Cosminexus システム構築ガイド

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16.3.1 CosminexusのJP1イベント発行の設定

Cosminexusシステムで発生するエラーやインフォメーション情報のうち,どのようなエラーやインフォメーション情報をJP1イベントとして発行するかを設定します。

それぞれの設定方法について説明します。また,ユーザJP1イベントの推奨設定についても説明します。簡易構築定義ファイルについては,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。なお,SFOサーバでもシステムJP1イベントを発行できます。SFOサーバでシステムJP1イベントを発行させる場合の設定は,J2EEサーバでの設定と同じです。「(2) J2EEサーバ用JP1イベントの設定」の「J2EEサーバ」を「SFOサーバ」と読み替えてください。

<この項の構成>
(1) Management Server用JP1イベントの設定
(2) J2EEサーバ用JP1イベントの設定
(3) J2EEユーザ用JP1イベントの設定
(4) ユーザJP1イベントの推奨設定

(1) Management Server用JP1イベントの設定

Management Server用JP1イベントの設定手順を次に示します。

  1. システムJP1イベント発行の設定をします。
    mserver.propertiesで,com.cosminexus.mngsvr.jp1event.enabledキーで,Management Serverが検知した障害や通知をJP1イベントとして発行するかどうかを指定します。また,JP1イベントの重大度ごとに,JP1イベントを発行するかどうかを指定します。mserver.propertiesについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
  2. メッセージマッピングファイルを設定します。
    Management Serverが検知した障害や通知を,メッセージマッピングファイルで,メッセージごとにどの重大度のJP1イベントに変換するかを定義します。なお,マッピング定義がなくJP1イベントの重大度を割り当てられないメッセージは,JP1イベントとして発行されません。
    ファイル名は「mserver.jp1event.system.mapping.properties」です。マッピング関係を定めた標準的なファイルを提供しているので,必要に応じて,テキストエディタなどで編集してください。ファイルの格納場所を次に示します。
    • Windowsの場合
      <Cosminexusのインストールディレクトリ>\manager\config
    • UNIXの場合
      /opt/Cosminexus/manager/config
    Management Server用メッセージマッピングファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
  3. Management Serverを再起動します。
    再起動後に,設定した情報が有効になります。

(2) J2EEサーバ用JP1イベントの設定

J2EEサーバ用JP1イベントの設定手順を次に示します。

  1. システムJP1イベント発行の設定をします。
    簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,ejbserver.manager.agent.JP1EventAgent.enabledパラメタで「true」を指定します。デフォルトでは,「false」が指定されています。また,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)または論理SFOサーバ(sfo-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJP1イベントの重大度ごとに,JP1イベントを発行するかどうかを指定します。
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.emergency
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.alert
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.critical
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.error
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.warning
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.notice
    • manager.jp1event.system.filtering.severity.information
  2. Management Serverおよび運用管理エージェントを再起動します。
    再起動後に,設定した情報が有効になります。
  3. メッセージマッピングファイルを設定します。
    J2EEサーバが検知した障害や通知を,メッセージマッピングファイルで,メッセージごとにどの重大度のJP1イベントに変換するかを定義します。なお,マッピング定義がなくJP1イベントの重大度を割り当てられないメッセージは,JP1イベントとして発行されません。メッセージマッピングファイルには,J2EEサーバ共通用とJ2EEサーバ個別用があります。
    J2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイル
    マシン内のJ2EEサーバ共通用で,J2EEサーバが検知した障害や通知をJP1イベントに変換するときに使用するファイルです。ファイル名は「manager.jp1event.system.mapping.properties」です。マッピング関係を定めた標準的なファイルを提供しているので,必要に応じて,テキストエディタなどで編集してください。ファイルの格納場所を次に示します。
    Windowsの場合
      <Cosminexusのインストールディレクトリ>\manager\config
    UNIXの場合
      /opt/Cosminexus/manager/config
    J2EEサーバ個別用メッセージマッピングファイル
    J2EEサーバごとに,J2EEサーバが検知した障害や通知をJP1イベントに変換したいときに使用するファイルです。このファイルとJ2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイルが作成されている場合は,このファイルでの指定が優先されます。
    ファイル名は「manager.<論理サーバ名>.jp1event.system.mapping.properties」です。このファイルは,テキストエディタなどを使用してユーザが作成してください。パラメタの記述形式は,J2EEサーバ共通用メッセージマッピングファイルと同じです。
    メッセージマッピングファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
  4. J2EEサーバを再起動します。
    再起動後に,設定した情報が有効になります。

