Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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付録K.4 SQL Serverの設定

SQL ServerのJDBCドライバを使用してSQL Serverに接続する場合の設定について説明します。なお,データベースとしてSQL Serverを使用する場合は,SQL Serverをインストールして初期設定を済ませておいてください。詳細については,SQL Serverのマニュアルを参照してください。

ここでは,SQL ServerのJDBCドライバを使用して,SQL ServerでJ2EEリソースを扱う場合に必要なデータベース側での設定,J2EEサーバ側での設定について説明します。また,SQL Serverのタイムアウトの設定についても説明します。

<この項の構成>
(1) データベース側での設定
(2) J2EEサーバ側での設定(SQL Server 2000 Driver for JDBCの場合)
(3) J2EEサーバ側での設定(SQL Servere 2005 JDBC Driverの場合)
(4) タイムアウトの設定
(5) コネクション障害検知を行うための設定

(1) データベース側での設定

DB Connectorを使用してSQL Serverに接続する場合は,データベースのマシン上にSQL Serverをインストールして初期設定を済ませておいてください。また,SQL Serverに接続するためには,認証モードの設定が必要です。認証モードはインストール時に指定しますが,インストール後の変更もできます。

Cosminexusで設定できるSQL Serverの認証モードは,設定できる認証方法によって,混合モードとWindows認証モードの2種類に分かれています。認証モード,および認証方法についてそれぞれ説明します。

認証モード
  • 混合モード
    Windows認証とSQL Server認証の両方の認証方法を使用できる認証モードです。
  • Windows認証モード
    Windows認証を使用できる認証モードです。

認証方法
  • Windows 認証
    SQL Serverのインスタンスへの接続の試行を検証するメカニズムの一つです。ユーザが,接続時にWindowsのユーザまたはグループによって識別されます。
  • SQL Server認証
    SQL Serverのインスタンスへの接続の試行を検証するメカニズムの一つです。接続するには,SQL Server ログインIDおよびパスワードを指定する必要があります。SQL Serverインスタンスでは,ログインIDとパスワードの組み合わせが有効であることを確認してから接続します。

設定できる認証モード,および認証方法は,SQL ServerのJDBCドライバごとに異なります。設定できる認証モード,および認証方法について,使用するSQL ServerのJDBCドライバごとに次の表に示します。

表K-2 設定できる認証モード,および認証方法

使用するSQL ServerのJDBCドライバ 設定できる認証モード 設定できる認証方法
SQL Server認証 Windows認証
SQL Server 2000 Driver for JDBC 混合モード ×
SQL Server 2005 JDBC Driver(バージョン1.0) 混合モード ×
SQL Server 2005 JDBC Driver(バージョン1.1) 混合モード
Winsows認証モード ×

(凡例)○:設定できる ×:設定できない


注※
SQL Server 2000 Driver for JDBC,およびSQL Server 2005 JDBC Driverのバージョン1.0を使用する場合には,混合モードを使用しますが,Windows認証は使用できません。

SQL Serverの認証モード,および認証方法の詳細については,SQL Serverのマニュアルを参照してください。

(2) J2EEサーバ側での設定(SQL Server 2000 Driver for JDBCの場合)

Cosminexusがサポートするバージョンの,SQL Server 2000 Driver for JDBCのJARファイルを入手して,J2EEサーバのクラスパスに指定してください。JARファイルの入手方法とクラスパスの指定方法について説明します。

  1. Microsoft社のホームページからCosminexusがサポートするバージョン番号のSQL Server 2000 Driver for JDBCをダウンロードします。
  2. J2EEサーバを動作させるマシンに,ダウンロードしたSQL Server 2000 Driver for JDBCをインストールします。
  3. J2EEサーバのユーザクラスパスにJARファイルを指定します。
    指定するJARファイルは,<SQL Server 2000 Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\libディレクトリ下にある次の三つのファイルです。
    • mssqlserver.jar
    • msbase.jar
    • msutil.jar
    簡易構築定義ファイルでは,物理ティアの定義(<tier>タグの定義)のJ2EEサーバの定義で,<configuration>タグにJARファイルの設定を追加します。なお,指定するパラメタの詳細については,「14.2 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照してください。
     
