンソールに出力されます。また,cjstartappコマンドを使用してJSPの事前コンパイルを実施した場合,JSPファイルまたはタグファイルのトランスレーション時にエラーが発生すると,エラーメッセージがサーブレットログに出力されます。