JP1/Performance Management - Agent Option for IBM WebSphere MQ
ここでは,性能情報監視の設定例を紹介します。
- <この項の構成>
- (1) メッセージキューに入っているメッセージの使用率
- (2) メッセージキューにアクセスしているアプリケーションの数
- (3) イベントが発生しているか
- (4) 未コミットメッセージが発生しているか
(1) メッセージキューに入っているメッセージの使用率
現在ユーザーキューに入っているメッセージの最大数に対するユーザーキューの使用率とシステムキューに入っているメッセージの最大数に対するシステムキューの使用率を監視するレコードとフィールド,および異常時の対処方法を次に示します。特定のキューの使用率を監視する場合,"SYSTEM.*"を監視するキュー名に変更してください。
表1-5 メッセージキューに入っているメッセージの使用率を監視する設定例
使用レコード キューの種類 使用フィールド 警告条件 異常条件 PD_QS ユーザーキュー Q Name,
Q Depth %Q Name <> "SYSTEM.*"
AND
Q Depth % > 10Q Name <> "SYSTEM.*"
AND
Q Depth % > 90システムキュー Q Name,
Q Depth %Q Name = "SYSTEM.*"
AND
Q Depth % > 10Q Name = "SYSTEM.*"
AND
Q Depth % > 90
- しきい値に対する考え方
- メッセージキューの運用に十分な割合を考慮して選定してください。
- 対処方法
- メッセージキューに大量のメッセージが入っています。メッセージを処理する必要があるアプリケーションが処理をしていない,不正に大量のメッセージが送られているなどの問題が発生している可能性があります。正しくシステムが稼働しているか確認してください。正しくシステムが稼働している場合,メッセージの最大値が妥当であるか見直してください。詳細については,IBM WebSphere MQのエクスプローラー・ヘルプを参照してください。
(2) メッセージキューにアクセスしているアプリケーションの数
現在キューからメッセージを入力するためにキューにアクセスしているアプリケーションの数と,キューへメッセージを出力するためにキューにアクセスしているアプリケーションの数を監視するレコードとフィールド,および異常時の対処方法を次に示します。
表1-6 メッセージキューにアクセスしているアプリケーションの数を監視する設定例
使用レコード 権限 使用フィールド 警告条件 異常条件 PD_QS 書き込み Open Input Count Open Input Count > 10 Open Input Count > 20 読み込み Open Output Count Open Output Count > 10 Open Output Count > 20
- しきい値に対する考え方
- システムで同時にキューに接続するアプリケーションの数を指定してください。
- 対処方法
- メッセージを入力するまたは出力するためにキューにアクセスしているアプリケーションの数が,しきい値より多くなっています。IBM WebSphere MQで,メッセージを入力するまたは出力するためにキューに接続しているアプリケーションの数を確認し,不当にメッセージキューにアクセスしているアプリケーションが存在していないか確認してください。メッセージキューにアクセスしているアプリケーションは,PD_QHSレコードで確認してください。
- また,特定のキューについて監視する場合は,Q Nameフィールドで絞り込んでください。
(3) イベントが発生しているか
チャネルイベントが発生したか,パフォーマンスイベントが発生したか,キューマネージャーイベントが発生したかを監視するレコードとフィールド,および異常時の対処方法を次に示します。
表1-7 イベントが発生しているかを監視する設定例
使用レコード イベントの種類 使用フィールド 警告条件 異常条件 PD_QS チャネルイベント Current Q Depth,
Q NameQ Name =
"SYSTEM.ADMIN.CHANNEL.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0Q Name =
"SYSTEM.ADMIN.CHANNEL.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0パフォーマンスイベント Current Q Depth,
Q NameQ Name =
"SYSTEM.ADMIN.PERFM.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0Q Name =
"SYSTEM.ADMIN.PERFM.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0キューマネージャーイベント Current Q Depth,
Q NameQ Name =
"SYSTEM.ADMIN.QMGR.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0Q Name =
"SYSTEM.ADMIN.QMGR.EVENT"
AND
Current Q Depth > 0
- しきい値に対する考え方
- イベントの存在を確認する場合には,0で判定してください。ある一定の範囲を許容できる場合には,その値を指定してください。
- 対処方法
- 各種イベントの発生に伴い,メッセージが生成されています。メッセージを確認してください。詳細については,IBM WebSphere MQのエクスプローラー・ヘルプを参照してください。
(4) 未コミットメッセージが発生しているか
未コミットメッセージが発生しているかを監視するレコードとフィールド,および異常時の対処方法を次に示します。特定のキューの未コミットメッセージを監視する場合,"*"を監視するキュー名に変更してください。
表1-8 未コミットメッセージが発生しているかを監視する設定例
使用レコード 使用フィールド 警告条件 異常条件 PD_QS Q Name,
Uncommitted MsgsQ Name = "*" AND
Uncommitted Msgs =
"MQQSUM_YES"Q Name = "*" AND
Uncommitted Msgs =
"MQQSUM_YES"
- 対処方法
- コミットされていないメッセージが発生しています。IBM WebSphere MQで,コミットされていないメッセージの有無を確認し,メッセージをコミットしてください。詳細については,IBM WebSphere MQのエクスプローラー・ヘルプを参照してください。
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