JP1/Base 運用ガイド
動作定義ファイル(imevtgw.conf)の詳細について説明します。
- <この項の構成>
- (1) 格納先ディレクトリ
- (2) パラメーター一覧
- (3) パラメーターの説明
(1) 格納先ディレクトリ
動作定義ファイル(imevtgw.conf)の格納先ディレクトリを次に示します。
- Windowsの場合
- インストール先フォルダ\conf\evtgw\imevtgw.conf
- UNIXの場合
- /etc/opt/jp1base/conf/evtgw/imevtgw.conf
(2) パラメーター一覧
動作定義ファイルで指定するパラメーターを次に示します。
パラメーター名 内容 nnm_url_base NNMのURLを指定する。 severity SNMPトラップの重要度と変換後のJP1イベントの重大度を対応づける。 snmp-filter 〜 end-filter JP1イベント変換対象とするSNMPエージェントのホスト名を指定する。 var_expand $r・$ar・$c・$s・$N・$$・$C・$aA・$T変数の情報を展開するかどうかを指定する。 var_option 指定した$変数をNNMの表示と同じ内容の情報で展開する。 imevt_server JP1イベントの登録先論理ホストを指定する。 次に,動作定義ファイルの文法を示します。
- パラメーターの各単語は,半角スペースまたはタブで区切ってください。
- 行頭に「#」を指定すると,その行はコメント行になります。
(3) パラメーターの説明
動作定義ファイルの各パラメーターを説明します。
(a) nnm_url_base
JP1/IM - Viewの[イベント詳細]画面からNNMをモニター起動するために,NNMのURLを指定します。nnm_url_baseパラメーターの書式を次に示します。
nnm_url_base http://ホスト名:ポート番号/OvCgi/jovw.exe?MapName=default
- ホスト名
- 動作定義ファイルを設定するホストのホスト名を記述します。ほかのホストのWWWブラウザーからNNMのWeb画面を表示できるようにホスト名を設定してください。
- ポート番号
- ホスト名で指定したホストがWindowsの場合は,指定は不要です。
- UNIXの場合で,NNM6.2(NNM 07-01)以前をご使用の場合は8880を指定します。NNM6.4(NNM 07-10)以降をご使用の場合は3443を指定します。ただし,NNMの設定によっては,ポート番号が異なる場合があります。NNMでのポート番号の設定をご確認ください。
(b) severity
SNMPトラップの重要度と変換後のJP1イベントの重大度を対応づけます。severityパラメーターの書式を次に示します。
severity SNMPトラップの重要度 to JP1イベントの重大度
- SNMPトラップの重要度
- SNMPの重要度に指定できる内容を次に示します。
- normal
- warning
- minor
- major
- critical
- unknown
- unknownは,SNMPトラップに重要度のデータがない,またはnormal,warning,minor,major,criticalに一致しないものを指します。
- JP1イベントの重大度
- JP1イベントの重大度に指定できる内容を次に示します。
- Information
- Notice
- Warning
- Error
- Emergency
- Critical
- Alert
- Debug
デフォルトおよびseverityパラメーターの指定を省略した場合は,SNMPトラップの重要度と変換後のJP1イベントの重大度は次のように対応づけられています。
SNMPトラップの重要度 変換後のJP1イベントの表示(重大度) normal Information warning Warning minor Error major Critical critical Alert (c) snmp-filter 〜 end-filter
監視対象のSNMPエージェントを限定するために,JP1イベント変換対象とするSNMPエージェントのホスト名を指定します。フィルターファイル(snmpfilter.conf)で指定した条件に一致するSNMPトラップのうち,このパラメーターで指定したホスト名から発行されたSNMPトラップだけがJP1イベントに変換されます。
なお,このパラメーターで指定した条件が成立しなかった場合,フィルターファイル(snmpfilter.conf)で指定した条件が成立したSNMPトラップデータであっても,JP1イベント登録の対象にはなりません。また,複数のパラメーターを指定した場合は,パラメーターのどれかが成立する条件で成立します。snmp-filter 〜 end-filterパラメーターの書式を次に示します。
snmp-filter source ホスト名1 ホスト名2 ホスト名3・・・ end-filter
- source属性条件文の指定は,必ずsnmp-filterとend-filterで囲んでください。
- ホスト名には,NNMのアラームブラウザに表示されるソース(ホスト名)を指定します。
- sourceとホスト名指定,およびホスト名とホスト名指定は,スペースまたはタブで区切ってください。
- 複数のホスト名を指定した場合は,どれかが一致した場合に条件が成立します。
- 一つのsnmp-filter内には,source属性条件文は一つだけ指定できます。
- 1行当たり1,023バイトまで指定できます。1,024バイト以降に指定されたホスト名は無効となります。
- 一つのsource属性条件文に対象ホスト名をすべて指定できない場合,別のsnmp-filter文でsource属性条件文で指定すると,ホスト名の指定が追加できます。
このパラメーターの指定を省略した場合,フィルターファイル(snmpfilter.conf)で指定した条件に一致するSNMPトラップがすべてJP1イベントに変換されます。
(d) var_expand
trapd.confから取得したメッセージ中に$r・$ar・$c・$s・$N・$$・$C・$aA・$T変数が含まれている場合,JP1イベント変換時にこれらの$変数をSNMPトラップに含まれる情報として展開するかどうかを指定します。var_expandパラメーターの書式を次に示します。
var_expand 0 | 1
- 0
- JP1イベントの変換時に,$#・$数字・$-数字・$+数字・$>数字・$>-数字・$>+数字・$x・$X・$@・$O・$o・$G・$S・$e・$E・$A・$*の合計18個の$変数の情報を展開します。$r・$ar・$c・$s・$N・$$・$C・$aA・$T変数の情報は展開されません。
- 1
- JP1イベントの変換時に,$r・$ar・$c・$s・$N・$$・$C・$aA・$T変数および$#・$数字・$-数字・$+数字・$>数字・$>-数字・$>+数字・$x・$X・$@・$O・$o・$G・$S・$e・$E・$A・$*の合計27個の$変数の情報を展開します。
このパラメーターを省略すると,0が仮定されます。
(e) var_option
trapd.confから取得したメッセージ中に,このパラメーターで指定した$変数が含まれている場合,NNMの表示と同じ内容の情報で展開します。
var_option $変数 ・・・指定できる$変数は,$Eおよび$eの2種類です。
このパラメーターを省略,または指定のない$変数に対しては,SNMPトラップ変換機能の$変数変換方式で情報を展開します。この場合,NNMに表示される内容とは異なった情報が展開されます。
(f) imevt_server
クラスタシステムなどで,変換したJP1イベントを論理ホストに登録したい場合に指定します。指定できるイベントサーバは,自ホストで稼働しているイベントサーバに限ります。このパラメーターを指定する場合,イベントサーバ設定ファイル(conf)のremote-serverパラメーターにも指定したイベントサーバ名が設定されている必要があります。詳細については,「6.4.2 イベントサーバ設定ファイル(conf)の詳細」を参照してください。imevt_serverパラメーターの書式を次に示します。
imevt_server イベントサーバ名このパラメーターを省略すると,JP1イベントの登録先は自ホストに仮定されます。
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