Cosminexus 簡易構築・運用ガイド
J2EEアプリケーションを実行するシステムの構築には,次の2種類の機能を使用できます。
それぞれの機能を使用して構築できるシステムの概要について説明します。
セットアップウィザードで構築できるのは,1台のマシンで構成されるJ2EEアプリケーションの実行環境です。Webブラウザからリクエストを受け付けて,そのリクエストを処理するWebフロントシステムを構築できます。
セットアップウィザードで構築できるシステムの構成例を次の図に示します。
図1-1 セットアップウィザードで構築できるシステムの構成例
この図のように,セットアップウィザードで構築したシステムでは,必要なプロセスがすべて1台のサーバに含まれます。
構築作業は,対話形式のプログラムで必要な情報を入力しながら進めます。事前に定義ファイルを用意したり,幾つものコマンドを実行したりする必要がなく,スムーズな環境構築を実現できます。
セットアップウィザードを使用して構築したシステムでは,Management Serverを利用した一括運用を実現できます。例えば,システムの起動や,システムの設定変更などを一括で実施できます。実行できる運用作業については,「5.2 運用・障害設計」を参照してください。
Smart Composer機能では,1台または複数台のマシンで構成されるJ2EEアプリケーションの実行環境を構築できます。
次のようなシステムを構築できます。
Smart Composer機能で構築できるシステム構成の例を次の図に示します。
図1-2 Smart Composer機能で構築できるシステム構成の例(J2EEアプリケーションの実行環境)
Smart Composer機能は,規模が大きく,一つの業務を複数のアプリケーションサーバで分散して実行するシステムを構築する場合に適しています。例えば,使用する機能やプロセス構成がパターン化されたアプリケーションサーバを複数構築する場合に,一括して構築できます。
Smart Composer機能を使用して構築したシステムでは,Management Serverを利用した一括運用を実現できます。例えば,システムの起動や,システムの設定変更などを一括で実施できます。また,日常運用では,J2EEアプリケーションを停止させることなく,J2EEアプリケーションを入れ替えたりすることもできます。実行できる運用作業については,「5.2 運用・障害設計」を参照してください。
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