(3) J2EEユーザ用JP1イベントの設定

J2EEユーザ用JP1イベントの設定手順を次に示します。

  1. ユーザJP1イベント発行の設定をします。
    簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJ2EEアプリケーションのユーザログをJP1イベントとして発行するかどうかを指定します。マッピングの設定で,ユーザログのログレベルにJP1イベントの重大度を割り当てたログがJP1イベントの発行対象になります。
    • manager.jp1event.user.mapping.level.severe
    • manager.jp1event.user.mapping.level.warning
    • manager.jp1event.user.mapping.level.info
    • manager.jp1event.user.mapping.level.config
    • manager.jp1event.user.mapping.level.fine
    • manager.jp1event.user.mapping.level.finer
    • manager.jp1event.user.mapping.level.finest
    また,出力するユーザログをメッセージIDなどでフィルタリングできます。フィルタリングは,簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタで指定します。
    • manager.jp1event.user.filtering.enabled
    • manager.jp1event.user.filtering.filter
    なお,ユーザJP1イベントの推奨設定については,「(4) ユーザJP1イベントの推奨設定」を参照してください。
  2. ロガーおよびハンドラを設定します。
    簡易構築定義ファイルの論理J2EEサーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ内に,次のパラメタでJ2EEアプリケーションのユーザログで使用するロガーおよびハンドラを指定します。ハンドラにはJP1イベント用のハンドラ(com.cosminexus.mngsvr.externals.jp1event.JP1EventHandler)を指定してください。
    • ejbserver.application.userlog.loggers
    • ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.level
    • ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.useParentHandlers
    • ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.filter
    • ejbserver.application.userlog.menu.handlers.
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.path
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.limit
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.count
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.level
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.appname
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.msgid
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.separator
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.formatter
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.filter
    • ejbserver.application.userlog.CJLogHandler.<ハンドラ名称>.encoding
    • ejbserver.application.userlog.Logger.<ロガー名称>.handlers
  3. Management Serverおよび運用管理エージェントを再起動します。
    再起動後に,設定した情報が有効になります。
  4. J2EEサーバを再起動します。
    再起動後に,設定した情報が有効になります。

(4) ユーザJP1イベントの推奨設定

(3) J2EEユーザ用JP1イベントの設定」で設定するユーザJP1イベントの推奨設定について説明します。なお,J2EEアプリケーションのユーザログの出力の詳細については,「5.20 アプリケーションのユーザログ出力の設定」を参照してください。

(a) ユーザJP1イベントのマッピングの設定

マッピングは次のように設定します。

ログレベル JP1イベント重大度
SEVERE Error
WARNING Warning
INFO Information
CONFIG Notice
FINE なし
FINER なし
FINEST なし
(b) ユーザJP1イベントのフィルタリングの設定

ログを取得するときにメッセージIDを付けて,「MESSAGE_ID」でフィルタリングします。JP1イベントを発行させたいメッセージIDに対して「MESSAGE_ID EQU <メッセージID>」をORで接続して記述します。

[図データ]

また,J2EEアプリケーションごとにJP1イベントの発行をフィルタリングしたい場合は,ログを取得するときにJ2EEアプリケーション名を付けるか,デフォルトのJ2EEアプリケーション名を設定して,「APPLICATION」でフィルタリングします。

[図データ]