Cosminexus システム構築ガイド

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19.4 EJBクライアントアプリケーションのプロパティの設定

この節では,EJBクライアントアプリケーションのプロパティの設定方法について説明します。EJBクライアントアプリケーションの開始に使用するコマンドによって,EJBクライアントアプリケーションのプロパティの設定方法が異なります。

<この節の構成>
(1) プロパティでの設定内容
(2) コマンドによって指定の要否が異なるプロパティ

(1) プロパティでの設定内容

EJBクライアントアプリケーションのプロパティは,JavaアプリケーションからEnterprise Beanを呼び出す場合に使用されます。また,WebコンテナサーバからEnterprise Beanを呼び出す場合は,Enterprise Beanを呼び出す場合に必要なプロパティをカスタマイズする必要があります。J2EEアプリケーションの内容に応じて,必要なプロパティを設定してください。設定できるプロパティについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。

プロパティで設定できる内容の一例
  • EJBクライアントアプリケーションのログの設定
    ejbserver.client.logで始まるキーやejbserver.loggerで始まるキーなどで,システムが出力するシステムログと,EJBクライアントアプリケーションが出力するユーザログの出力先やログレベルなどを変更できます。詳細については,「19.5 EJBクライアントアプリケーションのログ出力の設定」を参照してください。
  • EJBクライアントアプリケーションのトランザクションの設定
    ejbserver.client.transactionで始まるキーで,EJBクライアントアプリケーションでトランザクションを使用するかどうか,トランザクションサービスが使用するクライアント名などを指定できます。なお,uCosminexus Clientを使用してEJBクライアント環境を構築する場合は,EJBクライアントアプリケーションのトランザクションは使用できません。詳細については,「19.6 EJBクライアントアプリケーションのトランザクションの設定」を参照してください。
  • EJBのリモートインタフェースでの通信障害発生時のEJBクライアントの動作
    ejbserver.container.rebindpolicyキーに,EJBクライアント側でのコネクションの再接続動作とリクエストの再送動作を指定できます。
  • EJBクライアントアプリケーションからラウンドロビン検索を実行する設定
    ejbserver.jndi.namingservice.group.listキー,ejbserver.jndi.namingservice.group.<Specify group name>.providerurlsキーおよびjava.naming.factory.initialキーに,CORBAネーミングサービスのグループ,各グループに属するCORBAネーミングサービスのルート位置,およびInitialContextFactoryの実装をデレゲートしているクラスを指定できます。なお,ラウンドロビン検索は,J2EEサーバのサーバ管理コマンドのカスタマイズでユーザ指定名前空間機能を使用する設定をしている場合に有効になります。
  • EJBクライアントアプリケーションからCTMへのリクエストの優先度の設定
    ejbserver.client.ctm.RequestPriorityキーに,EJBクライアントアプリケーションからCTMに送信するリクエストの優先度を設定できます。

(2) コマンドによって指定の要否が異なるプロパティ

ここでは,EJBクライアントアプリケーションのコマンド(vbjコマンド)によって指定の要否が異なるプロパティについて説明します。EJBクライアントアプリケーションのコマンドによって指定の要否が異なるプロパティのキーを次の表に示します。

表19-5 EJBクライアントアプリケーションのコマンドによって指定の要否が異なるプロパティのキー

プロパティのキー 種別 コマンド
cjclstartap vbj
org.omg.CORBA.ORBClass 固定
org.omg.CORBA.ORBSingletonClass 固定
javax.rmi.CORBA.UtilClass 固定
javax.rmi.CORBA.StubClass 固定
javax.rmi.CORBA.PortableRemoteObjectClass 固定
java.endorsed.dirs 可変

(凡例)
○:コマンドにキーを指定する必要がある。
−:コマンドにキーを指定する必要がない。
固定:該当するキーに対する値は固定で,指定する必要がある。
可変:システムの実行環境に従って値を指定する必要がある。