    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <model-definition xmlns="http://www.cosminexus.com/mngsvr/schema/ModelDefinition-2.5">
      <!-- Webシステムの属性定義 -->
      <web-system>
        <name>MyWebSystem</name>
          :
        <!-- 物理ティア(combined-tier)の定義 -->
        <tier>
          <tier-type>combined-tier</tier-type>
          <!-- SQLサーバを使用するための設定 -->
          <configuration>
            <logical-server-type>j2ee-server</logical-server-type>
            <param>
               <param-name>add.class.path</param-name>
               <param-value><SQL Server Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\lib\mssqlserver.jar</param-value>
               <param-name>add.class.path</param-name>
               <param-value><SQL Server Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\lib\msbase.jar</param-value>
               <param-name>add.class.path</param-name>
               <param-value><SQL Server Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\lib\msutil.jar</param-value>
            </param>
          </configuration>
        </tier>
          :
      </web-system>
      <host>
        :
    </model-definition>
     
    注 太字の部分が編集部分です。
  4. J2EEサーバに,SQL Server用のDB Connector(DBConnector_SQLServer_CP.rar)をインポートします。
    DB Connectorの詳細については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。
    cjimportresコマンドを使用して,DBConnector_SQLServer_CP.rarをインポートしてください。

(3) J2EEサーバ側での設定(SQL Servere 2005 JDBC Driverの場合)

Cosminexusがサポートするバージョンの,SQL Servere 2005 JDBC DriverのJARファイルを入手して,J2EEサーバのクラスパスに指定してください。JARファイルの入手方法とクラスパスの指定方法について説明します。

  1. Microsoft社のホームページからCosminexusがサポートするバージョン番号のSQL Servere 2005 JDBC Driverをダウンロードします。
  2. J2EEサーバを動作させるマシンに,ダウンロードしたSQL Servere 2005 JDBC Driverをインストールします。
  3. J2EEサーバのユーザクラスパスにJARファイルを指定します。
    指定するJARファイルは,<SQL Servere 2005 JDBC Driverのインストールディレクトリ>\libディレクトリ下にあるsqljdbc.jarです。
    簡易構築定義ファイルでは,物理ティアの定義(<tier>タグの定義)のJ2EEサーバの定義で,<configuration>タグにJARファイルの設定を追加します。なお,指定するパラメタの詳細については,「14.2 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照してください。
     
    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <model-definition xmlns="http://www.cosminexus.com/mngsvr/schema/ModelDefinition-2.5">
      <!-- Webシステムの属性定義 -->
      <web-system>
        <name>MyWebSystem</name>
          :
        <!-- 物理ティア(combined-tier)の定義 -->
        <tier>
          <tier-type>combined-tier</tier-type>
          <!-- SQLサーバを使用するための設定 -->
          <configuration>
            <logical-server-type>j2ee-server</logical-server-type>
            <param>
               <param-name>add.class.path</param-name>
               <param-value><SQL Server Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\lib\sqljdbc.jar</param-value>
          <!-- Windows認証を使用するための設定 -->
               <param-name>add.library.path</param-name>
               <param-value><SQL Server Driver for JDBCのインストールディレクトリ>\lib\sqljdbc_auth.dll</param-value>
            </param>
          </configuration>
        </tier>
          :
      </web-system>
      <host>
        :
    </model-definition>
     
    注 太字の部分が編集部分です。
    Windows認証を使用する場合は,JARファイルの設定に加えて,次の設定も必要となります。なお,SQL Servere 2005 JDBC Driverのバージョンが1.0の場合,Windows認証は使用できません。Windows認証を使用する場合に必要となる設定について説明します。
  4. J2EEサーバのコンテナ拡張ライブラリのJNI用ライブラリの検索パスにdllファイルを指定します。
    指定するdllファイルは,<SQL Servere 2005 JDBC Driverのインストールディレクトリ>\libディレクトリ下にあるsqljdbc_auth.dllです。
  5. J2EEサーバに,SQL Server用のDB Connector(DBConnector_SQLServer_CP.rar)をインポートします。
    DB Connectorの詳細については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。
    cjimportresコマンドを使用して,DBConnector_SQLServer_CP.rarをインポートしてください。

(4) タイムアウトの設定

必要に応じて,SQL Serverのタイムアウトを設定してください。タイムアウトの設定については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」,およびSQL Serverのマニュアルを参照してください。

(5) コネクション障害検知を行うための設定

コネクションの障害検知やリソースアダプタの接続テストのために,SQL Serverの接続ユーザには,sysobjectsオブジェクトのSELECT権限が必要です。sysobjectsオブジェクトのSELECT権限は,デフォルトで付いているので外さないでください。