JP1/Base 運用ガイド
転送するJP1イベントを検討する際には,次の点について考慮してください。
- システムの障害監視を目的とする場合は,重要なJP1イベントだけを転送する
デフォルトでは,重要なJP1イベントだけをJP1/IM - Managerで定義されたシステム構成に従って上位のサーバへ転送する設定になっています。システムの障害監視を目的とする場合は,デフォルトの設定を推奨します。デフォルトの設定を変更する場合でも,運用に不要なJP1イベントは上位ホストに転送しないようにしてください。
- 転送するJP1イベントの単一時間当たりの件数を考慮する
転送するJP1イベントが多いと,転送処理に遅延が発生するおそれがあります。
転送するJP1イベント数が短い時間内に集中して発生しないように,また,短い時間内に集中して発生しても,それが長時間にわたって発生しないようにしてください。例えば,重大度が「警告」以上のJP1イベントだけ転送する,というように転送設定ファイルで転送するJP1イベントにフィルターをかけてください。
- 上位ホスト(マネージャー,またはサブマネージャー)に集まるJP1イベントの総数を考慮する
上位ホストに転送されてくるJP1イベントが多いと,イベントデータベースにJP1イベントを登録する処理に遅延が発生するおそれがあります。
マネージャーホストが管理するホスト数と各ホストから転送されてくるJP1イベント数,そして自ホスト上で発生するJP1イベント数について検討してください。例えば,エージェントからサブマネージャーへ転送するJP1イベントは,重大度が「警告」以上,サブマネージャーからマネージャーへ転送するJP1イベントは,重大度が「エラー」以上,というように各ホストの転送設定ファイルで上位ホストに転送するJP1イベントにフィルターをかけてください。
- ネットワーク上を流れるデータ量を考慮する
JP1イベント1件当たりの転送データ量の見積もり式を次に示します。
60※1 + 600※2(単位:バイト)
注※1 イベントサーバ設定ファイル(conf)のremote-serverパラメーターに指定した接続先イベントサーバ名が16バイトで,通信タイプがcloseのとき,イベント転送1件ごとに発生します。また,通信タイプがkeep-aliveのときは,最初の1件目だけ発生します。
注※2 ログファイルトラップで約100バイトの文字列をトラップして発生したJP1イベントの場合です。
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