Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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付録I.2 データベース接続のための設定

Cosminexus DABroker Libraryがインストールされている環境で,DABroker for C++をインストールし,DABroker for C++を使用してデータベースに接続する場合には,接続先データベースの定義が必要です。

DABroker for C++を使用してデータベースに接続する場合は,接続先データベース定義ユティリティで設定したデータベース種別名,およびデータベース名を使用してデータベースにアクセスします。接続先データベース定義ユティリティで設定した情報を使用すると,接続条件などが変更されてもアプリケーションを変更する必要がありません。ただし,OTS機能,またはJTS機能を使用する場合は,接続先データベース定義ユティリティで設定した情報を使用できません。

<この項の構成>
(1) 接続先データベース定義の設定
(2) データベース名のグループに定義する情報

(1) 接続先データベース定義の設定

接続先データベース定義ユティリティは,プログラムフォルダに登録された「DABroker接続先データベース定義」から起動します。「DABroker接続先データベース定義」は,すべてのユーザが操作できます。

接続先データベース定義ユティリティで設定した内容は,接続先データベース定義ファイル(<Cosminexus DABroker Library運用ディレクトリ>\conf\dabenv)に出力されます。なお,Cosminexus DABroker Library運用ディレクトリは,Cosminexus DABroker Libraryのインストールディレクトリ(<Cosminexusのインストールディレクトリ>\DAB)です。

接続先データベース定義の設定手順を次に示します。

  1. プログラムフォルダに登録された[接続先データベース定義]を起動します。
    [DABroker接続先データベース定義]ダイアログが表示されます。

    [図データ]

  2. 使用するデータベースの製品名が記載されたタブを選択し,接続情報を設定します。
    次の情報を定義します。
    • データベース種別名
      使用するデータベースに対して付ける任意の名称です。
    • データベース名
      データベースごとに異なる情報の集まりに対して付ける任意の名称です。
    • データベース名のグループに定義する情報
      データベース名のグループに定義する情報は,データベースごとに異なります。詳細については,「付録I.2(2) データベース名のグループに定義する情報」を参照してください。
  3. [接続先データベース定義]ダイアログでの必要事項の設定が終わったら,[OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

なお,[接続先データベース定義]ダイアログで設定する,データベース種別名,データベース名,およびデータベース名のグループに定義する情報は,次のような親子関係になります。

[図データ]

この例で示すように,データベース名は,同一データベース種別名に対して,複数定義できます。例えば,ホスト名が異なる二つのHiRDBを,一つのデータベース種別として定義し,アプリケーションでは,データベース名でホストの異なるHiRDBを使い分けられます。このような場合の[接続先データベース定義]ダイアログでの設定方法を次に示します。

(2) データベース名のグループに定義する情報

データベース名のグループに定義する情報について,データベースごとに説明します。

(a) HiRDBまたはXDM/RDE2を使用する場合

HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合に,データベース名のグループに定義する情報を次の表に示します。

表I-3 データベース名のグループに定義する情報(HiRDBまたはXDM/RD E2を使用する場合)

設定項目名 指定内容
データベース種別名 使用するデータベースに対して付ける任意の名称を指定します。設定規則を次に示します。
  • 接続先データベース定義ユティリティ内でユニークな名称にしてください。
  • 23文字まで指定できます。2バイト文字,半角かたかな文字は使用しないでください。
データベース名 データベースごとに異なる情報の集まりに対して付ける任意の名称を指定します。設定規則を次に示します。
  • 同一データベース種別名内でユニークな名称にしてください。
  • 23文字まで指定できます。2バイト文字,半角かたかな文字は使用しないでください。
接続先ホスト名(DBHOST) HiRDBのホスト名を指定します。
接続先ポート番号(DBNAME) ポート番号を指定します。
ユーザID(USERID) 接続ユーザIDを指定します。
パスワード(PASSWD) パスワードを指定します。
環境変数 HiRDBクライアントへ渡す環境変数を指定します。設定規則を次に示します。
  • 1,024文字まで指定できます。2バイト文字,および半角かたかな文字は使用しないでください。
  • 各環境変数の先頭に,必ず区切り文字(@)を記述してください。
  • PDHOST(ホスト名称,またはIPアドレス),およびPDNAMEPORT(接続するポート番号)は,必ず先頭か末尾で指定してください。
  • PDHOST,およびPDNAMEPORTは,重複して指定しないでください。PDHOST,およびPDNAMEPORT以外の環境変数は,Cosminexus DABroker Libraryで設定した値をそのまま使えます。
  • Cosminexus DABroker Libraryでは,指定した環境変数の妥当性はチェックしません。
環境変数グループ HiRDBクライアントへ渡す環境変数グループ名を指定します。設定規則を次に示します。
  • 30文字まで指定できます。2バイト文字,および半角かたかな文字は使用しないでください。
  • Cosminexus DABroker Libraryでは,指定した環境変数グループが有効かどうかはチェックしません。

注※
J2EEアプリケーションでユーザIDとパスワードを指定していない場合は,ここで指定したユーザID,パスワードを使用してデータベースにアクセスします。Cosminexus DABroker Libraryでは,接続先データベース定義ファイルの出力時にパスワードを暗号化していないため,パスワードはJ2EEアプリケーション側で指定するようにしてください。

なお,接続先データベース定義ユティリティで複数定義したデータベース種別名がユニークでも,実際のデータベース種別が同じ場合,同じプログラムから同時に接続できません。

(b) Oracleを使用する場合

Oracleを使用する場合に,データベース名のグループに定義する情報を次の表に示します。

表I-4 データベース名のグループに定義する情報(Oracleを使用する場合)

設定項目名 指定内容
データベース種別名 使用するデータベースに対して付ける任意の名称を指定します。設定規則を次に示します。
  • 接続先データベース定義ユティリティ内でユニークな名称にしてください。
  • 23文字まで指定できます。2バイト文字,半角かたかな文字は使用しないでください。
データベース名 データベースごとに異なる情報の集まりに対して付ける任意の名称を指定します。設定規則を次に示します。
  • 同一データベース種別名内でユニークな名称にしてください。
  • 23文字まで指定できます。2バイト文字,半角かたかな文字は使用しないでください。
リスナー名(DBNAME) SQL*NET経由でアクセスするOracleのリスナー名称を指定します。ただし,リモートアクセスしない場合は省略します。
ユーザID(USERID) 接続ユーザIDを指定します。
パスワード(PASSWD) パスワードを指定します。

注※
J2EEアプリケーションでユーザIDとパスワードを指定していない場合は,ここで指定したユーザID,パスワードを使用してデータベースにアクセスします。Cosminexus DABroker Libraryでは,接続先データベース定義ファイルの出力時にパスワードを暗号化していないため,パスワードはJ2EEアプリケーション側で指定するようにしてください。

なお,接続先データベース定義ユティリティで複数定義したデータベース種別名がユニークでも,実際のデータベース種別が同じ場合,同じプログラムから同時に接続できません。