JP1/Base 運用ガイド
機能
イベントサービスの定義情報を配布するコマンドです。このコマンドを実行すると,配布定義ファイルに指定した配布先へ定義情報が配布され,配布先で定義情報が反映されます。
形式
jevdef_distrib {-f [配布定義ファイル名] | -e [配布定義ファイル名] | -l [配布定義ファイル名]} [-h 論理ホスト名]
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
UNIXの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
- インストール先フォルダ\bin\
- UNIXの場合
- /opt/jp1base/bin/
引数
-f [配布定義ファイル名]
転送設定ファイル(forward)の定義情報を配布するときに指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_forward.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「8.4.3 配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。
-e [配布定義ファイル名]
イベントログトラップ機能の動作定義ファイルの定義情報を配布する場合に指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_ntevent.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「8.4.3 配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。なお,配布先ホストがWindowsの場合に対してだけ配布処理を行います。
配布先エージェントが論理ホストの場合,配布先エージェントホストの物理ホスト(実行系)へ,イベントログトラップ機能の動作定義ファイルが配布およびリロードされます。
-l [配布定義ファイル名]
ログファイルトラップ機能の動作定義ファイルの定義情報を配布する場合に指定します。配布定義ファイルとして,あらかじめjev_logtrap.confを作成しておいた場合,配布定義ファイル名の指定は省略できます。任意の名称で配布定義ファイルを作成した場合は,配布定義ファイル名を指定します。指定するファイル名にディレクトリ名は指定できません。配布定義ファイルは,「8.4.3 配布定義ファイル」を参照し,各配布定義ファイルの格納先に作成してください。
配布先エージェントが論理ホストの場合,配布先エージェントホストの物理ホスト(実行系)へ,ログファイルトラップ機能の動作定義ファイルが配布およびリロードされます。
-h 論理ホスト名
論理ホスト上でこのコマンドを実行する場合に指定します。このオプションを省略すると,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,自ホスト名と同じホスト名が仮定されます。
-eオプションを指定した場合,コマンドを実行したホスト(実行系)の物理ホストに設定しているイベントログトラップ機能の動作定義ファイルが配布されます。
-lオプションを指定した場合,コマンドを実行したホスト(実行系)の物理ホストに設定しているログファイルトラップ機能の動作定義ファイルが配布されます。
注意事項
- jevdef_distribコマンドを実行できるホストは,バージョン7のJP1/IM - Central Consoleまたはバージョン8のJP1/IM - Managerがインストールされているホストだけです。
- マネージャーホストの下位に,バージョン7のJP1/IM - Central Consoleまたはバージョン8のJP1/IM - Managerがインストールされたサブマネージャーが存在する場合,サブマネージャーからもjevdef_distribコマンドが実行できます。マネージャーホストおよびサブマネージャーから同時にjevdef_distribコマンドを実行した場合は,最後に配布した定義情報が有効となります。
- 定義情報は,配布定義ファイルに指定した配布先に配布されます。
- jevdef_distribコマンド実行時,配布先ホストのjbspluginプロセス(Windowsの場合),jbspluginデーモン(UNIXの場合)が起動している必要があります。
- jevdef_distribコマンド実行時,起動していないホストがある場合,そのホストの定義情報を変更できなかったメッセージが表示されます。この場合,エラーとなったホストが起動していることを確認したあとに,再度定義情報を配布してください。
- jevdef_distribコマンド実行時に,配布先のホストですでに定義情報が設定されている場合は,各ホストに設定されている定義情報を削除してから定義情報を配布します。
- 配布定義ファイルに,JP1/IMの構成定義ファイルで定義されていないホストを指定すると,jevdef_distribコマンド実行時にエラーとなり,定義情報はどこにも配布されません。
- 配布定義ファイルに配布先ホストを重複して指定すると,jevdef_distribコマンド実行時にエラーとなり,定義情報はどこにも配布されません。
- jevdef_distribコマンド実行時に,配布先ホストにインストールされたJP1/Baseのバージョンが06-71以前の場合,そのホストでの処理を中断し,次の配布先への処理を続行します。
- 配布先ホストでリロードの失敗によるエラーが発生した場合,配布前の定義を有効としたまま機能を続行しますが,定義情報は配布した定義情報に書き換えられます。リロードに失敗したホストには,再度jevdef_distribコマンドを実行してください。
- エラーになった配布先ホストのホスト名およびエラーメッセージは標準エラー出力されます。
- 転送設定ファイルの定義情報を配布すると,配布先でjevreloadコマンドが実行されます。
- ログファイルトラップ機能またはイベントログ変換機能の定義情報を配布すると,配布先でjevlogreloadコマンドまたはjeveltreloadコマンドが実行されます。このとき,トラップ処理中の場合は,トラップ処理完了後にリロードコマンドが実行されます。jevlogreloadコマンドまたはjeveltreloadコマンドが実行中にイベントが発生した場合は,リロードコマンドを実行後,新たに読み込まれた定義情報に従ってイベントが変換されます。
- 定義情報を配布する場合,ログファイルトラップ機能のファイル属性に関するパラメーター(FILETYPE,HEADLINE,HEADSIZE,およびRECTYPE)の値は,起動時に指定した値のまま変更しないでください。これらのパラメーターを変更して定義情報を配布すると,配布先の定義情報は変更されますが,jevlogreloadコマンドの実行時エラーとなります。
- 以下の場合には,配布コマンドを実行してもエラーとなり定義情報は配布されません。
- 配布定義ファイルに定義してある配布先ホストが重複した場合
- JP1/IMのシステム構成で定義していないホストを配布定義ファイルに定義した場合
戻り値
0 正常終了 1 引数エラー 2 サービスまたは管理デーモンが起動していない 3 構成定義情報取得エラー 4 メモリーなどシステム・リソースが不足した 10 配布定義ファイルに誤りあり 11 配布定義ファイルオープンエラー 12 配布先でエラー 255 そのほかのエラー
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